* 本セミナーは開催済みです。再開催のご要望があれば、お知らせください。
CMCリサーチセミナー
開催日時:2017年6月27日(火)10:30~16:30
会 場:ちよだプラットフォームスクウェア 501会議室 → 会場へのアクセス
〒101-0054 東京都千代田区神田錦町3-21
受 講 料:49,000円(税込) ※ 昼食・資料代含
* メルマガ登録者は 44,000円(税込)
* アカデミック価格は 35,000円(税込)
パンフレット
★ アカデミック価格:学校教育法にて規定された国、地方公共団体、および学校法人格を有する大学、大学院の教員、学生に限ります。
★ 2名同時申込で両名とも会員登録をしていただいた場合2人目は無料です。
★ セミナーお申込み後のキャンセルは基本的にお受けしておりません。ご都合により出席できなくなった場合は代理の方がご出席ください。
セミナーの趣旨
エネルギーおよび環境の問題からも、今後きわめて重要になるのがメタン(天然ガスの主成分)と二酸化炭素である。
当セミナーでは、科学技術推進機構 戦略的創造研究推進事業(CREST)の「多様な天然炭素資源の活用に資する革新的触媒と創出技術」の研究統括である上田渉先生にメタン利用の最先端の研究成果をご紹介いただくと共に工業用触媒分野で幅広い知見のある室井高城氏に、工業的な視点からのメタン利用、二酸化炭素削減・利用のお話をいただき、今後の日本の化学産業に必要な開発テーマを摸索する。
セミナー対象者
・二酸化炭素、メタン、水素のいずれかまたはすべてに興味のある研究者・技術者、技術企画、経営企画部門の方
・地球温暖化対策に関心のある研究者・技術者、技術企画、経営企画部門の方
セミナーで得られる知識
・二酸化炭素排出削減、利用の取り組みの世界を含む最新動向
・天然ガス/メタン利用の最新動向
・水素製造、人工光合成の最新動向
プログラム
講演1. メタンを代表とする軽アルカン資源の活用に向けた革新的触媒創出 |
10:30~12:00 (質疑応答含) |
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講 演: | 上田 渉 氏 神奈川大学 工学部物質生命化学科 教授 CREST「多様な天然炭素資源の活用に資する革新的触媒と創出技術」研究総括 |
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セミナー概要 | 近い将来、様々な炭素資源をバランスよく活用する新しい資源利用体制が到来すると予想される。その中心的な役割を担うとされるのがメタン資源である。日本は、近海にメタンハイドレートがあり、天然ガスやシェールガスが豊富に存在しているロシアや中国に隣国の立地にあり、もしこれらのメタン資源が石油と同じ、もしくはそれ以上にエネルギー的に効率よく化学利用できる技術ができれば、現在の日本の偏重した石油資源依存の状況から脱却することも可能になろう。また炭素資源獲得に技術をもって戦略的に対応できるようになる。加えて、新しい化学産業を可能にし、環境問題への対応も従来と異なるレベルで進められると期待できる。 今求められるのはメタン資源の高度利用を可能にする化学技術の発展である。科学技術振興機構(JST)は、このような背景のもと、従来にないメタン利用プロセス開発を目的に、その鍵となる革新的触媒の創出を推進するプロジェクト(CREST、さきがけ)を2年前に開始した。 メタン化学転換は超難度である。もちろん触媒開発が革新的に成されなくてはならない。メタン利用や軽アルカン利用のための触媒技術の現状から近い将来のあるべき触媒技術を捉える。 |
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【講師略歴】 | 東京工業大学大学院 総合理工学研究科 博士課程を経て 1981年 同大学資源化学研究所助手、1985年 文部省在外研究員(ケンブリッジ大学、英国王立研究所)、1998年 山口東京理科大学教授、2001年より北海道大学触媒化学研究センター教授、2014年から現職。北海道大学名誉教授、東京工業大学客員教授 2006年から4年間触媒化学研究センター長、2012年 触媒学会会長、2014年 石油学会会長を歴任。主な受賞は触媒学会賞 (2010年)、石油学会賞 (2012年)。 | |
【講演プログラム】 | 1.化学資源の変遷
2.多くの化学資源の中でのメタンの位置づけ 3.メタンの特徴と化学反応性 4.メタン化学変換のこれまで 5.メタン、軽アルカン転換反応用触媒の新展開 6.メタン触媒革新に向けた挑戦への課題 |
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講演2. 触媒からみる二酸化炭素・メタン戦略 | 13:00~16:30 (質疑応答含) |
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講 演: | 室井高城 氏 アイシーラボ代表 | |
セミナー概要 | 太陽光を用いた水素製造などの再生可能エネルギーを用いた化学品製造と二酸化炭素を原料とした化学品製造が究極の目標であるが実現は2050~2070年と考えられる。後、30-50年先である。一方、二酸化炭素を排出する石炭は使用が制限され、局在化している石油は世界的な産業の発展とモータリゼーションにより需要は増加し、かつての低価格での供給は困難となる。二酸化炭素の排出量も低減することはできない。そのような環境の中で世界的に化学品原料として天然ガスが注目されている。米国の化学産業は安価なシェールガス含有エタン分解による巨大なエチレンプラントが2017年から稼働を始める。天然ガスに含有するメタンを改質した合成ガスを原料としたメタノールからのプロピレンの製造も計画されている。中国ではシェールガス由来のメタノールを輸入しエチレン、プロピレン、芳香族の製造が具体化しはじめた。地球温暖化対策には二酸化炭素の削減と利用を進めなければならない。 | |
【講師略歴】 | 1969年 住友金属鉱山入社、日本エンゲルハルド㈱(現・エヌ・イーケムキャット㈱)に出向。40年間一貫して日本の工業触媒の開発に従事。化学触媒事業部長、事業開発部長、執行役員。2006年 触媒学会副会長。2008年 アイシーラボ(工業触媒コンサルタント)設立。BASFジャパン㈱主席顧問、元日本ガス合成㈱ 執行役員。早稲田大学 招聘研究員を歴任。神奈川大学 非常勤講師、2014年 NDEO戦略センターフェロー。主な受賞は触媒学功績賞 (2005年)。 | |
【講演プログラム】 | 1. 世界の資源原料の変化 世界のエネルギー動向 / 米国シェールガス革命 / 中国の石炭化学 / 天然ガス 市場 2.天然ガス・メタンの利用 3.メタノールケミストリー 4.二酸化炭素利用 5.水素製造 |
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