■ 発 刊:2017年8月31日
■ 定 価:72,600円(税込)
■ 体 裁:A4版 377頁
■ 発 行:S&T出版
ISBN 978-4-907002-66-4
購入方法
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著 者
江口文陽 東京農業大学
<執 筆 者>
吹春俊光 千葉県立中央博物館
高畠幸司 琉球大学
有馬 忍 大分県農林水産研究指導センター
川村倫子 農事組合法人宝珠山きのこ生産組合
前澤憲雄 (一社)日本きのこマイスター協会
宮澤紀子 東京農業大学
平出政和 (国研)森林研究・整備機構 森林総合研究所
阿部尚樹 東京農業大学
江口文陽 東京農業大学
木田マリ 料理家、女子栄養大学非常勤講師
橋本貴美子 東京農業大学
河岸洋和 静岡大学
関谷 敦 (国研)森林研究・整備機構 森林総合研究所
五十嵐圭日子 東京大学
平井浩文 静岡大学
本間裕人 東京農業大学
霜村典宏 鳥取大学
早乙女 梢 鳥取大学
會見忠則 鳥取大学
本田与一 京都大学
増野和彦 長野県林業総合センター
西澤賢一 (一社)長野県農村工業研究所
松澤恒友 信州大学
稲冨 聡 ホクト㈱
小林 仁 ホクト㈱
吉本博明 第一工業大学
米山彰造 (地独)北海道立総合研究機構
川口信久 一正蒲鉾㈱
西井孝文 三重県林業研究所
白坂憲章 近畿大学
原田栄津子 ㈱岩出菌学研究所
森園智浩 ㈱岩出菌学研究所
中川敏法 九州大学
西條裕美 九州大学
竹本直道 九州大学
丹羽保晴 九州大学
金子周平 元 福岡県森林林業技術センター
大貫宏一郎 近畿大学
清水邦義 九州大学
桑原李佳 九州大学
須原弘登 宮崎県木材利用技術センター
中村友幸 NPO法人応用きのこ総合研究所
鷲見 亮 ㈱日健総本社
菅原冬樹 秋田県林業研究研修センター
小野瀬淳一 東京農業大学
趣 旨
本書『きのこの生理機能と応用開発の展望』は、きのこに関する基礎から応用の科学を解説することを目的としてそれぞれの分野の専門研究者に執筆を依頼したものである。きのこの科学には歴史的な変遷があるが、特用林産物として流通され食するための研究のみならず、医薬品や医薬部外品などの原材料、パルプ製紙業界、食品産業界および環境保全と修復に関する産業界などの分野における酵素利用、産生されるきのこ特有の物質や微量成分の利用など研究開発も多様化している。
きのこに関する書籍には、分類や生理、栽培に関する技術書、成分や薬理作用に関する解説書から一般消費者を対象とした啓蒙書など幅広く出版されている。
本書は、大学院、大学、短期大学、専門学校および農業や食品などを専門的に学ぶ高等学校の中でも特にきのこに関する幅広い知識の習得を志す方々や企業や研究機関において、きのこを専門的に研究する研究者と技術者およびきのこが好きな一般の人々にも活用していただくことを意識してまとめたものである。
きのこに関しての基礎編としては、「きのこの種類と利用」、「きのこの持つ栄養価と機能性」、楽しくきのこを食していただきたいことから「きのこの安全性」について解説することとした。次に基礎を構築した上にきのこを応用活用するための先端情報について「農林資源としてのきのこの新技術」、「きのこの育種と遺伝子多様性の解析」の2つの章を設けて新技術の現況と今後の学術領域と実用展開を目的とした可能性などについて各執筆者からの考えを述べてもらった。
素材編については、一般的によく知られるきのこからあまり馴染みのない種類のきのこまで素材の持つ特性から成分利用や機能性効果などを中心に文献を提示して解説していただいた。研究機関や企業の研究者と技術者への学術の発展や産業振興のためのヒントとなればと考える。
本書が読者にとって、きのこの持つ科学的性質を知るための一助となれば幸いである。
(東京農業大学 江口文陽 「はじめに」より抜粋)
目 次
