S&T出版ウェビナー
開催日時:2023年1月17日(火)13:00~16:30
受 講 料:45,100円(税込) ※ 資料付
会 場:【WEB限定セミナー】※在宅、会社にいながらセミナーを受けられます。
備 考
<Webセミナーのご説明>
本セミナーはZoomウェビナーを使用したWebセミナーです。
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配付資料について
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講 師
岩間 剛一 氏 和光大学 経済経営学部 教授
<講師略歴>
<他の所属>
東京大学工学部非常勤講師(金融工学、資源開発プロジェクト・ファイナンス論)
三菱UFJリサーチ・コンサルティング客員主任研究員
石油技術協会資源経済委員会委員長
<経歴>
1981年東京大学法学部卒業。東京銀行(現三菱東京UFJ銀行)入行。東京銀行本店営業第2部部長代理(エネルギー融資、経済産業省担当)。東京三菱銀行本店産業調査部部長代理(エネルギー調査担当)。出向:石油公団企画調査部:現在は石油天然ガス・金属鉱物資源機構(資源エネルギー・チーフ・エコノミスト)。出向:日本格付研究所(チーフ・アナリスト:ソブリン、資源エネルギー担当)。2003年から現職
<著書>
「資源開発プロジェクトの経済工学と環境問題」、「ガソリン本当の値段」、「石油がわかれば世界が読める」、その他、新聞、雑誌等への寄稿、テレビ、ラジオ出演多数
セミナーの趣旨
日本のみならず、欧州諸国をはじめとした世界も、エネルギー安全保障の向上と、脱炭素の両立を目指し、水素、アンモニア社会への動きを加速している。一度は電気自動車に敗北したかにみえた、燃料電池車も見直されるようになってきている。水素・燃料電池戦略協議会が、ロード・マップを策定し、定置型燃料電池、燃料電池車の普及、水素供給システムの確立、水素発電等の目標を掲げている。日本では、世界でいち早く量産化された家庭用燃料電池(エネファーム)は、2021年8月には販売累計が40万台を突破し、2030年までに530万台に拡大するという意欲的な目標が出されている。米国カリフォルニア州、中国をはじめとして、ZEV(炭酸ガス排出ゼロ車)の拡大が求められる中において、燃料電池車は、水以外の汚染物質を一切出さない。2020年以降に、日本が世界に先駆けて、安価な燃料電池車の普及を計画し、2025年には世界で180万台、日本で20万台とし、日本国内においては、2030年に80万台、2040年に300万台~600万台、航続距離1,000キロメートルという具体的な目標を設定している。世界の水素ステーションは3,100ヵ所に達すると見込まれる。今後2030年に向けて、燃料電池を利用した輸送用機械を世界合計1,000万台とする目標を設定し、燃料電池による次世代自動車用燃料として、水素、天然ガス、低品位炭の利用が大幅に増加することが見込まれる。脱炭素実現に向けて、中国、ドイツ、韓国は、水素社会を国家戦略に位置づけている。EUは、2022年5月にロシア産天然ガスからグリーン水素へと切り替え、2030年には1,000万トンのグリーン水素生産計画を表明している。日本は、欧州諸国、中国の意欲的な水素戦略に、急速に追い上げられている。2030年には日本国内の水素市場は1兆円、2050年には、水素ステーション、燃料電池車、水素発電所をはじめとした水素インフラストラクチャー市場は、日本で8兆円、世界で160兆円、関連市場も含めると2兆5,000億ドル(約340兆円)規模という大きなビジネス・チャンスが期待されている。それと同時に、アンモニアも、脱炭素エネルギーの切り札として、注目されている。エネルギー基本計画において、電源構成の1%に、炭酸ガスを排出しないアンモニアと水素を利用することを明記した。アンモニアは、水素とともに、石炭火力発電、天然ガス火力発電の燃料に混ぜて、炭酸ガス排出削減を実現し、船舶燃料としての利用も考えられ、化学製品生産の有力なエネルギーとなることが期待されている。2050年には、世界のエネルギー需要の24%は、水素エネルギーが占めるという予測もある。
家庭用燃料電池、燃料電池車、燃料電池トラック、燃料電池バス、水素ステーション、水素発電、水素エンジン、水素還元製鉄、アンモニア船舶をはじめとした水素とアンモニアを取り巻く最新動向と、経済再生策と気候変動対策と資源エネルギーの未来について第一人者が分かりやすく解説する。
プログラム
② 日本における水素・燃料電池のロードマップとクリーンエネルギー戦略
③ 新たなエネルギー基本計画におけるアンモニアと水素の位置づけ
④ 世界における燃料電池車への政策動向の今後-EUと中国の意欲的な政策
⑤ 日本における燃料電池車への政策の今後-燃料電池車の低価格化と量産化
⑥ 燃料電池車のメリットとデメリット-電気自動車と比較したトラックの強み
⑦ 世界最先端の日本における燃料電池車開発の最新動向と今後-ホンダの動き
⑧ 日本と世界における定置型燃料電池の可能性と市場規模
⑨ 燃料電池の新たな可能性-フォークリフト、トラック、バス、鉄道、船舶
⑩ 水素ステーションの普及の可能性と市場規模-普及支援策と各社の動向
⑪ 水素エネルギー開発の現状と水素エネルギーの課題-輸送と貯蔵の手段
⑫ 水素価格の動向と水素エネルギーの経済性の今後-水電解装置
⑬ 水素社会のインフラストラクチャー整備を取り巻く市場規模-建設コスト
⑭ 水素に加えたアンモニアの脱炭素エネルギーとしてのメリット
⑮ アンモニアと水素のどちらが優位なエネルギーとなるのか
⑯ アンモニアを燃料とした発電の可能性-石炭火力発電の混焼
⑰ 水素ビジネス展開における大きな裾野と、日本企業、欧州、中国の競争
⑱ グリーンアンモニア、グリーン水素の安価な生産へのグローバルな動き
⑲ 水素発電、水素還元製鉄等の今後の可能性-2030年における低炭素社会
⑳ 水素社会構築に向けて日本企業がとるべき最適な経営戦略とチャンス