化学品の市場調査、研究開発の支援、マーケット情報の出版

Oligonucleotide Therapeutics and mRNA Therapeutics:Fundamentals for CMC and Basic Technology Development

  ■ 発  行:2023年2月26日
■ 監  修:小比賀 聡・井上 貴雄
■ 定  価:本体(白黒) 90,000 円(税込 99,000 円)
       本体 + CD(カラー) 100,000 円(税込 110,000 円)
       ★ メルマガ会員:定価の10%引き!
■ 体  裁:A4判・並製・本文290頁
■ 編集発行:㈱シーエムシー・リサーチ
   ISBN 978-4-910581-34-7
  パンフレット

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本書の特徴

➢ 新規な創薬モダリティとして注目の核酸医薬とmRNA医薬に焦点!
➢ その製造・分析法と研究開発の核となる基盤技術を網羅!
➢ 核酸医薬とmRNA医薬それぞれの概論を紹介したのち,それぞれの製造法ならびに分析法を詳述!
➢ 基盤技術開発に関する最新の研究成果,市場概況や製造支援の状況についても幅広く紹介!
➢ 当該分野の第一人者、小比賀聡先生、井上貴雄先生によるご監修!

= 刊行にあたって =

 核酸医薬は、核酸あるいは修飾核酸が十数〜数十塩基連結したオリゴ核酸で構成され、タンパク質に翻訳されることなく直接生体に作用するもので、化学合成により製造される医薬品であると言われている。2022年12月時点において、日米欧合わせて16品目の核酸医薬が承認されており、従来の低分子医薬や抗体医薬では治療が困難であった希少疾患や難治性疾患に対する新たな治療薬として確固たる地位を築きつつある。一言で核酸医薬といっても、そこには構造や作用機序が異なる様々な種類が存在する。例えば一本鎖核酸であるアンチセンス核酸は、疾病の原因となる遺伝子のmRNAやpre-mRNAに配列特異的に結合し薬効を発揮する。翻訳過程を阻害して疾病を引き起こすタンパク質の生成を阻害するのみならず、配列設計や化学修飾の仕方を調節することで、スプライシング過程を制御することも可能である。siRNAは二本鎖のRNAより構成されており、RISCと呼ばれるRNA-タンパク質複合体を介して標的となるmRNAを切断し翻訳過程を阻害する。また核酸アプタマーは、その立体構造により標的分子を厳密に認識するため、核酸で作られた抗体様分子ともいわれている。このように、核酸医薬の種類は多岐にわたるが、いずれも化学合成により製造されるという点は共通である。
 一方、mRNA医薬はその名の通り、標的タンパク質の遺伝情報をコードしたmRNAを治療薬あるいは予防薬として用いるものである。薬効を示すのはmRNAそのものではなく、投与したmRNAから翻訳されるタンパク質であるという点が核酸医薬とは異なっている。また、核酸医薬はその鎖長が十数から数十塩基程度であり化学合成によって製造することが可能であるが、mRNAは数百塩基から数千塩基と鎖長が長く一般的には化学合成ではなく酵素反応を利用したinvitro転写系により合成される。mRNA医薬のうち、抗原タンパク質を発現させることでその抗原に対する免疫を誘導するものがmRNAワクチンである。新型コロナウイルス感染症に対するmRNAワクチンが驚異的なスピードで開発され全世界で利用されるようになったことで、mRNAワクチンを含むmRNA医薬に対する期待は大いに高まっている。感染症に対するmRNAワクチンの他にもがんやその他の難治性疾患に対するmRNA医薬に関する研究開発が世界中で進められており、約100品目もの候補品が臨床試験段階にある。
 核酸医薬とmRNA医薬は、その作用メカニズムや鎖長、製造法などは異なるものの、用いられている技術には共通する点も多い。例えば、核酸医薬もmRNA医薬も生体内での安定性や細胞内への移行性が課題となる。そのため、いずれにおいても、適切な化学修飾や人工核酸技術、標的臓器や細胞へ移行させるためのデリバリー技術の利用が必要不可欠となっている。こうした核酸医薬及びmRNA医薬の実用化を支える共通の技術については、これまで長く研究されてきた核酸医薬やその基盤を築く核酸化学、DDS研究の成果を、mRNA医薬にも利用することが可能である。また、両者の分析法についても共通した考え方や技術が用いられている。
 本書では、第1章から第3章では「核酸医薬」を、第4章から第6章では「mRNA医薬」を取り上げ、それぞれの領域の第一線で研究開発を牽引する産官学の先生方に執筆いただいた。「核酸医薬」、「mRNA医薬」ともに、概論を紹介したのちに、それぞれの製造法並びに分析法を詳細にまとめている。さらに、人工核酸技術や配列設計法、デリバリー手法などの基盤技術開発に関する最新の研究成果を幅広く紹介した。また、本書の最後には核酸医薬・mRNA医薬の市場概況や製造支援の状況についても触れている。本書が核酸医薬及びmRNA医薬の共通点と相違点、そして現在の技術開発動向を理解し、今後の研究の方向性を考える上で読者の皆様の一助になれば幸いである。
 最後に、ご多忙のところ貴重な時間を割き執筆いただいた先生方に心より感謝申し上げたい。
 2022年12月吉日
                             大阪大学大学院 薬学研究科
                                     小比賀 聡

