Visual Inspection Guidebook for Manufacturer’s Digital Transformation
■ 発 行:2022年1月12日 ■ 著 者:阿部 淑人 ■ 定 価:冊子版 80,000 円(税込 88,000 円) セット(冊子 + CD) 90,000 円(税込 99,000 円) ★ メルマガ会員:定価の10%引き! ■ 体 裁:A4判・並製・139頁(カラー印刷) ■ 編集発行:㈱シーエムシー・リサーチ ISBN 978-4-910581-14-9 パンフレット |
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本書の特徴
➢ 製造業のための外観検査工程の自動化についてわかりやすく解説!
➢ 外観検査自動化に関して、要素技術、周辺情報、運用ノウハウをこの一冊に集約!
➢ 自動化・省力化を進めながら、いかに効果的に外観検査を実施するか!
➢ 機器の基礎知識の他、周辺環境、検査装置を開発する際の体制構築や手順を解説!
➢ 外観検査がうまく機能するための条件であるヒトの視覚・色覚や光学現象、および照明方法を詳述!
= 刊行にあたって =
令和四年もコロナ禍の中で明けました。この災禍でさまざまな社会の脆弱性が顕在化し、それに適応するように変化が促進された側面もあります。往々にして危機は好機と背中合わせですから、この雌伏の時代のあとには飛雄の時代が待っているとも言えます。「仕事は段取りが八割」とも言われるように、必要になる前に十分に準備をしておかないと、いざ本番には困ったことが起こっても対応できません。コロナ禍の最中にある現在もコロナ後に備えて行うべきことが沢山あります。デジタルトランスフォーメーションを実現することもその一つです。
製造業が今後飛躍するためにはデジタルトランスフォーメーション(DX)の実現に向けて、サプライチェーンやエンジニアリングチェーンを成す全ての工程要素においてデジタル化、自動化や知能化を漏れなく滞りなく進める必要があります。外観検査の自動化も単に人の作業を機械化することにとどめず、エンジニアリングチェーン全体が知能化されたシステムになることを目指すことが大事です。
本書では外観検査の自動化に関して、要素技術や周辺情報を含め運用ノウハウなド様々な面からのガイダンスとなるようにまとめました。皆様の外観検査自動化プロジェクトの一助になれば幸いです。
2022年1月10日
阿部 淑人
著 者
阿部 淑人
【経 歴】
大日本印刷㈱にて画像処理技術の研究や外観検査装置の開発などに従事し、その後、新潟県工業技術総合研究所で、民間企業の研究開発支援・生産技術支援などに従事する。2022年1月現在 同研究所研究開発センター長、産業技 術総合研究所イノベーションコーディネータ、博士(工学)
【活 動】
電子情報通信学会シニアメンバー、映像メディア処理シンポジウム実行委員、日本画像学会技術委員会委員
内容見本
構成および内容
目次構成・内容一覧PDF第2章 外観検査と品質管理の概要
1. はじめに
2. 外観検査とは
3. 外観検査でできること
4. 外観検査でできないこと
5. 外観検査の種類と特長
6. 設計からの品質管理
7. 設計初期段階への課題のフロントローディング
8. 生産における品質管理
9. デジタル変革と検査の自動化
10. AIの援用とバリューチェーンの強化
11. 経済産業省が推進するCIとDX
12. 品質を守るための仕組
13. 品質マネジメントシステムの国際規格
14. 計量標準と測定・試験の標準規格
15. 国際標準化機関
16. 機器の校正
17. おわりに
第3章 視覚と光学系の初歩
1. はじめに
2. 光の分類
3. ヒトの目の構造と盲点
4. 視感度と明所視・暗所視
5. シーンのダイナミックレンジ
6. 物体色と光源色
7. 等色関数と条件等色
8. 均等色空間と色相・明度・彩度
9. 色覚の異常
10. ヒトの目の空間分解能
