におい・嗅覚について基礎からセンシング技術、においを定量化・可視化する技術まで解説!!
※ オンライン会議アプリzoomを使ったWEBセミナーです。ご自宅や職場のノートPCで受講できます。
R&D支援センターウェビナー
開催日時:2024年4月16日(火)10:30~16:30
開催場所:【WEB限定セミナー】※ 会社やご自宅でご受講ください。
参 加 費:55,000円(税込)
定 員
30名
備 考
・本セミナーは「Zoom」を使ったWEB配信セミナーです。
【Zoomを使ったWEB配信セミナー受講の手順】
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講 師
国立研究開発法人物質・材料研究機構(NIMS) グループリーダー
吉川 元起 氏
《専門》
嗅覚センサ
《略歴》
2004年 東京大学大学院理学系研究科博士過程修了・博士(理学)
2005年 東北大学・金属材料研究所助教
2007年 バーゼル大学・客員研究員
2009年 NIMS・ICYS研究員
2011年 NIMS・MANA独立研究者
2016年 NIMS・グループリーダー
《受賞》
全国発明表彰、清山賞、文部科学大臣表彰、nano tech プロジェクト賞、つくば奨励賞など
《その他の活動等》
・筑波大学大学院 理工情報生命学術院 数理物質科学研究群 応用理工学学位プログラム NIMS連係物質・材料工学サブプログラム 准教授
・国立研究開発法人物質・材料研究機構(NIMS) MSS開発センター センター長
趣 旨
五感のうち、最もデバイス化が遅れているのが「嗅覚」です。人工嗅覚の実現を難しくしている要因のひとつが、その測定対象である「ニオイ」の複雑さです。「ニオイ」とは、40万種類以上といわれる各成分が、任意の割合で数種から数千種混ざり合って形成されるものであり、さらにこれが時間的にも空間的にも絶えず揺らぎます。この捉えどころの無い「ニオイ」を測り、人間が理解できる情報に変換する嗅覚センサの実現は、最高難度の科学技術課題のひとつといえます。一方で、人間や犬を含む生物の鼻は、この離れ業をいとも簡単にやってのけます。そこで本講演では、まず生物の鼻と人工の鼻(嗅覚センサ)との違いについて紹介し、嗅覚センサを開発するために必要な技術要素を概観します。また、嗅覚センサの実現に向けて、過去40年近く世界中で行われてきた様々な取り組みについて紹介し、これらを踏まえて、これまで我々が行ってきた総合的な研究開発を紹介します。特に、嗅覚センサに要求される要素を網羅した膜型表面応力センサ(MSS)を軸に、最先端のハードウェア(センサ素子+感応膜など)とソフトウェア(機械学習など)について、それぞれの基本的な原理から、それらの要素を統合する研究開発までを解説します。また、嗅覚センサに関する世界最大の産学官連携の取り組みと、その最新情報についても併せて紹介します。
プログラム
1-1 嗅覚センサの歴史と現状
1-2 生物の嗅覚と嗅覚センサの違い
1-3 嗅覚センサシステムの要素と相互関係および技術課題
2.MSSと周辺技術の研究開発
2-1 ナノメカニカルセンサについて
2-2 カンチレバーからMSSに至る経緯の技術的解説
2-3 MSSの動作原理と各部の役割について
2-4 感応膜の設計と各種被覆方法の可能性と課題
2-5 MSSの応用例
3.産学官連携による最先端技術の垂直統合
3-1 MSSアライアンスについて
3-2 新・MSSフォーラムのご案内
4.機械学習との融合
4-1 ニオイの特定指標の定量推定
4-2 伝達関数比法によるフリーハンド測定
5.別のアプローチ
5-1 逆転の発想による「固体材料のパターン認識」
5-2 名刺でもできる質量分析「流体熱力学質量分析」
5-3 世界最高感度のガス分析の紹介
6.まとめと今後の展望
6-1 アプリケーションの分類
6-2 生体ガスによる非侵襲性医療診断の動向と可能性
6-3 嗅覚センサに関する技術的な考え方
6-4 将来展望と今後の課題
《質疑応答》