執筆者一覧(掲載順)

小比賀聡  大阪大学大学院薬学研究科 教授
井上貴雄  国立医薬品食品衛生研究所 遺伝子医薬部 部長
宮田完二郎 東京大学大学院工学系研究科マテリアル工学専攻 教授
滝口直美  住友ファーマ㈱ 技術研究本部 製剤研究所
羽城周平  味の素㈱
佐野坂真人 味の素バイオファーマサービス ㈱ジーンデザイン
南海浩一  味の素バイオファーマサービス ㈱ジーンデザイン
閨正博   神戸天然物化学㈱ 医薬事業部 執行役員
笠原剛   日東電工㈱ ヒューマンライフ事業部門
      メディカル事業部 副事業部長
岩本正史  Nitto Denko Avecia Group Leader
      Technology & Innovation
西風隆司  ㈱島津製作所 分析計測事業部 Solutions COE 
      ヘルスケアソリューションユニット 医薬グループ
唐澤薫   ㈱エービー・サイエックス アプリケーション
      サポート部 プロフェッショナルスペシャリスト
高原健太郎 サーモフィッシャーサイエンティフィック㈱
      クロマトグラフィー&MS事業部 マーケティング部
瀬崎浩史  アジレント・テクノロジー㈱
廣瀬賢治  日本ウォーターズ㈱ 営業統括本部 バイオ事業
谷口陽祐  九州大学大学院薬学研究院先端的核酸創成化学分野 准教授
南川典昭  徳島大学大学院医歯薬学研究部(薬学系)
      生物有機化学分野 教授
小林芳明  東京大学大学院理学系研究科 生物科学専攻 特任研究員
程久美子  東京大学大学院理学系研究科 生物科学専攻 准教授
清水太郎  徳島大学大学院医歯薬学研究部 特任助教
高田春風  徳島大学大学院医歯薬学研究部,日本学術振興会特別研究員
石田竜弘  徳島大学大学院医歯薬学研究部 教授
吉岡祐亮  東京医科大学医学総合研究所 分子細胞治療研究部門 講師
位髙啓史  東京医科歯科大学 生体材料工学研究所 教授
吉田哲郎  アクセリード㈱ 新技術評価リード
榎竜嗣   タカラバイオ㈱ 執行役員
高木大輔  エリクサジェン・サイエンティフィック・ジャパン㈱
      VP of RNA CDMO Service
中島和幸  ㈱ARCALIS
辻畑茂朝  富士フイルム㈱ バイオサイエンス&エンジニアリン
      グ研究所 兼 医薬品事業部
      富士フイルム富山化学㈱ バイオ事業本部
寺崎真樹  日本ウォーターズ㈱ マーケティング本部
      シニアスペシャリスト 
横尾英知  京都府立医科大学大学院医学研究科 医系化学 助教
内田智士  京都府立医科大学大学院医学研究科 医系化学 准教授
秋田英万  東北大学大学院薬学研究科 薬物送達学分野 教授
大庭誠   京都府立医科大学大学院医学研究科 医系化学 教授
飯笹久   島根大学医学部 微生物学講座 准教授
乙竹真美  名古屋大学大学院理学研究科 理学専攻 修士1年
平岡陽花  名古屋大学大学院理学研究科 理学専攻 博士研究員
阿部洋   名古屋大学大学院理学研究科 理学専攻および 東海国立
      大学機構 名古屋大学・岐阜大学 糖鎖コア研究所 教授
      CREST-科学技術振興機構 研究代表者
立花浩司  ㈱シーエムシー・リサーチ リサーチャー

