化学品の市場調査、研究開発の支援、マーケット情報の出版

S&T出版ウェビナー

       開催日時:2023年10月16日(月)10:00~16:20
       受 講 料:55,000円(税込) ※ 資料付
       会  場:【WEB限定セミナー】※在宅、会社にいながらセミナーを受けられます。 

備 考

<Webセミナーのご説明>
本セミナーはZoomウェビナーを使用したWebセミナーです。
※ ZoomをインストールすることなくWebブラウザ(Google Chrome推奨)での参加も可能です。
お申込からセミナー参加までの流れは こちらをご確認下さい。
 
<禁止事項>
セミナー当日にZoomで共有・公開される資料、講演内容の静止画、動画、音声のコピー・複製・記録媒体への保存を禁止いたします。

セミナーの趣旨

 EV化の進展により、バッテリーやインバーターの高圧大電流の配線や電源変換等に使用されるバスバーの重要性がますます高まっています。本セミナーでは、バスバーの役割、設計方法、コストや性能に影響の大きい溶接方法、材料のポイントである絶縁材料について講演いただきます。バスバーについての情報は多くはありません。バスバーについての知識を得る機会として、ぜひご参加ください。

プログラム

第1部 10:00~12:00
車載インバータの実装技術とバスバーの役割
講 師 神谷 有弘 氏
㈱デンソー 半導体基盤技術開発部
 講師略歴 【略歴】
1983年4月 日本電装(株)(現:(株)デンソー)入社
2023年1月 半導体基盤技術開発部 異動

【活 動】
JEITA Jisso技術ロードマップ専門委員会 客員
JIEP 部品内蔵技術委員会 委員

趣 旨  車両の電動(特にEV)化が進む中、重要な役割を果たすのがインバータです。車両におけるプラットフォーム(PF)設計が当たり前となり、各車両のPF設計に沿ったインバータの設計がなされています。本講義ではまず、様々なインバータの実装構造を実例をもとに紹介しながら、そこでDC入力ラインあるいはAC出力(モータへの接続)ラインとしてのバスバーの役割を確認します。さらに、最近進められている車両価値向上に対応したPF設計に沿ったインバータの事例を基に、バスバーの将来に向かって果たす役割を考察します。
プログラム
1. カーエレクトロニクスの概要
 1-1 クルマ社会を取り巻く課題
 1-2 環境対応(電動化)と安全性向上(自動運転)
  
2. 車載電子機器と実装技術への要求
 2-1 車載電子製品へのニーズ
 2-2 小型化が求められる背景
 2-3 品質の確保
 2-4 プラットフォーム(PF)設計への対応
 2-5 小型化と熱設計の考え方
  
3. パワーデバイス・モジュールの放熱・実装設計
 3-1 パワーデバイスの放熱性向上の動向
 3-2 片面冷却方式
 3-3 両面冷却方式
  
4. インバータにおける実装構造とバスバーの役割
 4-1 インバータの放熱設計の分類
 4-2 事例1:空冷の小型インバータにおけるバスバーの役割
 4-3 事例2:両面冷却のインバータにおけるバスバーの役割
 4-4 事例3-5:片面直接冷却のインバータにおけるバスバーの設計
 4-5 事例6:両面直接冷却におけるバスバーの設計
  
5. 最近のインバータにける実装構造の動向
 5-1 軽量化を実現したインバータとバスバーの使い方
 5-2 小型薄型化実現のためのバスバー設計の工夫
  
6. 将来動向
 6-1 PF設計とインバータの関係
 6-2 インバータの小型化とe-Axleの実現
 6-3 車両搭載形態とe-Axleの関係
 6-4 EV用パワートレインに求められる将来動向
 6-5 実装技術と車両の付加価値向上を目指した製品開発
  
