★ 異物の定義は?分析前にどのように情報を得るか?異物の形態観察方法は?分析手法はどのように選択するか?
★ 前処理・サンプリングにはどのような方法があるか?その特徴は?
★ 異物分析にはどのような手法があるか?その原理・特徴は?留意点は?実際に応用するポイントは?
■ 発 刊:2018年10月31日 ■ 定 価:66,000円(税込) ■ 体 裁:B5版 並製本 248頁 ■ 発 行:R&D支援センター ISBN 978-4-905507-28-4 |
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著 者
清野 智志 ㈱アイテス
鈴木 康志 ㈱島津製作所
西村 和哉 ㈱大阪環境技術センター
山中 貴裕 ナノフォトン㈱
坂東 篤 ㈱堀場製作所
高倉 優 日本電子㈱
星 孝弘 アルバックファイ㈱
竹井 千香子 ㈱バイオクロマト
吉沢 賢一 ㈱バイオクロマト
川口 佳奈子 ㈱東レリサーチセンター
岡村 槙二 ㈱東レリサーチセンター
日比野 純 イビデンエンジニアリング㈱
田中 三郎 豊橋技術科学大学
日下部 寧 ㈱リガク
前田 裕志 東芝ナノアナリシス㈱
鈴木 政明 アジレント・テクノロジー㈱
佐伯 敦恵 ㈱住化分析センター
(執筆順、敬称略)
目 次
目次一覧PDF1 異物の定義とその対策
1.1 異物はどこまで対策すべきか?
1.2 解決へ向けて
2 問題解決に必要な異物分析とは?
3 異物問題の早期解決に向けた心得
4 代表的な混入異物の事例と対策
4.1 作業者に由来する異物
4.1.1 作業者からの発塵
4.1.2 毛髪類
4.1.3 繊維
4.2 昆虫
4.2.1 侵入対策
4.2.2 混入しやすい昆虫の例
4.3 カビ
4.3.1 発生対策
4.3.2 付着異物としてのカビ
第2章 異物分析前の情報収集と形態・性状の確認
1 異物分析前の情報収集
2 異物の形態観察
2.1 実体顕微鏡、デジタルマイクロスコープ
2.2 走査型電子顕微鏡(SEM)
2.3 X線マイクロCT
2.3.1 X線マイクロCTの原理
2.3.2 内部構造の観察
3 形態的知見からの識別
4 異物分析手法の選択
第3章 異物分析の前処理およびサンプリング技術
1 はじめに
2 分析解析について
2.1 必要な知見と専門性
2.2 分析解析フロー
3 前処理、およびサンプリング機器の種類と特徴
3.1 フィルタリング
3.2 超音波洗浄機による分離
3.3 マニピュレータによる微小異物のピックアップ
3.4 断面作成
3.4.1 機械研磨
3.4.2 ウルトラミクロトーム
3.4.3 FIB-SEM40
3.4.4.トリプルイオンミリング
4 おわりに
第4章 異物分析手法
第1節 FT-IRによる異物分析
1 FT-IRの原理・特徴
1.1 赤外スペクトルでわかること
1.2 FT-IRの原理と構造
1.3 種々の測定法と付属品
1.3.1 全反射法(ATR法)
1.3.2 プリズムの選択
2 赤外顕微鏡による微小試料の測定
3 FT-IRでの成分同定と、測定の留意点
第2節 SEM-EDXによる異物分析
1 分析機器の原理・特徴
1.1 走査電子顕微鏡-エネルギー分散型X線分析装置とは
1.2 走査電子顕微鏡(SEM)の原理
1.3 エネルギー分散型X線分析装置(EDX)の原理
1.3.1 特性X線の発生
1.3.2 面分析(元素マッピング)の原理
2 成分同定
2.1 成分同定の進め方-1、試料の帯電防止
2.1.1 「低真空モード」の利用
2.1.2 帯電防止膜の着膜
2.2 成分同定の進め方-2、試料を探す
2.2.1 試料台と試料の位置の模式図の用意
2.2.2 「原子番号効果」を活用する
2.3 成分同定の進め方-3、熱に弱い試料
2.3.1 変質のみの場合(変形を伴わない熱ダメージ)
2.3.2 変形する場合(変形を伴う熱ダメージ)
2.4 成分同定の進め方-4、測定する範囲