構成および内容

目次構成・内容一覧PDF
序論 核酸医薬とmRNA医薬
─RNAレベルでの生体制御─
              井上貴雄

1 はじめに
2 核酸医薬とmRNA医薬の違い
3 核酸医薬の品質評価
4 mRNA医薬の品質評価
5 核酸医薬の規制整備
6 mRNA医薬の規制整備
7 おわりに
脚注、参考文献
  
第1章 核酸医薬概論(核酸医薬とは)
  
第1節 核酸医薬概論
              宮田完二郎

1 はじめに
2 核酸医薬の基本構造と作用機序
3 核酸医薬の体内動態とデリバリー技術
4 おわりに
参考文献
  
第2節 核酸医薬品のCMC概論
              滝口直美

1 はじめに
2 オリゴヌクレオチドの製造
3 オリゴヌクレオチドの分析
 3.1 特性
 3.2 規格及び試験方法
 3.3 オリゴヌクレオチドの不純物管理
4 オリゴヌクレオチドの製剤
5 核酸医薬品の品質に関する規制整備の現状
6 最後に
謝辞、参考文献
  
第2章 核酸医薬の製造と分析
  
第1節 オリゴ核酸の工業的生産と次世代の長鎖RNA生産
              羽城周平,佐野坂真人,南海浩一

1 はじめに
2 オリゴ核酸の工業的生産
3 酵素ライゲーションによる長鎖RNAの作製
4 微生物による長鎖RNAの発酵生産
5 おわりに
参考文献
  
第2節 オリゴ核酸のバッチ式固相合成によるスケールアップ化
              閨 正博

1 はじめに
2 オリゴヌクレオチドの固相合成
3 バッチ式固相合成法の弊社の取り組み
 3.1 バッチ式合成機の開発
 3.2 カラム充填式合成とバッチ式合成法との製品品質の比較
 3.3 バッチ式固相合成法によるスケールアップ化
4 おわりに
参考文献
  
第3節 オリゴ核酸合成用担体NittoPhaseTM HLの開発とそれを用いたオリゴ核酸の大量合成
              笠原 剛,岩本正史

1 はじめに
2 核酸合成能におけるNPHLとCPGの比較
3 NPHLを用いたオリゴ核酸の大量合成における製造パラメーターの最適化
 3.1 固相担体の充填量
 3.2 洗浄および各工程における固相担体の膨潤によるカラム内圧力の影響
 3.3 脱保護工程
参考文献
  
第4節 MALDI-MSによるアンチセンス核酸の検出と構造解析
              西風隆司

1 MALDI法とは
2 核酸測定に用いられるMALDIマトリックス
3 MALDI-TOF MSによるモデル核酸医薬品の検出
4 オリゴ核酸の配列確認法
5 MALDI-ISDの原理とオリゴ核酸イオンの開裂
6 MALDI-ISDによるモデル核酸医薬品の配列確認
7 まとめ
謝辞、参考文献
  
第5節 LC-MS/MSを用いたオリゴ核酸分析法の原理とその実例
              唐澤 薫

1 はじめに
2 LC-MS/MS systemの概要および測定法
3 定性分析法および分析例
 3.1 主成分の精密質量,同位体分布,配列の確認
  3.1.1 精密質量,同位体分布の確認
  3.1.2 配列確認
 3.2 不純物・代謝物の検出,同定,構造推定
  3.2.1 不純物・代謝物の検出,同定
  3.2.2 不純物・代謝物の構造推定
4 定量分析法および分析例
 4.1 相対定量
 4.2 絶対定量
5 Acoustic Ejection Mass Spectrometry(AEMS)を用いた高速分析
 5.1 AEMSの概要および測定法
 5.2 AEMSを用いた分析例 – 高速分析
6 おわりに
謝辞、参考文献
  
