■ 発 刊:2019年4月24日 ■ 定 価:66,000円(税込) ■ 体 裁:B5版 並製本 317頁 ■ 発 行:R&D支援センター ISBN 978-4-905507-32-1 |
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著 者
藤井包装技術事務所 所長 藤井 均 氏
<ご略歴>
1973年 大日本印刷㈱入社
~1989年 印刷・情報記録材料関連
~2010年 機能性包装材料、容器包装・環境関連法規制
~2016年 紙製容器包装リサイクル推進協議会
~2018年 プラスチック容器包装リサイクル推進協議会
2016年7月 藤井包装技術事務所を開設
趣 旨
食品用の器具・容器包装には、食品の品質及び人の健康への影響を防ぎ、衛生性の管理をするため、日本、米国、欧州において独自の制度を盛り込んだ法律、施行規則が定められています。
日本においては、2018年6月に食品衛生法が改正され、規格が制定された器具・容器包装用材料のみが使用可能で、規格が制定されていない材料は使用禁止となるポジティブリスト制度が制定され、2020年6月に施行されることとなりました。
本書では、日本、欧州、米国の器具・容器包装に係る法規について詳細に掲載しています。すでにポジティブリスト制度が施行されている米国、欧州と日本の法規についての比較を行い、日本のポジティブリスト制度(案)の独自性についても述べています。
また、本書は、欧州・米国のポジティブリスト収載物質、規格基準、試験方法、分析方法等を掲載し、欧州・米国の器具・容器包装法規への適合性を確認する手引き書となるように構成しました。
ポジティブリスト収載物質については、紙面の都合上から抜粋といたしましたが、欧州・米国のポジティブリストのURLを掲載し、原書にアクセスできるようにいたしましたので、ポジティブリスト収載物質の詳細は原書で確認をお願いいたします。
本書の特徴
★ 日本、欧州、米国独自の食品用器具・容器包装の法律、施行規則、それらの比較について分かりやすく解説!
★ 欧州・米国のポジティブリスト収載物質、規格基準、試験方法、分析方法等も掲載!
★ 器具・容器包装法規への適合性を確認する手引き書としてもご活用下さい!
目 次
目次一覧PDF第1節 食品衛生法
1 食品衛生法の経緯
2 食品衛生法の改正
2.1 改正経緯
2.2 平成15年改正
2.2.1 食品安全委員会設置
2.2.3 改正食品衛生法の構成
2.3 平成30年改正(容器包装のポジティブリスト制度)
3 食品衛生法(法律第233条)原文と解説
3.1 食品衛生法第1章 総則
3.2 食品衛生法第3章 器具及び容器包装
3.3 食品衛生法第4章 表示及び広告
4 食品添加物等の規格基準 第3 器具及び容器包装
4.1 器具若しくは容器包装又はこれらの原材料一般の規格
4.2 器具又は容器包装一般の試験法
4.3 器具若しくは容器包装又はこれらの原材料の材質別規格
4.4 器具又は容器包装の用途別規格
4.5 器具及び容器包装の製造基準
5 乳及び乳製品の成分規格等に関する省令
5.1 乳等の器具の規格
5.2 乳等の容器包装又はこれらの原材料の規格及び製造方法の基準
5.2.1 牛乳、特別牛乳、殺菌山羊乳、成分調整牛乳、低脂肪牛乳、無脂肪牛乳、加工乳及びクリームの販売用の容器包装
5.2.2 発酵乳、乳酸菌飲料及び乳飲料の販売用の容器包装
5.3 調製粉乳の容器包装又はその原材料の規格及び製造方法の基準
第2節 自主基準
1 ポリオレフィン等合成樹脂
1.1 自主基準対象物質
1.1.1 基ポリマー
1.1.2 添加剤等
1.2 衛生試験
1.3 確認証明書の交付
