~ 凝集体分析・凝集体除去・凝集化抑制について詳しく解説 ~
* 本ウェビナーは開催済みです。再開催のご要望があれば、お知らせください。
CMCリサーチウェビナー【ライブ配信】
開催日時:2022年6月16日(木)12:30~16:30
受 講 料:49,500円(税込) * 資料付
*メルマガ登録者 44,000円(税込)
*アカデミック価格 26,400円(税込)
パンフレット
※ 本セミナーは、当日ビデオ会議ツール「Zoom」を使ったライブ配信セミナーとなります。
お申し込み前に、下記リンクから視聴環境をご確認ください。
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★ アカデミック価格:学校教育法にて規定された国、地方公共団体および学校法人格を有する大学、大学院の教員、学生に限ります。
★【メルマガ会員特典】2名以上同時申込かつ申込者全員メルマガ会員登録をしていただいた場合、1名あたりの参加費がメルマガ会員価格の半額となります。
★ お申込み後のキャンセルは基本的にお受けしておりません。ご都合により出席できなくなった場合は代理の方がご出席ください。
講 師
本田 真也 氏
産業技術総合研究所バイオメディカル研究部門 副研究部門長
東京大学大学院 新領域創成科学研究科 メディカル情報生命専攻 客員教授
【講師経歴】
2005- 独立行政法人 産業技術総合研究所 生物機能工学研究部門 研究グループ長
2006- 東京大学大学院 新領域創成科学研究科 客員准教授
2011- 東京大学大学院 新領域創成科学研究科 客員教授
2012- 独立行政法人 産業技術総合研究所 バイオメディカル研究部門 副研究部門長
2015- 国立研究開発法人 産業技術総合研究所 生命工学領域バイオメディカル研究部門 副研究部門長
【専門分野】
タンパク質科学、タンパク質工学
【実 績】
学術論文 80報以上、学会招待講演 30件以上、企業セミナー依頼講演等 40件以上
セミナーの趣旨
抗体医薬品の急速な需要拡大に伴い、有効性と安全性が担保された高品質・高効率な製造技術が求められています。タンパク質である抗体医薬品は、不安定な巨大高分子であるため、製造工程中に劣化しやすく、さまざまな目的物質由来不純物が生じます。その中でも目的物質由来の凝集体は、薬理作用の低下だけではなく、免疫原性惹起の原因とも考えられており、2014年に発表された FDA ガイダンスでは、リスク管理の観点から、製剤中の凝集体の含有量を可能な限り減らすことを製造者に推奨しています。
本講演では、バイオ医薬品の品質管理に関する基本的事項を概説したのち、主に抗体医薬品の凝集体に焦点を当てて、凝集体の分析法、凝集体の除去技術および抑制技術に関して、製造現場で実用されている既存技術と新たな技術開発の動向について紹介します。凝集体の科学と技術に関して初めて学ぶ方を対象にした構成になっていますが、既にバイオ医薬品の製造管理、品質管理に従事している方にも参考になる内容と思います。
セミナー対象者
バイオ医薬品/抗体医薬品の製造、品質管理に関心のある方、初学者から従事者までの幅広い聴講者を想定
セミナーで得られる知識
バイオ医薬品/抗体医薬品の品質管理に関する基礎的知識、バイオ医薬品/抗体医薬品の凝集化に関する科学と技術
プログラム
※ 適宜休憩が入ります。
品質分析の目的と原則
バイオ医薬品のICH品質ガイドライン
品質分析と医薬品開発
申請前/認可後に行われる品質分析
バイオ医薬品を構成する成分
バイオ医薬品の特性解析
不純物・混入汚染物質の分析
バイオ医薬品の規格及び試験方法
原薬・製剤の安定性試験
2. バイオ医薬品/抗体医薬品の分子不均一性
バイオ医薬品は均一ではない
− 分子不均一性の原因
分子不均一性の品質管理
FDAの見解 2009
− バイオ医薬品の品質分析のフロンティア
分子不均一性とバイオシミラー
− 国内のバイオシミラーの開発状況
− バイオシミラーとジェネリックの違い
− バイオシミラーのためのガイドライン
3. 免疫原性に関わる FDA ガイダンス
凝集化の懸念
FDAガイダンス 2014
患者に由来する免疫原性関連因子
製品に由来する免疫原性関連因子
凝集体と免疫原性
− 定義、分類、歴史
− 機序、臨床、課題
凝集化に関わる FDA の推奨事項
4. 凝集体の定義と分類
凝集体の定義
主な分類方法
− CLRS method
− USP 1787
米国薬局方における分類方法
アミロイド凝集とアモルファス凝集
用語の統一
5. 凝集体の発生成長と原因
生産株調製
セルバンク構築
培養工程
精製工程
製剤工程
調剤・投薬
その他
6. 凝集化の理論
タンパク質の安定性
− コロイド安定性とコンフォメーション安定性
− 物理学的安定性、化学的安定性、生物学的安定性
− 熱力学的安定性と速度論的安定性
凝集化のメカニズム
− タンパク質のフォールディングと凝集化
− 凝集化のモデル
− 抗体凝集化のパスウェイ
− 抗体凝集化の多様性と特殊性
7. 凝集体の分析法
粒子サイズと分析法の対応
ナノメートル粒子
ナノメートル粒子分析法の注意
サブミクロン粒子
ミクロン粒子
その他の方法
凝集体の分析方法の比較
凝集体分析方法の限界と推奨
8. 凝集体の除去技術
クロマトグラフィーによる除去
− HICとCEC
− 収率と純度のトレードオフ
− スケーラビリティ
− 吸着モード、フロースルーモード、
ステップワイズ溶出
膜分離による除去
− NFFとTFF
− 目詰まり対策
− スケールアップ
− メンブランフィルターを活用する工程
9. 凝集化の抑制技術
凝集を防ぐ手段
− 配列、修飾、細胞、培養、精製、保管
添加剤によるタンパク質の安定化
− 主な添加剤
− 凝集体の減少に効果がある添加剤
安定化の分子機構
抗体医薬品の添加剤トレンド
10. 技術開発動向の紹介
既存技術の課題
− 凝集体分析技術
− 凝集体除去技術
− 凝集化抑制技術
産総研の開発技術
− 走査電子誘電率顕微鏡
− 人工タンパク質 AF.2A1
− AF.2A1-AlphaScreen法
− 抗体凝集体のライブセルイメージング
− 凝集前駆体の選択的除去
− 「FDAの推奨」への対応