第6節 高分解能LC-MSによるオリゴ核酸の特性解析
              高原健太郎

1 オリゴ核酸分析におけるLC-MSの有用性
2 IPRP-LC-MSにより明らかにできるオリゴ核酸の特性
 2.1 Full MS測定によるFLPおよび不純物の検出・質量確認
 2.2 MS/MS測定によるオリゴ核酸の配列解析
3 オリゴ核酸医薬品不純物の相対定量
4 まとめ
参考文献
  
第7節 オリゴ核酸の2D-LC/MSの概要と分析事例
              瀬崎浩史

1 はじめに
2 2D-LCの概要と分離モード
 2.1 2D-LCの概要
 2.2 2D-LCを使用した分析モード
3 2D-LC/MSを使用したオリゴ核酸分析事例
4 まとめ
謝辞
  
第8節 イオンモビリティー分離の原理と核酸医薬品への応用
              廣瀬賢治

1 はじめに:核酸医薬品の分離分析
2 イオンモビリティー分離
3 核酸医薬品のイオンモビリティー分離の応用例
4 おわりに
参考文献
  
第3章 核酸医薬の基盤技術開発
  
第1節 アンチジーン核酸医薬を志向した非天然型3本鎖DNA形成を可能とする人工核酸の開発
              谷口陽祐

1 3本鎖DNA形成とアンチジーン核酸の作用メカニズム
2 3本鎖DNA形成の問題点と解決法
 2.1 プリンリッチなTFOの性質
 2.2 3本鎖DNA形成の本質的な制限
 2.3 アンチパラレル型3本鎖DNA形成のための人工核酸
3 人工核酸(シュードシチジン誘導体)の分子設計と機能評価
4 アンチジーン核酸としての機能検討
 4.1 hTERT遺伝子を標的としたアンチジーン核酸の創成
 4.2 アンチジーン核酸(AGO)の核内利用率の向上戦略
5 まとめと今後の展望
参考文献
  
第2節 4′-チオ核酸によるセントラルドグマへの挑戦
              田良島典子,南川典昭

1 はじめに
2 DNAを鋳型とした4′-チオDNAの複製
3 4′-チオDNAから4′-チオRNAへの転写
4 4′-チオRNAからタンパク質への翻訳
5 4′-チオDNA→4′-チオRNA→タンパク質の連続的遺伝子発現反応
6 おわりに
参考文献
  
第3節 オフターゲット効果を回避するsiRNA医薬の分子設計
              小林芳明,程久美子

1 はじめに
2 siRNAによる遺伝子発現制御機構
 2.1 siRNAによるRNA干渉のメカニズム
 2.2 ヒトで有効なsiRNAの配列規則性の発見
3 siRNAによるオフターゲット効果とそれを回避する分子設計
 3.1 siRNAによるオフターゲット効果のメカニズム
 3.2 塩基対合力を制御してオフターゲット効果を回避する手法
 3.3 化学修飾により塩基対合力を制御してオフターゲット効果を回避する手法
 3.4 化学修飾により立体障害を誘導することでオフターゲット効果を回避する手法
4 おわりに
参考文献
  
第4節 核酸やドラッグデリバリーシステムに対する免疫活性化の基礎と応用
              清水太郎,高田春風,石田竜弘

1 はじめに
2 ドラッグデリバリーシステムによる核酸の体内・細胞内動態制御
3 核酸やドラッグデリバリーシステムに対する自然免疫応答
 3.1 パターン認識受容体
 3.2 補体系
 3.3 サイトカイン・ケモカイン
4 核酸やドラッグデリバリーシステムに対する獲得免疫応答
 4.1 獲得免疫 
 4.2 核酸に対する抗体誘導
4.3 PEGに対する抗体誘導
5 核酸やドラッグデリバリーシステムに対する免疫応答の回避
5.1 化学修飾・物性制御
5.2 免疫抑制・免疫寛容誘導
6 おわりに
参考文献
  
