化学品の市場調査、研究開発の支援、マーケット情報の出版

S&T出版ウェビナー

       開催日時:2024年3月8日(金)9:30~16:50
       受 講 料:551,000円(税込) ※ 資料付
       会  場:【WEB限定セミナー】※在宅、会社にいながらセミナーを受けられます。 

備 考

<Webセミナーのご説明>
本セミナーはZoomウェビナーを使用したWebセミナーです。
※ ZoomをインストールすることなくWebブラウザ(Google Chrome推奨)での参加も可能です。
お申込からセミナー参加までの流れは こちらをご確認下さい。
 
<禁止事項>
セミナー当日にZoomで共有・公開される資料、講演内容の静止画、動画、音声のコピー・複製・記録媒体への保存を禁止いたします。
 
配付資料について
本セミナーの資料はPDF形式(電子データ)で配布予定です。
サーバーからダウンロードしていただきます
会社システムセキュリティ等によりお受取方法に制限がある場合は、他の受取可能な受信環境でダウンロードしてください

セミナーの趣旨

 EVの性能・電費・コストに多大な影響を与える熱マネジメントの現状と課題およびその対応方法について、システム全体と構成機器毎に解説いただきます。熱マネジメント機器・部材に興味をお持ちの方だけでなくEVの現状課題と取り組みを学びたい方にもお勧めいたします。

プログラム

第1部 9:30~12:00
EV熱マネージメントシステムの現状と課題、及び最適化の方向
講 師 山本 祐司 氏  Y4ATEC
 講師略歴  1955年生まれ。兵庫県出身。1979年神戸大学機械工学科卒。同年昭和アルミニウム株式会社に入社(昭和電工、ケイヒンを経由し現在Mahleの一部)、エアコンシステム、エンジンクーリングシステムの熱交換器開発担当技術者として従事。その後、同分野のシステム開発を目指し1998年フランスValeo(ヴァレオ)に入社。R1234yfやR744(CO2)エアコンシステムと熱交換器等主要部品の開発、EV熱マネージメントシステムや電動コンプレッサーの開発部門のDirectorとして従事。2013年以降は、インド・中国のTier1企業やOEMでEV熱マネやエアコンシステム開発指導に従事。フランス、インド、中国での13年間の海外在住を経て2021年より日本でY4ATEC―熱マネコンサルタントとして活動中。
趣 旨  EVの熱マネージメントシステムは、新技術分野であり進化中。対象の3サブシステムは、冷却が必要なモーターやインバーター等のパワートレイン冷却システム(PCS)、冷却と加熱が必要なバッテリー熱マネージメントシステム(BTMS)、及び空調システム(ACS)。これらの統合アーキテクチャーが鍵で、電力消費とコストの最適化が主課題。このTMSの現状分析・課題抽出と最適化の方向提起が本講演の要旨。専門外の方の概容理解と専門家への提起を目的とする。
プログラム 1. EV熱マネージメントシステム(TMS)とは?
  
2. TMSの進化と現状
  
3. TMSの構成要素
  
4. TMSのオペレーションモード
  
5. TMSの評価プロセスと項目
  
6. TMSの評価実施例詳細(BYD対TESLA)
  
7. TMSの現状の課題(BYD、TESLA、その他一般)
  
8. TMSの最適化コンセプトの例とその評価結果
  
9. TMSの次世代の課題
 
第2部 13:00~14:15
EVモータ、PCUの冷却技術
講 師 森本 雅之 氏
モリモトラボ 代表 (元 東海大学教授) 工学博士 電気学会フェロー
 講師略歴 28年間三菱重工業にてパワーエレクトロニクス、モータの研究開発を行う。
2005年より2018年まで東海大学教授として 研究及び教育を行う。
自動車用パワーエレクトロニクス、誘導モータ、リラクタンストルク応用モータなどの各種モータの設計、制御、及びパワーエレクトロニクスの産業応用に取り組んでいる。

現在,電気学会の自動車用パワーエレクトロニクス関係の委員会委員長を務めている。
電気学会フェロー、IEEE終身会員。
電気学会論文誌編修長、技術士試験委員、電気主任技術者試験委員などを歴任。

著書は「入門インバータ工学」(森北出版)、「電気自動車」(森北出版)、「交流のしくみ」(講談社ブルーバックス)、「パワエレ図鑑」(オーム社)など多数あり。

趣 旨  カーボンニュートラルを目指して電動車が拡大し、開発が活性化している。電動車のキーコンポーネントは、モータ、パワーコントロールユニット(PCU)、バッテリである。このうち、モータとPCUの性能は走行性能に直接影響する。モータとPCUはいずれも発熱が大きく、それらの冷却が電動車のキー技術となる。そこで、本講演では、モータとPCUの技術動向に基づき、それらの冷却、放熱技術を紹介する。
プログラム
1. モータとPCUの概要
 1.1 自動車用モータ
 1.2 PCU
  
