■ 発 刊:2020年7月31日 ■ 定 価:66,000円(税込) ■ 体 裁:B5版 並製本 202頁 ■ 発 行:R&D支援センター ISBN 978-4-905507-46-8 |
購入方法
カートへの投入、あるいはFAX申込用紙にてお申込ください。
FAX申込用紙PDF |
著 者
髙原 淳一 大阪大学
岩長 祐伸 (国研)物質・材料研究機構
長崎 裕介 大阪大学
田中 拓男 (国研)理化学研究所
佐野 栄一 北海道大学 名誉教授
松井 龍之介 三重大学
岡本 敏弘 徳島大学
納谷 昌之 富士フイルム㈱
金森 義明 東北大学
岩見 健太郎 東京農工大学
玉山 泰宏 長岡技術科学大学
堀 俊和 福井大学
宮崎 英樹 (国研)物質・材料研究機構
久保 若奈 東京農工大学
趣 旨
・次世代ディスプレイへの応用
・ドローンやIoT機器へ搭載される超小型レンズへの応用
・メタレンズと呼ばれる極薄のフラットレンズへの応用
・中赤外やテラヘルツ波など既存のレンズが利用できない波長域でのイメージングへの応用
・環境ガスセンサー用中赤外狭帯域光源や照明用光源への応用
・光熱起電力発電や放射冷却への応用
・構造色として、プラズモニックカラーとよばれる印刷分野への応用
・10 GHz オーダーの高速変調素子への応用
・ミリ波集積回路の性能向上としての応用
・次世代ワイヤレスシステムへの応用
・光電変換(光エネルギーを電気エネルギーに変換するデバイス)への応用
・太陽電池への応用
本書ではメタマテリアル、メタサーフェスを理解するうえで必要となる基本的な原理から応用について大学、企業、研究機関の国内で第一線で活躍する研究者にご執筆いただいた。
特に近年研究が盛んに行われる「メタサーフェス(メタ表面)」の最新情報を多く盛り込んでいる。
第1章「メタマテリアル、メタサーフェスの原理・特徴」ではメタマテリアルの歴史からはじまり、メタマテリアル、メタサーフェスの構造や特性について、また現状の課題から今後の展開について詳述していただき、第2章「メタマテリアル、メタサーフェスの設計・作製」では各節、目的、応用例をあげて、具体的な計算方法や設計、作製方法を詳しく解説していただいた。第3章「メタマテリアル、メタサーフェスの応用」では、各節、具体的な応用例をあげ、動作原理や設計法、評価法や適用例、実証例などについても解説していただいている。
また、メタマテリアル、メタサーフェスの課題となる大面積化や生産性、集積化についても各章で解説されている。
本書を通して、メタマテリアル、メタサーフェスの可能性、魅力を感じていただき、研究開発にお役立ていただければ幸いである。
本書の特徴
☆ 国内第一線の研究者が基礎から最新動向を徹底解説!
目 次
目次一覧PDF1.はじめに
2.メタマテリアル
2.1 メタマテリアルとは
2.2 有効媒質
2.3 e―μ ダイヤグラム
2.4 メタ原子の構造と負屈折
2.5 ハイパボリック・メタマテリアル
3.メタサーフェス
3.1 メタマテリアルからメタサーフェスへ
3.2 メタ原子による離散的位相制御
3.3 メタ原子によるミー散乱
3.4 メタ原子による完全吸収
4.メタマテリアル、メタサーフェスの応用
4.1 バルクメタマテリアル
4.2 メタサーフェス
5.課題と今後の展望
第2章 メタマテリアル、メタサーフェスの設計・作製
第1節 プラズモニック・メタサーフェスの設計と作製
1.はじめに
2.設計
2.1 目的の設定
2.2 材料とナノ構造の選定
2.3 構造要素の特性解析
2.4 メタサーフェス構造の構成
3.作製
4.機能評価
5.おわりに
第2節 単結晶シリコンを用いた誘電体メタサーフェスの設計と作製
1.はじめに
2.誘電体ミー共振器による散乱の制御
3.誘電体ミー共振器による反射スペクトルの設計
4.単結晶シリコンメタサーフェスの作製
4.1 誘電体材料
4.2 微細加工
5.単結晶シリコンメタサーフェスの光学特性
6.まとめと展望
第3節 自己組織化を用いたメタマテリアルの作製技術
― 3次元メタマテリアルをめざして
1.はじめに
2.等方的光学特性のための3 次元メタマテリアル
3.非自己組織化3 次元レーザー加工技術
4.DNA を用いた自己組織化法
5.磁場を用いた自己組織化法
6.トップダウンと自己組織化との融合技術
7.おわりに
第4節 電波領域でのメタマテリアル(メタサーフェス)の設計・作製
1.はじめに
2.右手/左手複合伝送線路
3.人工磁気導体
4.人工磁気導体としての2 次元CRLH 伝送線路
5.人工誘電体
6.半導体集積回路へのメタマテリアルの導入
7.おわりに
第5節 ハイパボリックメタマテリアルの設計・作製
1.はじめ