2 塩化ビニル樹脂
3 塩化ビニリデン樹脂
4 紙・板紙
4.1 適用範囲
4.2 自主規格
5 食品包装材料用印刷インキ
5.1 選定基準1
5.2 選定基準2
5.3 選定基準3
6 食品包装材料用接着剤
6.1 対象範囲
6.2 選定基準1
6.3 選定基準2
6.4 選定基準3
7 食品包装用石油ワックス
第3節 食品用器具・容器包装の規制改正(ポジティブリスト制度)
1 現行制度の問題点及び課題
1.1 問題点
1.2 課題
2 食品衛生法改正(ポジティブリスト制度制定)
3 規制の在り方と方向性
3.1 規制の在り方
3.2 方向性
4 具体的な制度の仕組みについて
4.1 対象となる材質について(案)
4.1.1 合成樹脂
4.1.2 他の材質と組み合わせた製品
4.1.3 合成樹脂以外の材質
4.1.4 印刷インキ・接着剤
4.2 リスク管理すべき物質の対象範囲(案)
4.2.1 方向性
4.2.2 ポジティブリスト制度において管理する物質案
4.3 リスク管理方法
4.3.1 方向性
4.3.2 ポジティブリストの規定方法案
4.4 事業者間の情報伝達の具体的な仕組みについて
4.4.1 方向性
4.4.2 情報伝達に関する省令の骨子案
4.5 適正な製造管理を担保するための具体的な仕組みについて
4.5.1 方向性
4.5.2 製造管理基準に関する省令の骨子案
4.6 事業者の把握及び地方自治体の監視指導のあり方について
5 食品用器具及び容器包装の製造等における安全性確保に関する指針
6 食品用器具及び容器包装に関する食品健康影響評価指針(案)概要
6.1 目的
6.2 評価の流れ
6.3 食事中濃度区分の判断
6.4 毒性の評価
6.4.1 概要
6.4.2 毒性試験結果の解釈
6.4.3 参照用量(ADI/TDI)の設定
6.4.4 曝露シナリオ
6.4.5 リスク判定(安全性評価)
6.5 溶出試験方法及び食事中濃度の算出方法について(案)概要
6.5.1 溶出試験
6.5.2 食品への移行量の算出及び最大移行量の特定
6.5.3 食事中濃度(DC)への換算
第2章 欧州における容器包装規制
第1節 欧州における容器包装衛生規制の枠組み
1 欧州連合
2 欧州における容器包装の材料別衛生規制
第2節 総括的規則
1 前文
2 法律条文
3 付属書
第3節 食品に接触することを意図するプラスチック材料及び物品の欧州規則(プラスチック規則)
1 前文
2 法律条文
2.1 第1章 一般規則
2.2 第2章 構成要件
2.3 第3章 特定の材料及び物品のための特定の規定
2.4 第4章 適合宣言
2.5 第5章 適合性
2.6 第6章 最終規定
3 付属書
3.1 付属書I 物質
3.1.1 認可されたモノマー、その他の出発物質、微生物発酵から得られる高分子、添加剤及びポリマー重合助剤のポジティブリスト(連盟リスト)
3.1.2 物質のグループ制限
3.1.3 適合宣言の検証に関する注記
3.1.4 物質の詳細な仕様(概要)
3.2 付属書II 材料と成型品の制限
3.3 付属書III 食品擬似溶媒
3.3.1 食品擬似溶媒の食品への一般的な選定
3.3.2 食品と接触していない材料及び成形品の移動試験のための食品分類及び食品擬似溶媒
3.3.3 総移行量試験をするための食品擬似溶媒
3.4 付属書IV 適合宣言
3.5 付属書V 適合性試験
3.5.1 第1章 既に食品と接触している材料や物品の特定移行量のテスト
3.5.2 第2章 食品とまだ接触していない材料及び物品の特定移行量の試験
3.5.3 第3章 総移行量試験
3.5.4 第4章 移行量試験結果を移行量制限と比較する際に適用される補正係数