11. ヒトは見えた通りには見ていない
11.1 空間分解能
11.2 明暗
12. 幾何光学
12.1 フレネル反射
12.2 ランベルト反射
12.3 物体の屈折率
13. 偏光
14. 光の回折と干渉と散乱光の回折
14.1 光の干渉
14.2 光の散乱
15. 曇度(ヘイズ)と光沢度(グロス)
15.1 曇度
15.2 光沢度
16. 様々な光学素子
16.1 レンズ
16.2 ミラー
16.3 プリズム
16.4 フィルタ板
16.5 波長板
16.6 その他
17. おわりに
第4章 ライティングの基礎
1. はじめに
2. 光源とは
3. 光源の種別
4. 光源色
5. 光源の演色性
6. 照明器具の形状
7. 被写体の照度と明度の指標
8. 照射方法
9. 反射照明の幾何条件
9.1 正反射利用
9.2 拡散反射利用
10. 透過照明の幾何条件
10.1 直射透過利用
10.2 拡散透過利用
11. 照明による見え方の変化明視野と暗視野
11.1 光の方向で変わる見え方
12. 反射測色の幾何条件
13. 透過測色の幾何条件
14. おわりに
第5章 マシンビジョンの技術
1. はじめに
2. 画像システムの構成
3. デジタル画像とは
4. デジタル画像のファイル形式
5. 自動外観検査のロジック
6. 画像を入力する撮像装置
6.1 結像光学素子(レンズ類)
6.2 光選択素子
6.3 撮像素子の走査方式
6.4 分光方式
6.5 光源ムラの補正と感度ばらつきの除去
6.6 画像入力系のまとめ
7. テストチャート・テストターゲット
8. 必要な情報を選択する前処理
8.1 階調変換
8.2 表色系変換
8.3 幾何補正
8.4 ノイズ除去
8.5 フィルタリング
8.6 2値化と輪郭検出
9. 検査画像からの特徴抽出
9.1 テンプレートマッチング(サーチ)法
9.2 BLOB特徴量
9.3 ハフ変換(HoughTransform)
9.4 コントラストとヒストグラム
9.5 大局的品質評価尺度
9.6 局所特徴記述子
10. 図形認識と後処理判別と認識
10.1 セグメンテーション
10.2 深層ニューラルネットワーク
10.3 後処理
11. 開発の勘所
11.1 照明をどう使うか?
12. 画像検査技術の課題と展望
13. おわりに
第6章 外観検査の運用ノウハウ
1. はじめに
2. 限度見本と評価尺度の設定
3. 検出過誤
4. 目視検査の曖昧さとその抑制策
4.1 目視検査の特徴
4.2 目視検査の方法
4.3 目視検査員の選別と訓練
4.4 目視検査の曖昧さ
4.5 曖昧さを抑える対策
5. 目視検査の役割軽減
5.1 目視検査と自動検査の得手不得手
5.2 自動検査と目視検査の協働による負担軽減
6. 検査環境の保全
6.1 自動検査の外乱要因排除
6.2 防塵と防水
6.3 機器の校正
7. 検査結果の活用
7.1 使用者への画像・情報表示
7.2 品質管理者への画像・情報表示
7.3 排出制御をおこなう機器への制御信号
7.4 工程制御をおこなう機器へのフィードバック信号・通知信号
8. 検査のためのマテハン
9. 検査体制の構築
10. 検査装置の開発プロセス
11. 外観検査用の画像機器のポイント
11.1 光源装置の選択ポイント
11.2 レンズの選択ポイント
11.3 カメラの選択ポイント
11.4 画像ボードの選択ポイント
11.5 画像ソフトウェアライブラリの選択ポイント
11.6 画像処理装置の選択ポイント
11.7 機器展・月刊誌など
12. 外観検査の自動化事例
12.1 電子デバイスの画像検査
12.2 シート検査
12.3 事務機器の検査
12.4 テラヘルツ光を利用した薬物検査
12.5 形状検査
12.6 その他
12.7 おわりに
第7章 あとがき
1. 全体概要
2. ヒトの視覚~外観検査の要素技術
3. 外観検査の運用ノウハウ(自動検査と目視検査の協働)
4. システム開発
参考文献・資料