第5節 エクソソーム改変技術によるドラッグデリバリーシステムの開発と核酸医薬品への応用
              吉岡祐亮

1 はじめに
2 エクソソームとは
3 エクソソームの取り込み
4 エクソソームの体内動態
5 デリバリーのキャリアとしてのエクソソーム
6 組織特異的な送達を目指したエクソソームDDSの開発
7 エクソソームの臨床応用
8おわりに
参考文献
  
第4章 mRNA医薬概論(mRNA医薬とは)
  
第1節 mRNA医薬概論:mRNAをクスリとして用いる
              位髙啓史

1 mRNA創薬:その開発経緯
2 mRNA創薬における3要素
 2.1 mRNA
 2.2 DDS
 2.3 mRNAを用いて投与する「情報」
参考文献
  
第2節 mRNA医薬の製造概論
              吉田哲郎

1 はじめに
2 mRNA原薬の製造
 2.1 In vitro Transcription
 (1)鋳型DNA
 (2)RNAポリメラーゼ
 (3)基質NTP(ヌクレオシド三リン酸)
 2.2 mRNA塩基配列
 (1)コドン最適化
 (2)UTR最適化
 (3)mRNA高次構造
 (4)5′-Cap構造
 (5)Poly(A)鎖
 2.3 mRNA精製
3 ドラッグデリバリーシステム(DDS)
 3.1 mRNA内包脂質ナノ粒子(LNP)
 3.2 LNPの製造方法
4 次世代型mRNA医薬
 4.1 自己増幅型RNA(saRNA)
 4.2 環状RNA(CircRNA)
5 今後の課題
 5.1 組織特異的mRNA発現技術
 5.2 個別化がんワクチンへの応用
 5.3 次に来るパンデミックへの対応
参考文献
  
第5章 mRNA医薬の製造と分析
  
第1節 mRNA医薬の製造:タカラバイオが提供するソリューション
              榎 竜嗣

1 はじめに
2 mRNA製造プロセス
3 品質試験
4 タカラバイオのmRNA医薬製造に対するソリューションの提供
5 おわりに
参考文献
  
第2節 mRNA医薬の開発製造受託事業の立ち上げ
              高木大輔

1 はじめに
2 再生医療や創薬研究におけるmRNA応用
3 日本でのmRNA製造拠点立ち上げとmRNAの設計,製造における課題と対応
 3.1 日本でのmRNA医薬品製造レベルの拠点確保
 3.2 mRNA医薬品向け製造における課題
 3.3 mRNAの設計について
4 mRNA医薬品への期待
参考文献
  
第3節 mRNA医薬の製造・分析技術
              中島和幸

1 はじめに
2 mRNAの構造と分子設計
3 mRNA原薬の製造と品質管理
4 CDMOとしての役割
参考文献
  
第4節 mRNA医薬の製剤化
              辻畑茂朝

1 mRNA医薬の製剤設計
 1.1 mRNAのDDS製剤
 1.2 脂質ナノ粒子の設計
2 脂質ナノ粒子のプロセス設計
 2.1 粒子形成プロセス
 2.2 ダウンストリームプロセス
3 おわりに
参考文献
  
第5節 高分解能LC-MSによるmRNA配列解析
              高原健太郎

1 mRNA配列解析の難しさ
2 LC-MSによる配列解析に適したmRNA消化
3 消化されたmRNA断片の同定と配列解析
4 LC-MSによるmRNA配列解析の拡張性
 4.1 化学修飾の同定
 4.2 RNA不純物または混在するRNAの同定
5 まとめ
参考文献
  
第6節 mRNA医薬の分析
              寺崎真樹

1 mRNA医薬
2 5′キャップ構造の分析
3 ポリA配列の分析
4 まとめ
参考文献
  
第6章 mRNA医薬の基盤技術開発
  
第1節 mRNAを医薬品として用いるための基盤技術
              横尾英知,内田智士

1 はじめに
2 mRNAの高機能化
 2.1 mRNAの化学修飾
 2.2 自己増幅RNA
 2.3 環状RNA
3 mRNAデリバリー
 3.1 mRNAデリバリーの障壁と送達キャリア
 3.2 脂質ベクター
 3.3 リポポリプレックス
 3.4 ポリプレックス
 3.5 ペプチドベクター
 3.6 ハイブリッドデリバリー材料
 3.7 エクソソーム
4 mRNAの治療応用
5 おわりに
参考文献
  
