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★ 高分子結晶の構造と結晶化プロセスの特徴、諸条件によりどのような構造形成につながるか、実例を交えながら紹介!
★ 高分子の結晶化メカニズムの解析方法、新規解析技術についても解説!

 
※ 本セミナーはZoomを使ったLIVE配信セミナーです。会場での参加はできません。

R&D支援センターウェビナー

       開催日時:2023年3月31日(金)10:30~16:30
       開催場所:【WEB限定セミナー】※ 会社やご自宅でご受講ください。
       参 加 費:55,000円(税込)

定 員

 30名

備 考

・本セミナーは「Zoom」を使ったWEB配信セミナーです。

・セミナー資料は事前にPDFで送付します。セミナー資料の無断転載、二次利用や講義の録音、録画などの行為を固く禁じます。この点にご了承の上、お申し込みください。

【Zoomを使ったWEB配信セミナー受講の手順】
1)Zoomを使用されたことがない方は、 こちら からミーティング用Zoomクライアントをダウンロードしてください。ダウンロードできない方はブラウザ版でも受講可能です。
2)セミナー前日までに必ず動作確認をお願いします。Zoom WEBセミナーのはじめかたについては こちら をご覧ください。
3)開催日直前にWEBセミナーへの招待メールをお送りいたします。当日のセミナー開始10分前までに招待メールに記載されている視聴用URLよりWEB配信セミナーにご参加ください。

講 師

 京都大学 化学研究所 准教授 博士(工学)  登阪 雅聡 氏

<ご専門>
 高分子物理

<学協会等>
 高分子学会、繊維学会(Journal of Fiber Science and Technology 編集委員)、
 日本ゴム協会(協会誌編集委員、国際ゴム会議2016広報・宣伝委員)、
 日本接着学会(評議員、関西支部幹事)、応用物理学会

趣 旨

 結晶性高分子材料の物性は、結晶が織りなすナノからミクロンスケールの階層的な構造により大きく左右される。こうした結晶構造のコントロールは、より優れた物性の発現や、更なる高機能化を図る為に必須である。従って、様々なスケールで結晶の構造を解析すると共に、そうした構造が形成される機構を正しく理解する必要がある。
 高分子は長い紐状である事に起因して、特異な結晶化挙動を示す。本講座では先ず、低分子や金属と対比しながら、高分子結晶の構造と結晶化プロセスの特徴について解説する。さらに、物性との関わりが深い項目として、分子構造の規則性、温度条件、配向条件などを取り上げ、最終的にどのような構造形成につながるか、実例を交えながら紹介する。
 引き続き、高分子結晶の階層的な構造を解析する手法として、顕微鏡法、および、回折・散乱による解析法について解説する。目的に応じて適切に使い分ける事を念頭に、簡易かつ迅速な光学顕微鏡法から最新の放射光を用いた手法まで、幅広く紹介する。
 講演の最後には高分子の結晶化メカニズムの解析の方法、新規解析技術についての質問を受け付ける。

プログラム

1.高分子の結晶の基礎
 1-1.「結晶」とは何か?
  1-1-1.「結晶」の定義
  1-1-2.結晶はなぜ生成するか?
 1-2.高分子結晶の構造的特徴
  1-2-1.低分子結晶との対比
  1-2-2.線状高分子の凝集構造
  1-2-3.高分子結晶特有の高次構造(ラメラ晶、球晶、繊維構造)
 1-3.高分子結晶の生成
  1-3-1.結晶核の形成
  1-3-2.二次核生成→生長
  1-3-3.結晶化速度
  1-3-4.結晶化温度と融点
 1-4.物性との関わりと評価法
  1-4-1.結晶化度
  1-4-2.融点
  1-4-3.分子構造の規則性(融点への影響、結晶成長への影響)
  1-4-4.配向
 1-5.高分子結晶化の特性を活用した加工技術の例
  1-5-1.ゲル紡糸
  1-5-2.ナノ配向結晶体(NOC)
  
2.構造解析法1-顕微鏡法
 2-1.「見える」ための必要条件
  2-1-1.分解能(波長による限界、結像による限界、試料による限界)
  2-1-2.コントラスト(明暗、色)
 2-2.光学顕微鏡
  2-2-1.照明法について(透過、落射)
  2-2-2.対物レンズ
  2-2-3.偏光顕微鏡
  2-2-4.微分干渉顕微鏡
 2-3.電子顕微鏡
  2-3-1.走査型電子顕微鏡
  2-3-2.透過型電子顕微鏡(明視野像観察、電子回折、暗視野観察、三次元像)
  2-3-3.高分解能観察(電子線損傷と解像限界、画像処理)
 2-4.原子間力顕微鏡
  2-4-1.AFMの原理
  2-4-2.測定上の留意点(試料作成、フィードバックパラメータ)
  
3.構造解析法2-回折・散乱による方法
 3-1.回折・散乱の基礎
  3-1-1.ブラッグ回折
  3-1-2.フーリエ変換
  3-1-3.逆空間
 3-2.結晶の回折
  3-2-1.逆格子(回折反射の指数、エヴァルト球、限界球)
  3-2-2.乱れた結晶からの回折(回折点の広がりの解釈)
  3-2-3.多結晶体の回折(粉末図形、繊維図形)
  3-2-4.微結晶サイズの評価(シェラーの式)
  3-2-5.様々な観察法
  3-2-6.電子回折
 3-3.小角散乱
  3-3-1.積層ラメラの回折
  3-3-2.インバリアント
 3-4.放射光を用いた解析の実例
  3-4-1.高速時分割測定
  3-4-2.マッピング
  
4.高分子結晶、測定法についての議論