化学品の市場調査、研究開発の支援、マーケット情報の出版

~ マイクロLED・有機EL(OLED)・液晶の今後に求められる材料・デバイス技術とその将来展望 ~
☆ ディスプレイの信頼性を大きく左右する封止技術や性能を向上させる量子ドット(Quantum Dot)技術についても解説!
 
※ オンライン会議アプリZoomを使ったWEBセミナーです。ご自宅や職場のノートPCで受講できます。

R&D支援センターウェビナー

       開催日時:2024年3月29日(金)10:30~16:30
       開催場所:【WEB限定セミナー】※ 会社やご自宅でご受講ください。
       参 加 費:55,000円(税込)

定 員

 30名

備 考

・本セミナーは「Zoom」を使ったWEB配信セミナーです。

【Zoomを使ったWEB配信セミナー受講の手順】
1)Zoomを使用されたことがない方は、 こちら からミーティング用Zoomクライアントをダウンロードしてください。ダウンロードできない方はブラウザ版でも受講可能です。
2)セミナー前日までに必ず動作確認をお願いします。Zoom WEBセミナーのはじめかたについては こちら をご覧ください。
3)開催日直前にWEBセミナーへの招待メールをお送りいたします。当日のセミナー開始10分前までに招待メールに記載されている視聴用URLよりWEB配信セミナーにご参加ください。

・セミナー資料は開催前日までにお送りいたします。
 無断転載、二次利用や講義の録音、録画などの行為を固く禁じます。

講 師

 大阪大学 特任教授/山形大学 客員教授 工学博士(Ph.D.)
 菰田 卓哉 氏

【略歴】
 1978年、京都大学工学部電子工学科卒業、同年松下電工株式会社(現、パナソニック株式会社)入社。照明制御IC, パワーMOSFETのデバイス・プロセス研究開発に従事。1988年、世界で始めて民生用静電誘導(SI)サイリスタの実用化開発に成功。
 1991年、英国に同社のUK R&D Laboratoryを設立し、所長。同時に、英国サリー大学客員研究員として、シリコンの可視発光LEDの研究を推進。
 1997年、英国サリー大学よりPh.D.(工学博士)授与。
 1998年より、弾道電子面放出型電子源(BSD)の開発に従事。2001年、BSD開発の功績により、映像情報メディア学会より藤尾フロンティア賞受賞。
 2002年より、有機ELの研究開発に着手。
 2007年より、NEDO(新エネルギー・産業技術総合開発機構)からの委託プロジェクト、「有機発光機構を用いた高効率照明技術の開発」、「高効率白色有機EL照明技術開発プロジェクト」などのプロジェクトリーダー歴任。
 2011年、NEDOの開発成果をもとに、パナソニック出光OLED照明(株)の設立に尽力し、有機EL照明パネルの発売にこぎつける。
 2015年10月より、山形大学 COI(Center of Innovation)研究推進機構産学連携教授及びフロンティア有機材料システム創成フレックス大学院産学連携教授。有機ELをはじめとする有機エレクトロニクス研究開発および教育に従事。
 2017年4月、山形大学発スタートアップ、株式会社FLASKの創業に参画し、最高経営責任者(CEO)に就任。2022年9月、株式会社府ラスクCEOを退任し、顧問に就任。2023年3月フラスク退任。
現在、大阪大学特任教授、山形大学客員教授、アロー・コンサルタンツ・アンド・テクノロジーズ代表、
学会活動として、IEEE終身会員、SIDメンバー、IDW MEET Session Vice-Secretary、光産業技術振興協会第一分科会委員

【著書】
 ・FEDがわかる本 工業調査会
 ・フィールドエミッションディスプレイ技術 (共著) シーエムシー出版
 ・白色有機EL照明技術(共著) シーエムシー出版
 ・最先端照明・光源技術全集 (共著) 技術情報協会
 ・有機エレクトロニクス 2010-2015 「有機」がもたらすパラダイムシフトの全貌 (共著) 日経BP社
 ・マイクロ・ナノ領域の超精密技術(共著) オーム社
  など多数

【受賞】
 平成13年 映像情報メディア学会から藤尾フロンティア賞
 平成26年 Society for Information Display (SID)よりDistinguished Paper Award 受賞
 平成26年 International Workshop on Flexible and Printable Electronics 学会 (IWFPE)よりPlaque of Appreciation to the Key Note Address受賞

受講対象・レベル

 メタバースに加えAIの導入が進み、AI時代が本格化してきた。この時代に必要とされるディスプレイ技術の将来動向を知りたい、また、同関連装置・材料・デバイス産業に参入したい、関連ビジネスの今後の展望を知りたい、または参入予定の装置・部材・デバイスメーカー、ディスプレイを応用した商品開発を検討・推進中の技術者、企画担当者。新しいディスプレイビジネスに投資を考えているVC投資関連団体、銀行の担当者など。