第4節 プラスチック規則ガイダンス
1 プラスチック規則に関する全般的なガイダンス(抜粋)
1.1 抗菌物質
1.1.1 微生物汚染を防止するプロセス殺生物剤
1.1.2 食品接触材料の表面を微生物汚染から守る殺生物剤
1.1.3 食品を保存するために食品の中又は表面に放出される保存剤
1.2 添加物の暫定リストの作成と管理
1.3 印刷インキ
1.4 物質、材料及び物品のための規格と制限
1.5 ナノ粒子
1.6 二酸化珪素とカーボンブラック
1.7 二重用途添加剤(Dual-use additive)
2 サプライチェーンの情報に関する食品接触用プラスチック材料及び成形品の規則の連合ガイダンス(要約)
2.1 序説
2.2 DoCの目的
2.3 サプライチェーンにおける役割と義務
2.3.1 直接顧客に配送される製品のタイプ
2.3.2 事業執行者の役割と義務
3 新規物質の申請
3.1 新物質の連合リストへの追加 申請及び審査、認可の手順
第3章 米国における容器包装規制
第1節 米国の容器包装規制概要
1 容器包装法規の体系
2 FDAの認可制度
2.1 食品添加物申請制度(Food Additive Petition:FAP)
2.2 規制の閾値を適用する制度
2.3 一般的に安全と認められる物質の申請制度
2.4 オピニオン制度
2.5 食品接触物質上市前届出制度(FCN制度)
第2節 連邦医薬品食品化粧品法
1 連邦医薬品食品化粧品法 第4章 食品
1.1 食品の定義及び基準
1.2 不良とみなされる食品(抜粋)
1.3 食品中の有毒な原料に対する許容量
1.4 食品添加物(抜粋)
2 食品接触物質に関する届出(FCN)(抜粋)
第3節 間接食品添加物の連邦規則集
1 §174.5 間接食品添加物に適用される一般規定(抜粋)
2 §174.6 食品に接触して使用される物質の閾値
3 接着剤・感圧接着剤・コーティング剤
3.1 §175-105 接着剤の成分として用いる物質(抜粋)
3.2 §175.125 感圧接着剤の成分として用いる物質(抜粋)
3.3 コーティング の成分として用いる物質(抜粋)
3.3.1 §175.300 樹脂コーティング、及びポリマーコーティング
3.3.2 §175.320 ポリオレフィンフィルム用樹脂状、及びポリマー状コーティング
3.3.3 §175.360 ナイロンフィルム用塩化ビニリデンコポリマーコーティング
4 Part176-間接食品添加物:紙、及び板紙の成
4.1 §176.170 水性、及び脂肪性食品と接触する紙、及び板紙の成分
4.1.1 板紙の食品接触表面成分として使用できるもの
4.1.2 抽出試験方法及び基準
4.2 §176.180 乾燥食品と接触する紙、及び板紙の成分
5 Part177-間接食品添加物:ポリマー
5.1 §177.1520 オレフィンポリマー
5.1.1 食品と接触する製品又は製品の成分として使用できるもの
5.1.2 規格基準
5.1.3 分析方法、抽出・溶解試験方法
5.2 §177.1500 ナイロン樹脂
5.3 §177.1630 ポリエチレンフタレートポリマー(抜粋)
5.4 §177.1390 250°F(121°C)以上の高い温度で使用するラミネート品
5.5 §177.1395 120°F~250°F(121°C)の温度で使用するラミネート品
6 Part178-間接食品添加物:添加剤、製造助剤、殺菌剤
6.1 §178.2010 ポリマー用酸化防止剤と安定剤
6.2 §178.3130 食品包装材料中の帯電防止剤又は防曇剤
6.3 §178.3297 ポリマー用着色剤
