〜有機リチウムイオン電池とレドックスフロー電池~
※ オンライン会議アプリZoomを使ったWEBセミナーです。ご自宅や職場のノートPCで受講できます。
R&D支援センターウェビナー
開催日時:2023年12月19日(火)13:00~17:00
開催場所:【WEB限定セミナー】※ 会社やご自宅でご受講ください。
参 加 費:49,500円(税込)
持参物
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備 考
資料付
【Zoomを使ったWEB配信セミナー受講の手順】
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講 師
愛知工業大学 工学部 応用化学科 教授 博士(理学) 村田 剛志 氏
【略歴】
2005年に博士号(大阪大学大学院理学研究科)を取得。
2008年から2012年に博士研究員(京都大学・大阪大学)。
2013年から2015年にかけて (株)ケムジェネシス、東京化成工業(株)に勤務。
2015年から2022年 愛知工業大学 工学部 応用化学科 准教授
2023年4月から 愛知工業大学 工学部 応用化学科 教授
【専門分野】
構造有機化学・有機合成化学
習得できる知識
開殻有機分子の設計と電子物性
有機分子の酸化還元・電子授受能と機能性開拓への展開
高容量有機リチウムイオン二次電池の開発コンセプトと活物質の設計指針
有機活物質を用いたレドックスフロー電池の開発コンセプトと活物質の設計指針
趣 旨
高性能で安全な蓄電デバイスの開発は、再生可能エネルギーの利用拡大さらにはカーボンニュートラル社会の実現に向けた最重要課題の一つである。リチウムイオン二次電池は携帯型電子機器や電気自動車の電源として現在広く活用されている。また、レドックスフロー電池は家庭や発電所など、大容量の蓄電に適した定置型蓄電デバイスであり、今後の急速な利用拡大が見込まれている。一方、それらはコバルトやバナジウムといった遷移金属イオンの酸化還元を充放電に利用することから資源量の制約や安全性などの問題を抱えており、事業規模の拡大の大きな妨げとなっている。このような観点から近年、それらの活物質である遷移金属イオンの代替材料として、資源量に制約がなく環境負荷も小さな有機活物質を利用する研究が盛んに行われている。
本講演では、有機活物質を用いた有機リチウムイオン二次電池およびレドックスフロー電池の研究について、基礎的な開発コンセプトから国内外における最近の研究動向について紹介する。また、我々が独自に開発した開殻有機分子であるトリオキソトリアンギュレン中世ラジカルを用いた高容量有機リチウムイオン二次電池の研究開発について、その学術的背景からそれを電極活物質として利用するコンセプトに焦点をあてて解説する。さらに、最近我々が着手した水系レドックスフロー電池に用いる有機活物質の開発についても、その設計指針から最近の研究状況について解説する。
プログラム
1.研究背景〜縮多環型開殻有機分子の設計と機能開拓
1-1. 開殻有機分子の設計指針と研究背景
1-2. トリオキソトリアンギュレン中性ラジカルの研究経緯
1-3. トリオキソトリアンギュレン中性ラジカルを用いた機能性開拓
2.開殻有機分子を正極活物質とする高容量有機リチウムイオン二次電池の開発
2-1. 蓄電デバイスの種類とその市場動向
2-2. 現行のリチウムイオン二次電池の問題点・改善すべき点
2-3. 有機リチウムイオン二次電池の研究背景と動向
2-4. 有機リチウムイオン二次電池の高容量化に向けた分子設計指針
2-5. トリオキソトリアンギュレンを用いた高容量有機リチウムイオン二次電池の開発
2-6. トリオキソトリアンギュレンの化学修飾による高性能化検討
2-7. 有機リチウムイオン二次電池の性能向上に向けた正極部材の検討
3.有機活物質を用いた水系レドックスフロー電池の開発
3-1. 現行のレドックスフロー電池の問題点・改善すべき点
3-2. 有機活物質を用いたレドックスフロー電池の研究背景と動向
3-3. 水系レドックスフロー電池の有機負極活物質の設計指針と研究例
3-4. キノン系負極活物質の研究状況