第2節 脂質ナノ粒子を基盤とするmRNA医薬の開発
              秋田英万

1 はじめに
2 DDSの観点から見たmRNA創薬のメリット
3 mRNAを搭載したLNPを形成する脂質材料の設計
4 国産の脂質様材料としてのssPalmの開発
5 ApoEを介した標的化・臓器標的化
6 今後の展望
 6.1 LNPが引き起こす免疫応答制御
 6.2 Extra-hepatic targeting
7 おわりに
参考文献
  
第3節 mRNA医薬品のドラッグデリバリーを可能にする化学修飾技術の開発と製剤化
              大庭 誠

1 はじめに
2 mRNA医薬品の基礎
 2.1 mRNA医薬品と遺伝子治療・バイオ医薬品との比較
 2.2 mRNA医薬品の課題
3 化学修飾技術
 3.1 Cap化技術
 3.2 塩基の化学修飾
 3.3 Poly(A)付加
 3.4 非翻訳領域最適化
 3.5 コドン最適化
4 DDS技術
 4.1 脂質ナノ粒子
 4.2 合成高分子ナノ粒子
 4.3 その他のDDS技術
5 おわりに
参考文献
  
第4節 mRNA医薬の技術動向
              飯笹 久

1 mRNAとは何か
2 ワクチンの歴史
3 ワクチンとは何か
4 mRNAワクチンの原理
5 mRNAワクチン開発の歴史
6 mRNAワクチンとCap構造
7 新型コロナウイルスの流行とmRNAワクチン
8 新型コロナウイルスの変異株とmRNAワクチン
9 mRNAワクチンからmRNA医薬品への展開
10 まとめ
参考文献
  
第5節 翻訳効率最大化のためのmRNA分子設計
              乙竹真美,平岡陽花,阿部 洋

1 はじめに
2 終止コドンを除いた環状mRNAの翻訳活性と生体内安定性の向上
3 位置特異的なホスホロチオエート修飾の導入による翻訳活性向上
4 化学的キャップ化反応を用いたmRNAの完全化学合成
5 最後に
参考文献
  
第7章 核酸医薬・mRNA医薬の市場動向
  
第1節 核酸医薬・mRNA医薬の市場トレンド
              立花浩司

 ・核酸医薬
 ・mRNA医薬
  
第2節 核酸医薬・mRNA医薬における製造支援サービス
              立花浩司

1 概要
2 主要各社の動向と今後の展望
 2.1 日東電工
 2.2 エリクサジェン・サイエンティフィック・ジャパン(Elixirgen Scientific Japan)
 2.3 アジレントテクノロジー(Agilent Technologies)
 2.4 味の素バイオファーマサービス(ジーンデザイン)
 2.5 日本触媒
 2.6 住友化学
 2.7 カネカユーロジェンテック(Kaneka Eurogentec S.A.)
 2.8 東洋紡
 2.9 神戸天然物化学
 2.10 長瀬産業
 2.11 十全化学
 2.12 住商ファーマインターナショナル
 2.13 ヤマサ醤油
 2.14 アルカリス(ARCALIS)
 2.15 主な市場参入企業の動向
 (1)イーザアールエヌーエー・イムノセラピーズ(Etherna Immunotherapies)
 (2)セロニック(Celonic AG)
 (3)コーデンファーマ(Corden Pharma GmbH)
 (4)ロンザ(Lonza Group AG)
 (5)メルクライフサイエンス(Merck Life Science)
 (6)サムスンバイオロジクス(Samsung Biologics)
 (7)レンチュラー・バイオファーマ(Rentschler Biopharma)
 (8)ラボラトリ・ファーマシューティカル・ロビ(Laboratorios Farmacéuticos Rovi)
 (9)サーモフィッシャーサイエンティフィック(Thermo Fisher Scientific)
 (10)ザルトリウス(Sartorius)
 (11)ベリタスインシリコ(Veritas In Silico)
 (12)AGCバイオロジクス
 (13)タカラバイオ
 (14)ステミルナ・セラピューティクス(Stemirna Therapeutics)
参考文献
  

  
  

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