2.4.1 試料全体が入る範囲で測定
2.4.2 数点の狭い範囲で測定
2.4.3 面分析(元素マッピング)
3 異物分析事例
3.1 食品添加物中の黒色(灰色)異物
3.1.1 異物全体の測定結果と数点の狭い範囲での測定結果
3.1.2 面分析(元素マッピング)の結果
3.1.3 成分同定の結果
3.2 食品添加物中の金属異物
3.2.1 異物全体の測定結果
3.2.2 面分析(元素マッピング)の結果
3.2.3 成分同定の結果
第3節 ラマン分析による異物解析
1 ラマン分光法の基礎
1.1 ラマン分光法
1.2 レーザーラマン顕微鏡の構成
2 ラマン分析による成分同定
2.1 ラマンスペクトル
2.2 異物分析におけるラマン分析の特長
2.3 試料形態に応じた測定条件の設定とテクニック
2.3.1 レーザー波長の選択
2.3.2 対物レンズの選択
2.3.3 回折格子の選択
2.3.4 レーザーパワーと露光時間の設定
2.3.5 共焦点スリット、ピンホールサイズの設定
2.3.6 スペクトルに蛍光が強く現れた場合の回避方法について
3 ラマン分析による異物分析事例
3.1 ろ紙の上の黒色異物
3.2 フィルムに埋没した異物
3.3 複数成分からなる異物の測定事例
3.4 ウエハー上の100nmの微小異物(ビーズ)測定事例
3.5 同一成分で結晶性が異なる樹脂の混入事例
3.6 ガラスの下の微小異物測定事例
4 おわりに
第4節 蛍光X線による異物分析
1 蛍光X線分析とは
1.1 蛍光X線分析の原理
1.2 蛍光X線分析装置の特長と種類
1.2.1 蛍光X線分析装置の特長
1.2.2 汎用型蛍光X線分析装置
1.2.3 顕微鏡型蛍光X線分析装置
2 異物分析の注意点
2.1 異物分析の試料前処理
2.1.1 試料セルを使用する方法
2.1.2 ポリエチレン袋を使用する方法
2.1.3 粘着テープを使用する場合
2.1.4 異物が粉体、液体の場合
2.2 顕微鏡型蛍光X線分析装置で可能となる分析
3 測定事例
3.1 不織布上の異物分析
3.2 プラスチック中の異物分析
3.3 パウチ食品中の異物分析
3.4 プリント基板上の液体分析
3.5 IC内部の異物分析
3.6 電池セパレータ上の異物分析
第5節 EPMAによる異物分析
1 はじめに
2 EPMAの原理
2.1 各種信号の発生
2.2 特性X線
2.3 装置
2.3.1 光学系
2.3.2 電子光学系
2.3.3 波長分散形分光器(WDS)
2.3.4 エネルギー分散形分光器(EDS)
3 EPMAの特徴
4 EPMAによる成分同定
4.1 定性分析
4.2 定量分析
4.3 面分析
第6節 ToF-SIMSによる異物の検査
1 ToF-SIMSの原理・特徴
2 ToF-SIMSによる成分同定
2.1 ToF-SIMSスペクトルの開裂パターンの特徴
2.1.1 高分子ポリマーからのToF-SIMSスペクトル
2.1.2 添加剤からのToF-SIMSスペクトル
2.1.3 無機化合物と金属からのToF-SIMSスペクトル
2.2 MS/MS機構による二次イオンの化学構造推定
2.3 異常部からのスペクトル解釈の留意点
2.3.1 スタティック一次イオン照射
2.3.2 イオンエッチングによる表面クリーニングや深さ組成分析の留意点
3 ToF-SIMSによる異物分析事例
3.1 MS/MSを利用したPP表面の未知添加剤同定とその面内分布観察
3.2 配線部に発生した微小腐食部観察
4 まとめ
第7節 熱脱着・熱分解DART-MSによる異物分析
1 原理・特徴
1.1 DART
1.1.1 原理
1.1.2 特徴
1.2 質量分析計(MS)
1.2.1 四重極型
1.2.2 飛行時間型
1.2.3 MS/MS
1.3 熱脱着・熱分解DART-MS
1.3.1 原理と特徴
1.3.2 熱脱着・熱分解DART-MSに用いる質量分析計
1.3.3 他手法との比較
