~ 形状記憶材料の変態・塑性挙動のシミュレーション ~
■ 発 刊:2018年11月15日 ■ 定 価:39,600円(税込) ■ 体 裁:B5判 194頁 ■ 発 行:㈱エヌ・ティー・エス ISBN 978-4-86043-533-2 |
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本書の特徴
スマートマテリアル(機能性材料)の代表的な材料の1つである形状記憶合金。その特異的な性質である形状記憶効果を繰り返し利用すると、材料内部で生じた損傷により塑性変形、疲労が生じ初期の特性が変化する。
本書は、塑性変形を考慮した特性変化や変形挙動をシミュレーションできるため新しい機能を有するセンサ、アクチュエータ、マイクロマシン等の開発・設計において事前に特性を評価する上で絶好かつ不可欠な内容。
執筆者
村澤 剛 GO MURASAWA
山形大学 工学部システム工学科 准教授
静岡大学大学院
Karlsruhe Institute of Technology JSPS 特定国派遣研究者
専門分野 機械材料・材料力学
第2章
佐久間 俊雄 TOSHIO SAKUMA
元 大分大学工学部福祉環境工学科 教授
東京工業大学大学院
財団法人 電気中央研究所
大分大学工学部 教授
専門分野 熱工学・材料科学・セラミックス
第3章
池田 忠繁 TADASHIGE IKEDA
中部大学工学部宇宙航空理工学科 教授
名古屋大学大学院
通商産業省工業技術院機械技術研究所
名古屋大学大学院工学研究院 准教授
専門分野 宇宙航空機構造・スマート材料・構造システム
第4章
鈴木 章彦 AKIHIKO SUZUKI
㈱ベストマテリア
東京大学大学院
石川島播磨重工業株式会社技術研究所
埼玉大学大学院 教授
大分大学客員教授
専門分野 材料力学・計算力学・セラミックス強度評価
主な目次
第1章 形状記憶合金の構成方程式
第2章 塑性変形を考慮した単軸構成式によるアクチュエータのシミュレーション
第3章 一次元相変態モデル
第4章 アコモデーションモデルによる変態および変態・塑性相互作用の解析
索引
詳細目次
目次一覧PDF1.1 はじめに
1.2 形状記憶合金の応力―ひずみ線図
1.2.1 破断までの応力―ひずみ線図
1.2.2 温度ごとの応力―ひずみ線図
1.3 形状記憶合金の内部状態変数型構成方程式
1.3.1 形状記憶合金の構成関係の誘導
(1)固体材料の変形挙動の記述について
(2)内部状態変数
(3)形状記憶合金の構成関係の誘導
(4)変態カイネティックス
(5)増分型構成方程式への適用
1.3.2 形状記憶合金の増分型構成方程式
1.3.3 有限要素法への適用
1.4 形状記憶合金の相変態・変形挙動
1.4.1 温度ごとの応力―ひずみ線図
1.4.2 切り欠き部を有するTi-Ni 平板に生じるひずみ分布
1.5 おわりに
文献
第2章 塑性変形を考慮した単軸構成式によるアクチュエータのシミュレーション 佐久間俊雄
2.1 はじめに
2.2 単軸モデルの構成式
2.2.1 応力―ひずみ関係
2.2.2 ひずみ―マルテンサイト相分率関係
(1) 残留マルテンサイト相分率
(2) 非拘束昇温過程
(3) 拘束昇温過程
2.2.3 予ひずみ負荷後の変態温度
(1) 非拘束昇温
(2) 拘束昇温
2.3 材料パラメータの同定
2.3.1 非拘束昇温試験
2.3.2 拘束昇温試験
2.3.3 応力―ひずみ関係
2.3.4 非拘束昇温過程
2.3.5 拘束昇温過程
2.3.6 逆解析による材料パラメータの同定方法
2.4 シミュレーション
2.4.1 位置決め制御システム
(1) 位置決め制御装置
(2) 抵抗値フィードバック制御方式
(3) 制御電流
2.4.2 関係式
(1) エネルギモデル
(2) SMA の物性値
(3) 材料パラメータ
2.4.3 シミュレーションのアルゴリズム
2.4.4 シミュレーション結果
(1) 変位(位置)―時間関係
(2) 位置制御時のSMA の温度と通電電流
(3) 位置制御時の相分率の変化
(4) 電気抵抗値
(5) 外部負荷
2.5 おわりに
文献
[付録] シミュレーションプログラムのソースコード
第3章 一次元相変態モデル 池田忠繁
3.1 はじめに
3.2 形状記憶合金の変形挙動
3.3 構成式
3.3.1 熱力学第1 法則
3.3.2 熱力学第2 法則
3.3.3 熱力学関係式
3.3.4 等方弾性体の熱力学関係式
3.3.5 相変態を考慮した1 次元モデル(集中モデル)の熱力学関係式
3.3.6 1 次元相変態モデル
3.4 数値計算例
3.4.1 弾性・超弾性・形状記憶変形領域
3.4.2 塑性変形領域
3.5 相変態誘起塑性
3.6 簡素化モデルによる解析解
3.6.1 簡素化モデルの定式化
3.6.2 数値例
3.7 おわりに
文献
第4章 アコモデーションモデルによる変態および変態・塑性相互作用の解析 鈴木章彦
4.1 はじめに
4.2 アコモデーションモデルによる変態挙動の記述
4.2.1 形状記憶合金の変態挙動
4.2.1.1 変態の微視的様相
4.2.1.2 変態に及ぼす温度と応力の影響
4.2.1.3 温度誘起変態における変形とそのメカニズム
4.2.1.4 形状記憶効果、超弾性挙動のメカニズム
4.2.2 アコモデーションモデルの開発
4.2.2.1 材料の微視構造、代表体積要素
4.2.2.2 アコモデーションモデル
4.2.2.3 結晶粒方位および体積率と部分要素の体積分率
4.2.2.4 変態条件
4.2.2.5 アコモデーションモデルの定式化
4.2.2.6 座標変換
4.2.2.7 計算手順
4.2.2.8 材料定数
4.2.2.9 形状記憶合金の変態挙動計算例
4.3 アコモデーションモデルによる弾塑性変形の記述
4.3.1 アコモデーションモデルの弾塑性変形への拡張
4.3.1.1 変態モデルから弾塑性モデルへの変更点
4.3.1.2 スリップシステム
4.3.1.3 降伏応力
4.3.1.4 塑性ひずみ増分
4.3.1.5 分解せん断応力で表した降伏応力と軸応力で表した降伏応力の関係
4.3.2 例題解析
4.3.2.1 弾塑性応力―ひずみ挙動の計算
4.3.2.2 変態終了後に塑性変形の起きる挙動のシミュレーション
4.4 変態・塑性相互作用
4.4.1 形状記憶合金の応力―ひずみ挙動に現れる変態・塑性相互作用
4.4.2 変態・塑性相互作用のメカニズム
4.4.3 変態・塑性相互作用を考慮したアコモデーションモデル
4.4.3.1 概要
4.4.3.2 降伏応力の設定
4.4.3.3 降伏条件およびスリップシステム
4.4.3.4 塑性ひずみ増分
4.4.3.5 必要な材料定数
4.4.3.6 応力の計算
4.4.4 例題解析
4.4.4.1 繰返し引張り・除荷試験における応力―ひずみ挙動
4.4.4.2 負荷・除荷、加熱・冷却サイクルにおける繰返し応力―ひずみ挙動(1)
4.4.4.3 負荷・除荷、加熱・冷却サイクルにおける繰返し応力―ひずみ挙動(2)
4.5 おわりに
文献
索引