目次一覧PDF第1章 きのこの種類と利用
第1節 人間ときのこ 吹春 俊光
1. 野生資源としてのきのこ
2. 西欧世界でのきのこと菌類
3. 日本史のなかのきのこ
4. 日本におけるきのこ研究
第2節 きのこの分類と生態 吹春 俊光
1. 菌類・偽菌類
2. 「きのこ」とは
3. 担子菌類とは
3.1 担子菌類の生活環
3.2 担子菌類のきのこのサイズ
3.3 担子菌類の数
3.4 担子菌類の生態
4. きのこ毒と催幻覚性きのこ
5. 菌類の学名
6. 菌類と細菌の表記方法
第3節 きのこの利用 高畠 幸司
1. 古からの利用
2. 食品としての特徴
3. 食品としての効用
第4節 きのこ生産の現況と将来展望 高畠 幸司
1. きのこ生産の現況
2. きのこ生産の将来展望
3. 野生エノキタケに着目
4. 野生型エノキタケの簡易栽培
5. 簡易栽培の今後の展望
第5節 きのこ安定生産のための病害防除技術 有馬 忍
1. はじめに
2. エリンギわたかび病の発生
3. 原因菌の同定
4. C. variumのエリンギに対する病原性
4.1 C. varium の分生子懸濁液
4.2 エリンギの栽培方法
4.3 エリンギ培養期における接種試験
4.4 エリンギ原基形成期における接種試験
4.5 エリンギ子実体に対する接種試験
4.6 C. varium の感染時期と発病
5. C. variumの栽培きのこに対する病原性
6. エリンギわたかび病の防除
6.1 供試薬剤
6.2 分生子の発芽阻害試験
6.3 汚染キャップの薬剤処理と持続性試験
7. おわりに
第6節 きのこの利用拡大への戦略 川村 倫子
1. はじめに
2. 国内におけるきのこの需要ときのこ産業の現状
3. きのこの利用拡大戦略について
3.1 戦略の基本的な考え方
3.2 戦略の柱
3.2.1 戦略の柱①:6次産業化
3.2.2 戦略の柱②:菌活
3.2.3 戦略の柱③:イベントの開催
4. きのこの利用拡大戦略の実現に向けて
5. おわりに
第7節 きのこの有資格者を社会へ 前澤 憲雄
1. はじめに
2. きのこマイスターの位置づけ
3. きのこマイスターが学ぶこと
3.1 入門コース
3.2 探求コース
3.3 専攻コース
4. きのこマイスターの職業分布と活動戦略
4.1 活躍するきのこマイスターの事例
5. 菌食―マイコファジィ(Mycophagy)の実践的普及
6. おわりに
第2章 きのこの持つ栄養価と機能性
第1節 栄養成分 宮澤 紀子
1. はじめに
2. きのこの栄養成分
2.1 主要な栄養成分
2.2 ビタミン
2.3 ミネラル
2.4 食物繊維
第2節 呈味成分 宮澤 紀子
1. はじめに
2. きのこの呈味成分
2.1 遊離アミノ酸
2.2 遊離糖・糖アルコール
2.3 有機酸
2.4 グアニル酸
3. 食味試験
3.1 官能評価
第3節 香気成分 平出 政和
1. はじめに
2. ニオイの知覚
2.1 検知
2.2 神経回路
3. ニオイの数値化および評価方法
4. 揮発性化合物中の香気成分
5. 乾シイタケのニオイ
5.1 ニオイの指標
5.2 好まれるニオイ
5.3 栽培方法によるニオイ成分量の増加
5.4 乾燥方法によるニオイ成分量の増加
5.5 水戻しによるニオイ成分量の増加
第4節 抗腫瘍活性 阿部 尚樹
1. はじめに
2. 抗腫瘍効果に関連する薬理作用
2.1 細胞中のDNA を標的とした作用により細胞を傷害する物質
2.2 細胞内の微小管に作用し細胞分裂阻害作用により細胞を傷害する物質
3. きのこ抽出物による抗腫瘍活性
4. きのこに含有される抗腫瘍活性物質
4.1 ラノスタノイド
4.2 その他のトリテルペノイド
4.3 ステロール
4.4 その他の化合物
5. まとめ
第5節 免疫賦活効果 阿部 尚樹
1. はじめに
2. 臨床で用いられているきのこ由来の免疫賦活剤