2.ハイパボリックメタマテリアルの設計
2.1 異方性媒質中の光の分散関係
2.2 ハイパボリック媒質中の光の分散関係
2.3 ハイパボリックメタマテリアルの設計
3.ハイパボリックメタマテリアルの作製
3.1 微細加工によるハイパボリックメタマテリアルの作製
3.2 天然材料にみられるハイパボリック媒質
4.おわりに
第6節 微小球リソグラフィ法を用いたメタサーフェスおよびメタマテリアルの作製
1.はじめに
2.微小球リソグラフィ法を用いた金属SRR の作製
2.1 NSL 法を用いた金属SRR 作製法の基本工
2.2 NSL 法で作製された銀SRR
3.金属SRR からなるメタサーフェスの作製
3.1 ランダム配置金属SRR からなるメタサーフェスの作製
3.2 六方格子配列金属SRR からなるメタサーフェスの作製
4.厚みのある光メタマテリアルの作製
4.1 積層型光メタマテリアルの作製
4.2 鋳型成形光メタマテリアルの作製
5.おわりに
第7節 ランダム分散微粒子を用いるメタマテリアル
1.はじめに
2.ランダムメタマテリアル、メタサーフェスの動作原理
3.銀ナノディスク単層ランダム分散フィルム
3.1 銀ナノ石畳(NASIP)
3.2 NASIP の原理―設計の基本的な考え方―
3.3 FDTD 法を用いた設計
3.4 近接場光相互作用の重要性
3.5 NASIP の設計
3.6 NASIP の作製
4.ランダム分散メタマテリアルの今後
第3章 メタマテリアル、メタサーフェスの応用
第1節 メタマテリアル、メタサーフェスを用いた可変・変調デバイスへの応用
1.はじめに
2.メタマテリアルの動的光制御方法
2.1 物質の屈折率変化に基づく動的メタマテリアル
2.2 構造変形に基づく動的メタマテリアル
3.MEMS 駆動メタマテリアル事例
4.おわりに
第2節 メタサーフェスの位相子・波長板応用
1.はじめに
2.ナノフィン型導波路構造の光学応答
3.ナノフィン型位相子・波長板
3.1 エアギャップ型ナノフィン位相子・波長板
3.2 埋め込み型ナノフィン位相子・波長板
4.疑似ラジアル偏光子への応用
5.おわりに
第3節 メタサーフェスにおける局所電場増強現象を利用したマイクロプラズマの生成とその電磁波制御への展開
1.はじめに
2.電気回路モデルを用いたメタサーフェスの設計
2.1 ローレンツモデルと共振型メタサーフェスの応答
2.2 EIT の電気回路モデル
2.3 放射モードを介して結合した共振器の電気回路モデル
2.4 放射モードを介して結合した共振器で構成されるメタサーフェス
3.メタサーフェスの作製と線形特性の評価
4.メタサーフェスにおけるプラズマ生成とそれを利用した電磁波制御
4.1 メタサーフェスにおける電場増強を利用したプラズマ生成
4.2 マイクロプラズマの生成によるメタサーフェスの電磁応答の変化
5.おわりに
第4節 メタサーフェスのアンテナ・電波伝搬への応用
1.はじめに
1.1 メタサーフェスとは
1.2 MTS の基本構造
1.3 MTS の反射特性と帯域特性
1.4 MTS で実現できる特性と適用領域
2.周波数選択板(FSS)を用いたMTS からの反射波
2.1 空間フィルタとしてのFSS
2.2 等価回路を用いたMTS の反射位相
2.3 光学近似理論を用いたMTS からの反射位相
3.MTS を用いた特異な反射板の最適設計
3.1 人工磁気導体(AMC)の低姿勢設計
3.2 完全磁気導体特性を有するMTS の設計
3.3 偏波変換の可能なMTS の設計
3.4 反射角制御の可能なMTS の設計
3.5 電波吸収特性を有するMTS の設計
4.特異な反射板のアンテナ・電波伝搬への適用
4.1 MTS 反射板上に置かれたアンテナ
4.2 MTS 反射板を用いた平面反射鏡アンテナ
4.3 MTS 反射板を用いたモノスタティックRCS 低減
4.4 MTS 反射板を用いた電波伝搬環境改善
4.5 MTS に関する最新の技術研究動向と期待
第5節 メタサーフェスの熱輻射制御への応用
1.はじめに
2.メタサーフェスによる熱輻射制御の原理
3.メタサーフェスによる熱輻射制御
3.1 熱輻射制御に用いられるさまざまな構造
3.2 金属の溝の1 次元配列構造
3.3 金属の孔や突起の2 次元配列構造
3.4 MIM 積層共振器の1 または2 次元配列構造
3.5 フォトニック結晶
4.メタサーフェスによる熱輻射制御の応用
4.1 CO2 濃度計測
4.2 熱光起電力発電
5.おわりに
第6節 メタマテリアル光電変換素子
1.はじめに
2.プラズモニック・メタマテリアル太陽電池
2.1 プラズモニック太陽電池
2.2 完全吸収メタマテリアル太陽電池
3.おわりに