6.4 §178.3570 食品と接触する可能性のある潤滑剤
第4節 新規物質申請制度
1 FCN制度
2 食品接触物質、及び食品添加物申請に関するFCN申請書の作成
2.1 化学的/物理的特性
2.2 用途
2.3 溶出試験方法、及び分析方法
2.4 消費者暴露
2.4.1 暴露の計算
2.4.2 累積EDI推定の高精度化
3 食品接触物質のための食品接触に関する届出の作成
3.1 安全性試験に関する勧告
3.2 食品1kg中濃度0.5ppb以下
3.3 食品1kg中濃度0.5ppbを超え50ppb未満
3.4 食品1kg中濃度50ppb以上1ppm未満
3.5 食品1kg中濃度1ppm以上
4 食品接触物質届出の作成:事務的手続
4.1 届出者
4.2 FCNの対象となるFCSの用途
4.2.1 FCSである食品添加物
4.2.2 FDAの同意を必要とする届出
4.3 有効となるFCNの範囲
第4章 日・欧・米の制度の比較
1 ポジティブリスト制に関する法律の比較
1.1 日本の法制度
1.1.1 食品衛生法・告示・省令
1.1.2 業界団体
1.2 欧州の法制度
1.2.1 欧州規則
1.2.2 欧州指令
1.2.3 欧州法規と加盟各国国内法の関係
1.3 米国の法制度
1.3.1 連邦食品化粧品法
1.3.2 連邦規則集
2 ポジティブリスト対象物質の比較
2.1 日本の法規制・自主基準対象物質
2.1.1 対象物質範囲
2.1.2 合成樹脂
2.1.3 添加剤
2.1.4 色材
2.2 欧州のポジティブリスト対象物質
2.2.1 対象物質
2.2.2 ポリマー
2.2.3 添加剤
2.2.4 ポリマー製造助剤
2.2.5 触媒・重合助剤
2.2.6 その他の物質
2.3 米国のポジティブリスト対象物質
2.3.1 対象物質
2.3.2 接着剤・感圧接着剤
2.3.3 コーティング剤
2.3.4 紙・板紙
2.3.5 ポリマー
2.3.6 添加剤・製造助剤
3 適合性試験・基準値の比較
3.1 日本の適合性試験
3.1.1 一般規格と個別規格
3.1.2 溶出試験条件
3.1.3 基準値
3.1.4 添加剤
3.1.5 重金属
3.2 欧州の適合性試験
3.2.1 溶出試験条件
3.2.2 基準値
3.2.3 添加剤
3.2.4 重金属
3.3 米国の適合性試験
3.3.1 ポリマーの規格
3.3.2 溶出試験条件
3.3.3 基準値
3.3.4 添加剤
3.3.5 重金属
4 新規物質申請制度の比較
4.1 日本の新規物質申請制度
4.1.1 申請(自主基準)
4.1.2 審査・収載・公表
4.2 欧州の新規物質申請制度
4.2.1 申請
4.2.2 審査・収載・公表
4.3 米国の新規物質申請制度
4.3.1 申請
4.3.2 審査・収載・公表
5 新規物質の安全性評価の比較
5.1 日本の安全性評価
5.1.1 毒性試験
5.1.2 安全性評価
5.2 欧州の安全性評価
5.2.1 毒性試験
5.2.1 安全性評価
5.3 米国の安全性評価
5.3.1 毒性試験
5.3.2 安全性評価
6 ポジティブリスト施行後の新規物質申請制度:欧米との比較
6.1 溶出試験
6.1.1 食品区分及び食品疑似溶媒比較
6.1.2 溶出試験条件(案)の比較
6.2 換算係数の比較
6.3 食事中濃度比較
6.3.1 日本(案)
6.3.2 米国
6.3.3 欧州
6.4 毒性試験(案)比較
6.4.1 日本
6.4.2 米国
7 日欧米における器具・容器包装の安全性を確保するための規制・基準など
7.1 安全な製品の設計・品質規格の設定
7.2 製品の適正な製造
7.3 サプライチェーンを通じた情報伝達
7.4 健康被害発生時の対策
引用文献