~ 接着の基礎から最新応用事例まで ~
* 本セミナーは開催済みです。再開催のご要望があれば、お知らせください。
CMCリサーチセミナー
開催日時:2018年10月31日(水)10:30~16:30
会 場:ちよだプラットフォームスクウェア ミーティングルーム 5F 会議室 503
〒101-0054 東京都千代田区神田錦町3-21 → 会場へのアクセス
受 講 料:54,000円(税込) ※ 昼食代、資料代含
* メルマガ登録者は 48,000円(税込)
* アカデミック価格は 25,000円(税込)
パンフレット
★ アカデミック価格:学校教育法にて規定された国、地方公共団体、および学校法人格を有する大学、大学院の教員、学生に限ります。
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講 師
若林 一民 氏 エーピーエスリサーチ 代表
【講師経歴】
1945年 岡山県総社市に生まれる。
1967年3月 東京理科大学理学部応用化学科卒業。
同年4月 総合接着剤メーカーのノガワケミカルに入社。
1967年4月~1970年3月 通商産業省(現経済産業省)工業技術院東京工業試験所(現産業技術総合研究所)に出向して、高分子合成を研究。その後、ノガワケミカルに戻り、新規接着剤の開発、技術サービス、販売、製造などの実務と管理・監督業務に携わる。
同社の常務取締役、専務取締役を経て、2000年6月には代表取締役社長。2007年6月に同社取締役を退任し、2007年7月に接着・粘着・シーリングの技術コンサルタント事務所のエーピーエス リサーチを設立する。日本接着学会副会長や日本接着剤工業会副会長などの要職も歴任。
『接着管理(上)』『同(下)』(高分子刊行会)、「接着技術ノウハウ(基礎編)(応用編)」(日経BP社)など著書も多数。
セミナーの趣旨
自動車/航空機/鉄道車両などの軽量化、電気電子機器の小型・薄型化といったニーズから、接着剤への注目度が再び高まってきています。その理由は、接着剤を使えば、(1)異種材料の接合が可能で比重のより軽い素材への転換が容易になる、(2)面で接合できるので点接合の場合よりも接合対象の剛性を高められる、(3)高剛性化によるゆとり分を接合対象の薄肉化に振り向けられる、(4)微小な部品や薄い部品でも接合できシール機能も持たせられる、などの利点を得られるからです。実際、欧米の自動車メーカーでは、車体や骨格の鋼材の接合にスポット溶接と接着を併用するスポットウェルドボンディングを適用し、鋼の肉厚を薄くして軽量化を推進しています。電気電子機器でも、太陽電池やフラット・パネル・ディスプレイなど、薄いフィルムやガラス板を貼り合わせなければならないデバイスの増加が、シール性を備える接着剤の必要性を高めています。
本講座では、接着剤を使う上で設計者が知っておきたい基礎知識や心得を解説します。具体的には、接着剤を使うメリットと接着のメカニズム、接着剤の種類と特徴、被着材の性質と表面処理、接着剤の選定方法と注意点、接着対象とする部品の設計における注意点、接着作業に当たっての注意点について講義します。また、基礎編という位置づけとなります。接着剤を使う上での基本を知りたい設計者にお薦めの講座です。
プログラム
・接着剤の正しい選び方と使い方のノウハウについて分かりやすく解説します。
・そして接着技術の基礎から最新の実用事例までを1日で効率的に学ぶことができます。
※ 適宜休憩が入ります。
1.1 接着・接着剤とは、その位置づけは
1.2 接着の長所・短所
1.3 接着理論の分解図
1.4 ぬれと接触角、液体の表面張力
1.5 接着の仕事
1.6 溶解度パラメーターとは
1.7 接着界面の強さ
1.8 金属結合と水素結合
1.9 接着剤と被着材面の分子同士の結合
1.10 二次結合(ファン・デル・ワールス力)とは
1.11 力学的な接着効果(アンカー効果)
1.12 接着の破壊とその評価
2 接着剤の種類と特徴
2.1 接着剤の分類
① 主成分による分類
② 接着強さによる分類と接着剤の特性
③ 接着剤のコンセプトによる分類
④ 機能性接着剤の種類
⑤ 短時間接着剤の種類
2.2 構造接着技術と接着剤
2.3 鉛はんだ代替導電性接着技術と接着剤(機能接着)
2.4 難燃性接着技術・接着剤(機能接着)
2.5 UV接着技術・接着剤(短時間接着)
2.6 解体性接着技術・接着剤
3 被着材の性質と表面処理
3.1 被着材の性質を知る 金属、プラスチック、ゴム 、ガラス&セラミックス、木材
3.2 被着材の表面処理
① 表面処理の目的
② 被着材表面の異物
③ 表面処理の工法
④ 金属の表面処理
⑤ プラスチックの表面処理
⑥ プライマーによる表面処理
⑦ ゴムの表面処理
⑧ 表面処理効果の判定
4 接着剤の選定方法と注意点 ~接着剤接合の設計~
4.1 正しい接着剤の選び方
① 接着剤選定の基準
② 接着剤の使用目的を知る。
③ 実用条件を知る。
④ 法規制を知る。
⑤ 接着作業の流れを知る。
⑥ 接着作業(塗布、乾燥、硬化)
4.2 接着作業
① 接着作業のフローチャートと留意点
② 接着接合のトラブル発生要因
③ 接着剤の塗布
④ 接着剤の固化・硬化・UVによる硬化・高周波加熱による硬化・マイクロ波加熱による硬化・超音波加熱による硬化
4.3 接着接合部の設計
① 接合部設計の基本
② 接合部にかかる応力の基本形
③ 基本応力の特性
④ せん断試験片の応力分布
⑤ せん断試験片の板厚さ、ラップ長の影響
⑥ 接着層厚さの影響(スポットウエルドボンド)
⑦ フィレットの効用
⑧ 接合部設計上の注意
5 接着の評価
① 接着強さ試験方法
② 標準的な接着試験片
③ 接着強さを低下させる要因
④ 接着剤の硬化物で測定される代表的特性
⑤ 接着・接着剤の信頼性評価
⑥ 耐久性試験一覧
⑦ 引張りせん断疲労試験
⑧ くさび衝撃試験
⑨ 非破壊検査
6 接着事例の紹介と接着剤の使われ方
6.1 自動車用構造用接着剤の適用事例
① ヘミング部の接着
② スポットウェルドボンディング(溶接と接着の併用)
③ ダイレクトグレージング工法
6.2 電気・電子部品用接着剤の適用事例
① UV硬化接着剤の適用事例
② 導電性接着剤の適用事例
6.3 鉄道車両用接着剤の適用事例
① ドアーパネル(サンドイッチパネル)の接着
② 床材の接着事例
③ 窓枠のシーリング接着
6.4 土木・建築での接着剤使用例 土木・建築業界における接着事例は多すぎて絞りこめないが、ここでは3事例について紹介する。
① 埋め込み金物(アンカーボルト)の接着
② 陶磁器質タイル・石材の接着
③ 接着金物による断熱材取付け工法