習得できる知識

1.ディスプレイ技術・産業の最新市場動向
2.AI時代に要求されるディスプレイ技術概要―有機EL、LCD(液晶)、LED(発光ダイオード)のそれぞれの優位性や課題等のベンチマーキング
3.有機EL、LED、μLEDのデバイス構造とその製造方法
4.デバイスの評価方法
5.量子ドット(QD)技術とその現況と将来展望
6.μLEDの実用化と実装技術動向
7.有機EL材料、LED材料の基礎知識
8.有機EL、マイクロLEDディスプレイ等の期待される応用分野と今後の方向性
9.LCD(液晶)の新たな展開。LCD(液晶)の今後。生き残るのか、消えていくのか?TV~からの脱却。
10.最新ディスプレイ事情―メタフォトニックOLED,QD-OLED,新構造μLED等
11.AIやメタバースを見据えた有機EL,マイクロLED、LCD(液晶)の今後の課題と展望 

趣 旨

 コロナ禍がメタバース世界の進展を加速した。世界の生活を一変させたコロナ禍であるが、ここ3年で在宅勤務が普通に許容されるようになり、どこでもつながる通信機器や携帯機器への要求が加速した。さらにリモート環境による在宅勤務等が長くなると、より現実に近いバーチャルな環境再現が求められてきている。加えてAI技術の急速な進展により、より高度な画像表現、例えば高精細、高色再現性、高速応答などが求められるようになってきた。それを実現する極めて中核的な重要な技術が、有機ELやLEDをベースとしたディスプレイ技術である。目に優しい健康的なディスプレイへの要求が一層強くなるのは当然だが、より、現実感を得るためのディスプレイや装着を意識しないゴーグルに適したディスプレイ技術、3Dディスプレイの将来像等、検討すべき技術課題が重要なポイントとなるであろう。必然的に、有機エレクトロニクス技術や最近急発展を遂げてきているマイクロLEDを用いたディスプレイ技術が最有力候補になってくる。
 進展著しいディスプレイ技術だが、上記の観点から見て現在どのレベルまで進展しているのか?実は、近年の材料・デバイス技術の進展は一般に認識されているよりはるかに進んでいる。量子ドット(QD)も開発が進み実際に搭載される機器も登場している。さらに、長寿命、高効率、高精細はもちろん、新機能である、フレキシブル、フォルダブル、ローラブル、透明などの新たな機能が実用化されるようになってきた。マイクロLEDによるディスプレイも、ボトルネックであった実装技術に急速に進展が見られ、実用化技術が登場してくるなど、一般に認識されているレベルよりはるかに実用化に近づいている、
 本講演では、有機EL、マイクロLED技術の基礎を解説し、量子ドット技術を含めた有機EL,μLEDの最新技術開発動向及び課題、更にこれらの新技術によるディスプレイが世の中にもたらす真のインパクトは何かについて議論する。

プログラム

1.AI時代に生き残るディスプレイ-有機ELが新たな段階に
  
2.最新有機EL技術を解剖する

 2.1.有機ELの発展の足跡
 2.2.有機ELの基本構造とその進化
 2.3.製造工程の基本とその進化
  2.3.1 蒸着法
  2.3.2 印刷法
  
3.封止工程の基本と最新動向
 3-1.キャップ封止
 3-2.薄膜封止
  
4.有機EL材料の基礎と最新動向
 4.1.蛍光材料
 4.2.りん光材料
 4.3.TADF材料
  
5.サポート材料と塗布型材料
 5.1.周辺材料
 5.2.塗布型材料の現状と課題
  5.2.1.インクジェット
  5.2.2.転写・グラビア
  
6.大型化有機ELディスプレイへの対応
 6.1.有機ELディスプレイの基礎技術
  6.1.1.蒸着型
  6.1.2.塗り分け型
  6.1.3.白色バックライト型(LG型)
  6.1,4.青色バックライト型(Samsung型)
  
7.急速に進展したマクロLEDディスプレイ技術の現状と将来
 7.1. マイクロLEDの概要
 7.2. マイクロLEDの製造
 7.3. 一番のボトルネックといわれた実装技術―新しい段階へ
 7.4.マイクロLEDのマイクロLEDディスプレイ実現に必要な歩留まり
 7.5. AR,VRゴーグル、グラスの将来像と課題
 7.6.マイクロLEDと大型ディスプレイ
  
8. ディスプレイの性能向上に資する新技術量子ドット(QD)技術
 8.1.なぜ、QDが有機ELやマイクロLEDの性能向上に期待されるのか?
 8.2.量子ドットQDの特徴と種類
 8.3.QDの実用化例
 8.4.今後のQDの開発動向と応用展開
  
9. まとめ
  
≪質疑応答≫