S&T出版ウェビナー
開催日時:2024年3月14日(木)12:45~17:00
受 講 料:50,600円(税込) ※ 資料付
会 場:【WEB限定セミナー】※在宅、会社にいながらセミナーを受けられます。
備 考
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セミナーの趣旨
資源とコストの観点から採用が急拡大したLFP電池の弱点であるエネルギー密度を補い、NCM3元系電池代替の可能性を秘める技術として、リン酸マンガン鉄リチウム(LMFP)電池が注目を集めています。本セミナーでは、技術・資源・市場の観点からLMFP電池の現状と展望を紹介します。
プログラム
第1部 12:45~13:45 LMFP正極LiBや次世代蓄電池の最新展望 |
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講 師 | 東 哲也 氏 (株)産業タイムズ社 東京本社 編集部 電子デバイス産業新聞 記者 |
趣 旨 | LFP正極LiB同様に低コスト、高安全、長寿命に対応しつつも三元系正極LiBに匹敵するエネルギー密度を有するLMFP正極LiBについて、M3P(CATL)やHLM(高リチウム・マンガン、ユミコア・BASF)といった競合技術を交えて最新動向を述べる。併せて、車載用で量産化が本格化しつつある新型円筒型LiBセル「4680」をはじめ、ナトリウムイオン電池、全固体電池などの次世代電池についても言及する。 |
プログラム |
1. LiB概要・市場動向 2. 電極(正極、負極)トレンド 3. LMFP正極や競合技術の業界動向 4. 新型円筒型LiBセル「4680」や次世代蓄電池(ナトリウムイオン電池、 全固体電池、リチウム硫黄電池など)の実用化 |
第2部 13:55~15:25 高電圧系Mn正極材と電池特性、LMFPなどの多様化と棲み分け |
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講 師 | 菅原 秀一 氏 泉化研代表 |
講師略歴 | <経歴> 1972年 東北大学 大学院 工学研究科 高分子化学専攻 1972年~2000年 呉羽化学工業(株) 機能材料部技術担当部長 2000年~2005年 三井物産(株) 無機化学本部PM 2005年~2009年 エナックス(株) 米澤研究所 先端技術室PM 2005年~2009年 NEDO 系統連系蓄電池システム 研究PM <著書> |
趣 旨 |
本講演は、マトを絞れば、講演タイトルの「高電圧系Mn正極材と電池特性、LMFPなどの...」であるが、そこに至る経緯は、かなりの伏線が存在する。その背景には、2022年グローバルで、年間1,000万台を越えたEVと、それに対する電池供給の問題、むしろ“ストレス“とも言える状況がある。2023~2024においては、必要なリチウムイオン電池は1,000GWhの大台に乗るレベルである。それに対する正極材用のニッケルとコバルトのサプライは、恐らくかなりの不足が予測される。サプライの隘路は同時にコストアップを伴い、正極材コストは何らかの出口を求めて、NMC(Ni、Mn、Co)三元系から、左記の元素を含まない鉄リン酸リチウムLFPへ殺到した。LFPは理論容量170Ah/Kgに対して、比較的に近い実用容量165Ah/Kgが可能であるが、出力電圧が、実用電池で3.2V程度と低い。電圧評価を含む、(Wh/Kg正極材)値は、NMC811の660に対して、LFPは540(-18%)と低い。一方で代表的な汎用正極材であるマンガン酸リチウムs-LMOは、3.8Vと言う高い出力電圧が特徴である。今回のテーマであるLMFPは、LFPの遷移元素Feの一部を、Mnに置き換えて出力電圧のアップを狙った開発である。開発途上ではあるが、その4V級の高いレベルは注目されている。本講義では、上記の背景なども含めて、実用評価の視点で説明を進めたい。
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プログラム |
1. (背景1) 正極材の元素、Ni/Co/Mn/Feと容量Ah/Kgと電圧V
1.1 単元系正極材 1.2 二元系正極材 1.3 三元系正極材 1.4 安全性と耐熱性 1.5 用途と選択、民生用とEVなど 2. (背景2) 正極材の選択とセル設計 2.1 Ah/Kgと出力電圧V、エネルギーWh=Ah×V 2.2 負極と正極の関係、主役と脇役 2.3 エネルギーWhとパワーW 2.4 設計の事例、EV用と定置蓄電池用 3. コバルトフリー系への転換 3.1 鉄リン酸リチウム系LFPの基礎特性、Wh/Kg 3.2 LFPのメリット vs.デメリット、導電付与など 3.3 マンガン置換LMFP系 3.4 Mn/Ni系5V正極材 3.5 各社の開発事例 4. EV用電池における動向 4.1 コストダウンとサプライ・チェーン 4.2 自動車各社の選択と電池メーカー 4.3 急速充電、走行距離との関係 4.4 廃電池リサイクルとの関係 4.5 ハイニッケル系との棲み分け、Wh/Kg |
第3部 15:30~17:00 LFP、LMFP活物質の特徴・課題と性能向上のための材料改質技術 |
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講 師 | 渡辺 春夫 氏 渡辺春夫技術士事務所 所長 工学博士、技術士 |
講師略歴 | 1974年 東北大学大学院工学研究科応用化学専攻修士課程修了 同年 ソニー㈱入社 本社、中央研究所、仙台工場、郡山工場にて、 磁気記録媒体、環境技術、リチウムイオン二次電池の研究開発に従事 2010年 ソニー㈱定年退職 同年 渡辺春夫技術士事務所設立 |
趣 旨 | リン酸鉄リチウム(LFP)、リン酸マンガン鉄リチウム(LMFP)は、他のリチウム二次電池正極活物質に比較して、資源的に豊富な遷移金属元素で構成されている。このLFP、LMFP活物質の特徴・課題を明確にし、性能向上のための材料改質技術について解説する。LFP、LMFP活物質の大きな課題は、導電性の改善である。この導電性改善のための活物質粉体の改質技術を 形状的改質技術,材料的改質技術,表面改質技術の各材料改質技術の観点から解説する。 |
プログラム |
1. はじめに
2. LFP、LMFP活物質の特徴と課題 3. 形状的改質(キャリアパス縮小) ・小粒子化 ・非等方粒子化 4. 材料的改質(バルク導電性付与) ・異元素置換 ・異相析出形成 5. 表面改質(表面導電性付与) 5.1 イオン導電層形成 5.2 電子導電層形成 5.2.1 非炭素質層 ・金属層 ・金属酸化物層 ・有機高分子 5.2.2 炭素質層 ・被着方法 ・出発炭素源 ・被着炭素物性 6. まとめ |