2. モータとPCUの発熱
 2.1 モータの発熱
 2.2 モータの上限温度
 2.3 パワーデバイスの発熱
 2.4 PCUの発熱
  
3. PCUの冷却技術
 3.1 パワーデバイスの冷却
 3.2 受動部品の冷却
  
4. モータの冷却技術
 4.1 水冷
 4.2 油冷
 4.3 回転子の冷却
  
5. 今後の動向
 5.1 モータの動向
 5.2 PCUの動向
 5.3 e-Axle
 
第3部 14:25~15:40
潤滑油によるe-Axle・電池の冷却技術
講 師 浜口 仁 氏  GS Caltex Corp. 技術顧問(工学博士)
 講師略歴 ・1972年~1996年:日本鉱業(株)(現ENEOS(株))に勤務
・1975年~1976年:インペリアルカレッジ留学
・1979年に世界初のMoDTC配合油を市販化
・1993年に東京大学より博士号(工学)取得
・1994年にJASO 2サイクル油のオンファイルシステム構築
・1996年~2012年:エボニック・ジャパン(株)に勤務
・1997年~2011年:SAE Asiaのメンバーとして市場調査実施
・1997年~2012年:自動車技術会などの各種委員会に参画
・1999年~現在:日本建設機械施工協会 油脂技術委員会 副委員長
・2009年~現在:JAMAルブオイルセミナータスクフォース委員会 アドバイザー委員
・2012年~2014年:エボニック・オイル・アディティブス 技術顧問
・2014年~    :GS Caltex Corp. 技術顧問
・2014年に日本トライボロジー学会より功績賞受賞。
趣 旨  インバーター、モーター、減速ギヤを一体化したe-Axleは、それぞれの構成要素が異なるパターンで発熱するため、その冷却には細心の注意が必要である。近年のe-Axleは、モーターと減速ギヤをe-Axleフルードと呼ばれる潤滑油で同時に冷却・潤滑する方式が普及しつつあり、フルードには、冷却能力を始めとして、潤滑性、電気絶縁性などの多機能性が求められる傾向にある。本講では、将来に向けてインバーターや電池の冷却を潤滑油が担当する場合の問題点などについても解説する。
プログラム
1. e-Axleの種類
 ・e-Axleの実用例
 ・構成要素による分類
 ・冷却方式による分類
  
2. e-Axle用フルードの要求特性
 ・冷却性
 ・電気特性
 ・耐荷重性
 ・疲労摩耗防止性
 ・摩擦特性
 ・消泡性
 ・材料適合性
 ・その他
  
3. e-Axle用フルードの構成基剤
 ・基油
 ・添加剤
  
4. 潤滑油によるEVの冷却技術
 ・E-Axleの冷却
 ・電池の冷却
  
5. e-Axle用フルードの将来展望
 
第4部 15:50~16:50
ヒートパイプによるバッテリー冷却
講 師 望月 正孝 氏  The Heat pipes, 代表
 講師略歴
1972年 ㈱フジクラ入社
1995年 エネルギーシステム研究所エネルギ技術開発部長
1998年~2023年 日本ヒートパイプ協会副会長を経て、現在協会監事
2002年 工学博士(熊本大学大学院自然科学研究科)
2003年 東北大学大学院博士前期課程インターネット講師
2004年 サーマルテック事業部開発部長、九州大学物質研究所大学院非常勤講師
2005年~2007年 東京大学生産技術研究所第二部(機械系)顧問研究員
2007年 サーマルテック事業部長、フェロー・理事
2016年 ㈱フジクラ退職後、The Heat pipesを設立、㈱フジクラ アドバイザ
2017年~2020年 韓国 Samjintech Co.Ltd.顧問
2017年~2023年 ㈱e-Gle 顧問、ディレクタ

日本国特許約200件, 外国特許34件,発表論文250編, 図書7冊(共著)
土木学会技術開発賞, 日本化学工学会熱工学部門論文賞, 大嶋耕一学術賞、国際ヒートパイプ会議Grover Medal 受賞

趣 旨  ヒートパイプは蒸発潜熱を使った二相系の受動的な伝熱素子であり、駆動エネルギを必要としない。ヒートパイプは非常に高い熱コンダクタンスを有し、その等価熱伝導率は、同じサイズの銅ロッドに対して数百倍高い。ヒートパイプの用途は、コンピュータとエレクトロニクス製品の冷却にある。最近では電気自動車用バッテリー、モータ、IGBTに使われている。ここでは、ヒートパイプによるバッテリーの冷却事例について解説する。
プログラム
1. ヒートパイプの概要
 1.1 ヒートパイプの原理
 1.2 ヒートパイプの構造
 1.3 ヒートパイプの種類
   ウイック型ヒートパイプ、ループヒートパイプ、
   自励振動型ヒートパイプ、ベーパチャンバ、超薄型ヒートパイプ
  
2. ヒートパイプの応用例
   コンピュータ冷却、スマートホーンの冷却、他
  
3. 電気自動車部品の冷却
   LEDヘッドランプの冷却、Li ion電池の冷却、IGBTの冷却、
   モータの冷却、ECU冷却
  
4. 電気自動車用Li Ion電池の冷却
 4.1 薄型ヒートパイプによるバッテリーの空冷
 4.2 ヒートパイプによるバッテリーの水冷
 4.3 ループヒートパイプによるバッテリー冷却
 4.4 バッテリーの非定常熱解析事例
 4.5 PTC薄膜によるLi ion電池の熱暴走防止対策