2.1 レンチナン(lentinan)
2.2 シゾフィラン(schizophyllan)
2.3 クレスチン(krestin、PSK)
3. 最近のきのこの免疫賦活効果に関する研究
3.1 グルカン
3.2 ヘテロ多糖および糖タンパク質
3.3 きのこ由来の高分子多糖の示す免疫賦活効果の作用機序
4. まとめ
第6節 生活習慣病の予防と改善効果 江口 文陽
1. はじめに
2. 抗腫瘍活性
3. 血圧降下作用
4. 糖尿病の改善
5. 脂質代謝異常症の改善
6. おわりに
第7節 機能性を活かした調理技術 木田 マリ
1. はじめに
2. おいしさ、栄養、機能性を考慮したきのこ調理の基本
2.1 鮮度の良いきのこを選ぶ
2.2 下処理、洗浄(水洗い)の方法
2.3 切る
2.4 加熱の方法
2.5 保存法
2.6 食べる量と食べ方
3. おいしさ、栄養、機能性を考慮したきのこの料理レシピ
3.1 きのこホイル焼き
3.2 おかずきのこ味噌
3.3 きのこの和風ポトフ
3.4 きのこのマリネ
3.5 えのき氷
第3章 きのこと安全性
第1節 毒成分 橋本 貴美子,河岸 洋和
1. はじめに
2. 毒成分各論
2.1 トリコテセン類
2.2 アマニタトキシン類
2.3 2-シクロプロペンカルボン酸
2.4 プレウロサイベルアジリジン
2.5 ジロミトリン類
2.6 オレラニン類
2.7 シロシビン類
2.8 コプリン
2.9 ムスカリン類
2.10 アクロメリン酸類
2.11 イルジン類
2.12 ウスタル酸
2.13 タンパク性毒成分
3. おわりに
第2節 重金属 関谷 敦
1. はじめに
2. カドミウム
3. 鉛
4. ヒ素
5. 水銀
第3節 残留農薬 関谷 敦
第4章 農林資源としてのきのこの新技術
第1節 きのこの酵素機能とバイオマス変換技術の可能性 五十嵐 圭日子
1. はじめに
2. 糖質関連酵素ファミリーと糖の分解
3. 植物細胞壁を分解する酵素
3.1 植物細胞壁に含まれる多糖
3.2 セルロースを分解する酵素群
3.3 ヘミセルロースを分解する酵素
3.4 リグニンを分解する酵素
3.5 その他の酸化還元酵素
4. 菌細胞壁を分解する酵素
4.1 グルカン1,3-β-グルコシダーゼ
4.2 エンドラミナリナーゼ
4.3 その他のβ-グルカナーゼ
5. 植物細胞壁の分解酵素を用いた物質生産(バイオリファイナリー)
第2節 きのこを利用した環境汚染物質浄化技術の可能性 平井 浩文
1. はじめに
2. 白色腐朽菌による難分解性環境汚染物質の分解
2.1 PAHs
2.2 ダイオキシン
2.3 PCB
2.4 有機塩素系殺虫剤
2.5 環境ホルモン
2.6 農薬
2.7 医薬品
3. おわりに
第3節 きのこの創薬・創食資源としての可能性 江口 文陽
1. はじめに
2. 素材を科学するためのきのこ研究
3. きのこの機能解析
4. 機能性成分のメカニズム解析を見据えて
5. 効能評価基準
6. きのこの機能性表示食品原料としての開発
7. おわりに
第4節 きのこの発酵食品材料としての可能性 本間 裕人
1. きのこの子実体を原料とした発酵食品
2. きのこ類により発酵させた発酵食品の製造
2.1 アルコールデヒドロゲナーゼ(ADH)の働きを主に利用した発酵食品
2.2 プロテアーゼの働きを主に利用した発酵食品
2.3 アミラーゼの働きを主に利用した発酵食品
2.4 きのこで発酵させた発酵食品の生理活性
2.5 きのこ発酵食品の今後の展望
第5節 菌根菌資源の可能性 霜村 典宏
1. はじめに
2. ショウロ菌人工感染技術の開発
3. ショウロ菌の生活環の解明と育種技術の開発
3.1 胞子形成過程における核行動解析
3.2 胞子形成過程における構造変化
3.3 ショウロ担子胞子発芽と担子胞子分離菌株
3.4 一次菌糸体と二次菌糸体の識別化