 
第2部 13:00~14:00
寄生パラメータを考慮したラミネートバスバー設計
講 師 和田 圭二 氏
東京都立大学 大学院 システムデザイン研究科 教授
 講師略歴 略歴
2000年3月 岡山大学大学院博士課程修了。博士(工学)。2000年4月から東京都立大学,東京工業大学大学院理工学研究科電気電子工学専攻助手。2006年4月から首都大学東京(現在の東京都立大学)准教授を経て,2021年から同大学教授。パワーエレクトロニクスに関する回路技術・実装技術・応用に関する研究に従事。
趣 旨  ラミネートバスバーの寄生パラメータの理解とそのスイッチング波形への影響を考える。さらに、最適なスイッチング波形を実現するための寄生パラメータを含む等価回路の生成についても深く探究する。また、機械学習を活用したバスバーの効率的な構造設計法についても考察する。これらは、電気部品設計者が次世代の自動車技術の開発に役立つ重要な知識と技術を提供するものである。
プログラム 1. ラミネートバスバーの等価回路
  
2. 寄生インダクタンス・キャパシタンス・抵抗
  
3. 最適スイッチング波形
  
4. 機械学習を用いたバスバー設計
 
第3部 14:10~15:10
Blue-IRハイブリッドレーザBRACEによるバスバー溶接技術
講 師 安岡 知道 氏
古河電気工業㈱ 研究開発本部 エレクトロニクス研究所 エレクトロニクス応用技術開発2部 産業レーザ応用開発課
趣 旨  昨今、カーボンニュートラル達成のために車両電動化の動きは日々加速している。中でも基幹部品となるモータ、インバータ、電池については小型化、軽量化、高出力化が求められている。それらを達成するために、我々はハイブリッドレーザBRACEでの溶接ソリューションを提案している。本講演ではバスバーへの溶接適応例を中心に我々のレーザ加工ソリューションについてご紹介させていただく。
プログラム 1. 古河電工 会社紹介
  
2. 古河電工産業用レーザについて
  
3. Blue-IRハイブリッドレーザBRACEの特徴
  
4. Blue-IRハイブリッドレーザBRACEを用いたバスバーの溶接
  
5. 車両電動化を見据えたバスバー以外へのレーザ加工の適応可能性について
  
6. まとめ
 
第4部 15:20~16:20
車載用バスバーに使用される高機能性絶縁樹脂
講 師 佐藤 保信 氏
ソルベイスペシャルティポリマーズジャパン㈱ トランスポーテーション アジアパシフィック マーケティングマネージャー
 講師略歴 2021年~現在:マーケティングマネージャー
2017年~2021年:セールスディベロップメントマネージャー、キーアカウントマネージャー
2011年~2016年:リサーチサイエンティスト
趣 旨  将来のバッテリー電気自動車(BEV)の多くは、高電圧バッテリー(800V以上)を搭載し、低損失で高速スイッチング可能なSiCパワー半導体を用いたインバータを使用します。スイッチングの高速化、高電圧化、電力密度の向上は、樹脂材料に今まで以上に大きな負荷がかかることを意味します。本講演では、様々な高機能性樹脂のご紹介と、絶縁と耐熱の両側面からバスバーに適切な絶縁樹脂の選び方について説明いたします。
プログラム 1. 高機能性樹脂(エンプラ、スーパーエンプラ)について
 1-1 樹脂の耐熱性、機械特性
 1-2 樹脂の電気特性(絶縁性能)
  
2. 高電圧バスバー部材のトレンド(小型化、高CTI、耐熱衝撃特性)
  
3. 車載用電気電子部品に使用される高機能性樹脂の選び方
  
4. 講演でご紹介する車載用電気電子用途に使用される高機能性樹脂

 4-1 PA6T(アモデル PPA)
 4-2 ポリフェニレンスルフィド(ライトン PPS)
 4-3 液晶ポリマー(ザイダー LCP)
 4-4 ポリアリルエーテルケトン(アバスパイア PAEK)
 4-5 ポリエーテルエーテルケトン(キータスパイア PEEK)
 4-6 その他(PA66、PBTとの比較など)