2 測定から解析まで
2.1 測定
2.1.1 サンプリング
2.1.2 装置準備
2.2 解析
2.2.1 バックグラウンド除去
2.2.2 ピークの帰属
2.2.3 差分解析
2.2.4 KendrickMassDefect(KMD)解析
第5章 異物分析事例
第1節 高分子材料中の異物分析
第1項 プラスチック中の異物分析
1 はじめに
2 異物分析に適用する手法
3 異物分析の事例
3.1 事例1 顕微FT-IRおよびDI-MSによる褐色異物の分析
3.2 事例2 顕微ラマンを用いた微小異物の分析
3.3 事例3 顕微ラマンおよびSEM-EDXを用いた積層フィルム内部の異物の分析
3.4 事例4 ピンポイント濃縮法による微量樹脂中の添加剤分析
4 おわりに
第2項 同系統材料異物の簡便迅速識別
1 ナイロン編
2 ポリエステル編
3 ポリエチレン編
4 ポリプロピレン編
5 ポリ塩化ビニル編
第3項 黒ゴム異物の直接分析
第4項 紙製商品パッケージ付着物(シミ)の直接分析
第5項 粘着テープで採取した異物の直接分析
第6項 微量添加剤をマーカーとした異物混入経路の推定
第7項 製品原料の異常ロット品(異物)の簡便迅速分析
第2節 金属製品に関する異物分析事例
1 膜状異物の分析アプローチ
1.1 はじめに
1.2 各種分析例
1.2.1 FT-IR(フーリエ変換赤外分光法)
1.2.2 XPS(X線光電子分光法)
1.2.3 AES(オージェ電子分光法)
1.2.4 TOF-SIMS(飛行時間型二次イオン質量分析)
1.2.5 熱分解GC/MS(ガスクロマトグラフ質量分析)
1.3 まとめ
2 バルク状異物の分析アプローチ
2.1 はじめに
2.2 異物調査の流れ
2.2.1 FT-IRによる繊維状異物の分析
2.2.2 SEM-EDXによる粉状異物の分析
2.3 まとめ
第3節 食品中異物の検査・分析
第1項 食品異物検査
1 はじめに
2 システム設計
2.1 機器仕様
2.2 磁石の詳細
2.3 アナログフィルタおよびデジタルフィルタの設計
3 システムの評価
4 まとめ
第2項 食品中の異物分析
1 蛍光X線分析による異物分析
2 食品中異物分析の事例
2.1 コメ中に混入した石片の分析
2.2 クラッカーに付着した白色異物の分析
2.3 プロセスチーズ中に混入した金属片の分析
3 まとめ
第4節 電子デバイスにおける異物分析
1 電子デバイスにおける異物分析の状況
2 電子デバイスの異物分析に用いられる代表的な手法
2.1 分光分析(赤外分光法・ラマン分光法)
2.1.1 概要
2.1.2 原理と特徴
2.2 飛行時間型ニ次イオン質量分析法(TOF-SIMS)
2.2.1 概要
2.2.2 TOF-SIMSの原理と特徴
3 異物の分析事例
3.1 微小異物分析
3.1.1 ラマン分光法による微小異物(無機化合物)分析
3.1.2 TOF-SIMSによる微小異物(サブミクロン異物)分析
3.2 非破壊によるガラス中の微小異物分析
3.3 溶液中の浮遊微小異物分析
4 まとめ
第5節 医薬品中の不純物の分析
1 医薬品の不純物
1.1 医薬品の不純物の定義
1.2 ICHM7ガイドライン適用範囲
1.1.1 適用対象
1.1.2 適用対象外
1.3 変異原性不純物を分類する5クラス
1.4 医薬品中DNA反応性(変異原性)不純物の許容量
1.5 変異原性不純物の分析
1.6 不純物分析のためのワークフロー
1.6.1 不純物プロファイルを認識する
1.6.2 不純物の構造解析
2 医薬品中の溶出物
2.1 抽出物/浸出物の定義
2.2 主な医薬品容器施栓材料とその製造過程
2.3 E&Lの評価手順の概要
2.3.1 情報収集
2.3.2 抽出物の把握
2.2.3 安全性、毒性評価と閾値の確認
2.2.4 浸出物試験による同定および定量
第6節 イメージングIRによる液体製品中の浮遊異物の分析