4. ショウロ感染苗木育成における床替え巣殖の効果
5. 耐塩性ショウロ菌株の育成と評価
第5章 きのこの育種と遺伝子多様性の解析
第1節 きのこの育種・利用技術 早乙女 梢,會見 忠則
1. はじめに
2. きのこの育種とは何か?~遺伝的改良の手法~
3. 優秀な育種素材を求めて~菌株の収集とカルチャーコレクション~
4. きのこの利用技術~物質生産工場としてのきのこ~
第2節 きのこの分子生物学的解析技術 本田 与一
1. はじめに
2. DNAフィンガープリントを用いた遺伝的多様性解析法
2.1 分子生物学的解析法の登場
2.2 制限酵素断片長多型解析(RFLP)とPCR-RFLP
2.3 RAPDとAFLP
2.4 SSRマーカー
3. 塩基配列情報の比較を用いた種同定と系統分類法
3.1 リボゾームDNA配列の比較
3.2 ゲノム情報
3.3 新しい種同定法
4. 遺伝子組換え法
4.1 きのこにおける形質転換法の概略
4.2 遺伝子抑制
4.3 遺伝子のターゲッティングと破壊
5. 組換えによらない分子育種法
5.1 TILLING
5.2 ゲノム編集
5.3 技術の進歩と未来
5.3.1 有用食用品種の開発
5.3.2 高機能性品種の育種と生理活性物質の生産
5.3.3 生体触媒としての利用と有用酵素の生産
素材編
第1章 シイタケ 江口 文陽
1. はじめに
2. 菌株や生産法を知ることが機能性研究の鍵となる
3. シイタケの原木栽培とは
4. シイタケの菌床栽培とは
5. シイタケの機能性成分
6. シイタケの機能性研究に関する動向
7. おわりに
第2章 ナメコ 増野 和彦
1. はじめに
2. 野生での発生地域や特性
3. 栽培方法
3.1 菌床栽培の方法
3.1.1 培地材料
3.1.2 混合
3.1.3 容器
3.1.4 詰め
3.1.5 殺菌・冷却
3.1.6 接種
3.1.7 培養
3.1.8 発生
3.1.9 収穫・出荷
3.2 ナメコ野生株の菌床栽培特性の評価
3.3 原木栽培の方法
3.3.1 原木の樹種と大きさ
3.3.2 原木の伐採と玉切り
3.3.3 種菌と接種
3.3.4 仮伏せ
3.3.5 本伏せ
3.3.6 発生
3.3.7 収穫・出荷
4. 加工方法
5. 成分
6. 機能性効果
6.1 血液流動性改善効果
6.2 抗酸化性
7. 今後の可能性
8. おわりに
第3章 エノキタケ 西澤 賢一
1. はじめに
2. 野生での発生地域や特性
3. 注目すべき成分
4. 機能性効果
4.1 抗腫瘍活性
4.1.1 エノキタケ熱水抽出物単独の制がん作用
4.1.2 エノキタケ熱水抽出物の発がん予防作用
4.1.3 エノキタケ熱水抽出物の臨床例
4.1.4 エノキタケ食の疫学研究例
4.1.4.1 エノキタケ食とがん死亡に関する疫学調査
4.1.4.2 長野県の低がん死亡率と農作物(きのこ)との関連についての疫学研究
4.2 血流改善作用
4.3 ヒト飲食による血清脂質改善効果
4.4 脂肪蓄積抑制効果
5. 今後の可能性
6. おわりに
第4章 ブナシメジ 松澤 恒友
1. はじめに
2. 抗腫瘍作用
2.1 制がん作用
2.2 発がん予防作用
2.3 発がんプロモーション抑制効果
3. 抗酸化作用
3.1 ブナシメジ摂取マウス血漿の抗酸化活性
3.2 ブナシメジ摂取担がんマウス血漿の抗酸化活性
4. 抗アレルギー作用
5. ACE 阻害活性及び血圧降下作用
5.1 ACE 阻害活性
5.2 血圧降下作用
6. おわりに
第5章 エリンギ 稲冨 聡,小林 仁
1. はじめに
2. エリンギの栄養成分
3. エリンギの生理機能
3.1 エリンギの肥満に対する予防・改善作用
3.2 エリンギの生理機能研究動向
3.2.1 生活習慣病予防
3.2.2 がん予防
3.2.3 抗炎症作用
3.2.4 動脈硬化予防
3.2.5 肝障害予防・肝保護作用
