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~ 撥水・親水技術の現状と将来動向 ~
マランゴニ対流(表面張力駆動流)の発生とその制御についても解説!

 
※ オンライン会議アプリzoomを使ったWEBセミナーです。ご自宅や職場のノートPCで受講できます。

R&D支援センターウェビナー

       開催日時:2024年2月29日(木)10:30~16:30
       開催場所:【WEB限定セミナー】※ 会社やご自宅でご受講ください。
       参 加 費:55,000円(税込)

定 員

 30名

備 考

【Zoomを使ったWEB配信セミナー受講の手順】
1)Zoomを使用されたことがない方は、 こちら からミーティング用Zoomクライアントをダウンロードしてください。ダウンロードできない方はブラウザ版でも受講可能です。
2)セミナー前日までに必ず動作確認をお願いします。Zoom WEBセミナーのはじめかたについては こちら をご覧ください。
3)開催日直前にWEBセミナーへの招待メールをお送りいたします。当日のセミナー開始10分前までに招待メールに記載されている視聴用URLよりWEB配信セミナーにご参加ください。

・セミナー資料は開催前日までにお送りいたします。
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 無断転載、二次利用や講義の録音、録画などの行為を固く禁じます。

講 師

 宇宙航空研究開発機構 研究開発部門 研究領域主幹 博士(工学)   桜井 誠人 氏

【ご専門】
 化学工学、航空宇宙 

【ご経歴】
1996年3月  早稲田大学理工学研究科 応用化学専攻 博士(工学)
1998年9月~ 日本学術振興会 海外特別研究員(ドイツブレーメン大学)
2001年4月~ 航空宇宙技術研究所 入所
2003年10月~ 宇宙航空研究開発機構(上記改編)
東京理科大学 客員教授
会津大学 客員教授
日本航空宇宙学会 理事 フェロー

受講対象・レベル

・各種材料表面における親水、撥水、撥油、防汚、防曇性付与技術に取り組んでいる方
・表面処理、表面改質に従事している方
・微小重力場の流体ハンドリングに興味のある方 

必要な予備知識

特に予備知識は必要ありません。基礎から解説いたします。 

習得できる知識

1)濡れ性評価技術(静的/動的接触角、転落角)に関する知識
2)親水、撥液、防汚、防曇技術の実例
3)微小重力場における濡れ性、表面張力支配の環境に関する知識
4)表面張力駆動流 (マランゴニ対流) に関する基礎知識/理論 

趣 旨

 地上では重力の効果により見出しにくかった表面張力や濡れなどの現象が、宇宙船の中では顕在化し、飲料水や燃料タンクなどで濡れ性や表面張力を意識した流体ハンドリングが重要となります。撥水性は一昔前までは防水性に関連する技術でしたが、近年では、電池、燃料電池、インクジェットノズル、再生医工学および微小重力場における流体現象など、その進展状況には目を見張るものがあります。
 
 浮力対流の陰に隠れていた「マランゴニ対流」も宇宙で顕在化する現象の一つです。「マランゴニ対流」という言葉は初めて目にした方が多いと思います。宇宙では気体と液体が一旦混合すると比重差による分離効果がないため気液分離に関する工夫が必要です。マイクログラビティおよびマイクロスケールではぬれ性の効果が支配的になります。ここでは親水性、撥水性の基礎から応用まで実例を交えて紹介します。

プログラム

1.ぬれ性、表面張力に関する基礎知識と測定方法
 1.1 はじめに 
      微小重力場における濡れ性・表面張力の顕在化
 1.2 静的接触角とその測定方法
 1.3 動的接触角とその測定方法
 1.4 繊維の撥水性評価方法
 1.5 固体表面の撥水性評価方法
 1.6 表面張力とその測定方法
 1.7 表面粗さの評価方法
 1.8 接着性
  
2.マランゴニ対流の発生とその制御
 2.1 マランゴニ対流の発生
 2.2 マランゴニ対流の速度
 2.3 レイリー,マランゴニ対流
 2.4 結晶成長における融液の流れに及ぼすマランゴニ対流の影響
 2.5 溶接におけるマランゴニ対流
 2.6 温度差マランゴニ対流
     2.6.1 液柱内マランゴニ対流現象
     2.6.2 磁場および回転によるマランゴニ制御
 2.7 濃度差マランゴニ対流
     2.7.1 ワインの涙
    2.7.2 IPAマランゴニ乾燥
    2.7.3 マランゴニ効果を利用したトイレの洗剤
 2.8 結晶成長における濃度差マランゴニ対流 22
 2.9 マランゴニ対流を利用した駆動源(樟脳の船など)
  
3.親水性・撥水性発現の原理
 3.1 なぜ超親水・超撥水現象がおこるのか
 3.2 親水性・撥水性の向上に役立つ因子
  
4.ぬれ性の制御方法
 4.1 前処理および洗浄
      ピラニア洗浄、RCA洗浄、超臨界洗浄、UV照射、プラズマ照射
 4.2 化学的表面改質を利用したぬれ性制御
       シランカップリング
 4.3 表面ラフネスを利用したぬれ性制御
       Wenzelの式、フラクタル表面
 4.4 表面へのぬれ性パターン付与方法
 4.5 温度官能性高分子イソプロピルアクリルアミド
  
5.撥水技術の現状と将来動向
 5.1 撥水性が要求される用途
      防雪・防氷、繊維、燃料電池など
 5.2 フッ素系撥水材料
 5.3 シリコーン系撥水材料
 5.4 素材別処理技術の動向
 5.5 気液分離器に関するアプリケーション(疎水性・親水性膜、中空糸膜など)
  
6.親水技術の現状と将来動向
 6.1 親水性が要求される用途
       セルフクリーニング、防曇など
 6.2 光触媒酸化チタンコーティング
 6.3 プラズマ処理