3.2.6 便秘改善効果
3.2.7 その他の生理機能
4. エリンギの生理機能の応用開発
4.1 特定保健用食品や機能性表示食品への可能性
4.2 エリンギの生理機能開発の状況
4.3 機能性を高めるための新品種育成
5. おわりに
第6章 バイリング 宮澤 紀子
1. はじめに
2. きのこの野生での発生地域や特性
3. 成分
4. 機能性効果
5. 今後の可能性
6. おわりに
第7章 ヒラタケ 吉本 博明
1. はじめに
2. ヒラタケの分布および特性
3. ヒラタケの成分
4. ヒラタケの機能性効果
5. 今後の可能性
6. おわりに
第8章 タモギタケ 米山 彰造
1. はじめに
2. タモギタケの発生地域と特性
2.1 タモギタケの発生地域
2.2 タモギタケの特性
2.3 タモギタケの栽培方法
3. 成分
4. 機能性効果
4.1 細胞レベル
4.2 動物レベル
4.3 ヒトレベルおよび疫学調査
5. 機能性を活かした応用事例
6. 今後の可能性
7. おわりに
第9章 マイタケ 川口 信久
1. はじめに
2. 野生における分布および特性
3. 機能性成分
3.1 βグルカン
3.2 タンパク質(ナカノリ)
3.3 ビタミンD
3.4 プロテアーゼ
3.5 その他
4. 今後の可能性
5. おわりに
第10章 ヒメマツタケ 吉本 博明
1. はじめに
2. ヒメマツタケの特性および自生地
3. ヒメマツタケの学名および和名の変遷
4. ヒメマツタケの生産方法、菌株、収穫ステージと薬効との関係
5. 安全性に関する議論
6. 成分
7. ヒメマツタケの機能性効果
8. ヒメマツタケの応用展開と今後の可能性
9. おわりに
第11章 ハタケシメジ 西井 孝文
1. はじめに
2. 主成分
3. 特性・機能
3.1 血圧降下作用
3.2 コレステロール低下作用
3.3 抗腫瘍効果
3.4 その他の効果
4. 安全性
5. 栽培技術
5.1 空調ビン栽培
5.2 菌床埋め込みによる簡易栽培
5.3 菌床上面栽培
5.4 野外栽培
6. 応用
第12章 マツタケ 白坂 憲章
1. はじめに
2. マツタケの野生での発生(特性・地域)
3. 成分
4. 機能性効果
5. 今後の可能性
6. おわりに
第13章 ヤマブシタケ 河岸 洋和
1. はじめに
2. 抗認知症に関わる機能性
2.1 物質レベルでの研究
2.2 子実体に関する動物実験
2.3 菌糸体に関する動物実験
2.4 子実体を用いた臨床試験
3. 子実体からのその他の機能性物質
4. 菌糸体からのその他の機能性物質
5. おわりに
第14章 ツブイボタケ 阿部 尚樹
1. はじめに
2. 当該きのこの野生での発生地域や特性
3. 成分
4. 機能性効果
4.1 ラジカル捕捉活性
4.2 抗アレルギー活性
4.3 Vialinin A(1)によるTNF-α産生並びに放出阻害活性メカニズムの解析
4.4 その他の生理活性
5. 今後の可能性
6. おわりに
第15章 アンニンコウ 原田 栄津子
1. はじめに
2. 当該きのこの野生での発生地域や特性
3. 成分
4. 機能性効果
4.1 細胞実験および動物実験での安全性試験
4.2 抗骨粗鬆症作用(破骨細胞形成抑制物質、Gargalols A,B,C)
4.3 抗骨粗鬆症作用および抗動脈硬化症作用に関するヒト臨床試験
4.4 抗動脈硬化症および抗炎症作用
4.5 抗糖尿病作用
4.5.1 糖尿病モデル実験
4.5.2 人臨床試験
4.5.3 筋肉細胞におけるグルコース取り込み促進作用
5. 今後の可能性
6. おわりに
第16章 ササクレヒトヨタケ 原田 栄津子,森園 智浩
1. はじめに
2. 当該きのこの野生での発生地域や特性
3. 成分
3.1 一般分析
4. 機能性効果
4.1 脂肪減少作用
4.2 抗酸化作用・抗炎症作用
4.3 抗光老化作用
4.3.1 紫外線阻害効果
4.3.2 MPO 酵素活性阻害作用および8-BrdG 生成阻害作用
4.3.3 細胞損傷およびシワ形成抑制作用
5. 今後の可能性
5.1 ササクレヒトヨタケの栽培方法
6. おわりに
第17章 オオイチョウタケ 原田栄津子
1. はじめに
2. 当該きのこの野生での発生地域や特性
3. 成分
4. 機能性効果
4.1 抗癌作用
4.2 抗癌剤耐性作用
5. 今後の可能性
5.1 癌治療への応用
5.2 人工栽培への検討
5.2.1 林地栽培
5.2.2 空調栽培
6. おわりに
第18章 ブナハリタケ 中川 敏法,西條 裕美,竹本 直道,丹羽 保晴,金子 周平,大貫 宏一郎,清水 邦義
1. はじめに
2. 野生での発生地域や特性
3. 成分
4. 機能性効果(培養細胞レベル、動物試験、ヒト試験、疫学調査)
5. 今後の可能性
6. おわりに
第19章 マンネンタケ 中川 敏法,西條 裕美,丹羽 保晴,桑原 李佳,須原 弘登,金子 周平,大貫 宏一郎,清水 邦義
1. はじめに
2. 野生での発生地域や特性
3. 成分
4. 機能性効果(培養細胞レベル、動物試験、ヒト試験、疫学調査)
4.1 メタボリックシンドロームに対する有効性
4.2 生殖・泌尿器に対する有効性
4.3 癌に対する有効性
4.4 免疫系に対する有効性
4.5 肝臓に対する有効性
4.6 認知症に対する有効性
4.7 インフルエンザに対する有効性
5. 今後の可能性
6. おわりに
第20章 カバノアナタケ 中村 友幸
1. はじめに
2. カバノアナタケとは
3. きのこ(菌核)と菌糸体の化学成分および安全性に関して
4. 抗HIV 活性に関して
5. 抗酸化活性に関して
6. 抗腫瘍活性に関して
7. 今後の可能性(菌糸体を中心に)
8. おわりに
第21章 カワラタケ 鷲見 亮
1. はじめに
2. 医薬品として利用されていたカワラタケ
3. 機能性食品素材としてのカワラタケの安全性
4. カワラタケ子実体抽出物の抗腫瘍活性
5. カワラタケ子実体抽出物の抗高血圧効果
6. おわりに
第22章 メシマコブ 中村 友幸
1. はじめに
2. メシマコブとは
3. 遺伝子解析と優良菌株の選定に関して
4. 子実体と菌糸体の化学成分および安全性に関して
5. 抗酸化活性に関して
6. 抗アレルギー活性に関して
7. 抗腫瘍活性(in vivo、in vitro)に関して
8. インフルエンザワクチンに対するアジュバント作用
9. 脳血管障害(脳梗塞)の改善作用:実験的局所脳虚血巣縮小効果
10. 今後の可能性(新たな医療応用を目指したiPS 細胞の樹立効率改善作用)
11. おわりに
第23章 チョレイマイタケ 菅原 冬樹
1. はじめに
2. 生態・生理
2.1 生態
2.1.1 特徴
2.1.2 分布
2.1.3 発生
2.2 生理
2.2.1 菌糸体
2.2.2 菌核
3. 薬効性
3.1 主成分
3.2 特性・機能
3.2.1 抗腫瘍活性
3.2.2 免疫増強効果
3.2.3 慢性疾患予防効果
3.2.4 肝炎改善効果
3.2.5 毛髪再生
3.2.6 抗菌活性
4. 最新の人工栽培技術
4.1 日本での栽培技術
4.1.1 原木栽培
4.1.2 菌床栽培
4.2 中国での栽培技術
5. おわりに
第24章 ブクリョウ 小野瀬 淳一
1. はじめに
2. 当該きのこの野生での発生地域や特性
3. 栽培
4. 成分
4.1 多糖類
4.2 トリテルペン
4.3 その他の成分
5. 機能性効果
5.1 抗腫瘍活性
5.2 抗炎症作用
5.3 消化器系への作用
5.4 神経系への作用
5.5 抗利尿作用
5.6 腎障害改善効果
5.7 抗真菌・抗バクテリア効果
5.8 抗血管新生効果
5.9 その他の作用
6. 漢方としての利用
7. 今後の可能性
8. おわりに