化学品の市場調査、研究開発の支援、マーケット情報の出版

– 各種表面処理技術の特徴、評価法、課題、自動車分野等への応用 –

 
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CMCリサーチウェビナー【ライブ配信】

       開催日時:2022年11月24日(木)10:00~17:00
       受 講 料:55,000円(税込)  * 資料(冊子のみ)付
          *メルマガ登録者 49,500円(税込)
          *アカデミック価格 26,400円(税込)
         パンフレット

※ 本セミナーは、当日ビデオ会議ツール「Zoom」を使ったライブ配信セミナーとなります。
 お申し込み前に、下記リンクから視聴環境をご確認ください。
   → https://zoom.us/test
 ★ アカデミック価格:学校教育法にて規定された国、地方公共団体および学校法人格を有する大学、大学院の教員、学生に限ります。
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講 師

 園家 啓嗣 氏  ソノヤラボ㈱ 代表 / 元 山梨大学教授

【講師経歴】
 大阪大学大学院 修士課程修了、石川島播磨重工㈱(現 IHI)勤務、産業技術総合研究所 客員研究員、芝浦工業大学 教授、山梨大学 教授、ソノヤラボ㈱ 代表

【研究歴】
 企業、大学で、接合技術(アーク溶接、レーザ溶接、接着、超音波接合、摩擦攪拌等)、表面処理(溶射、めっき等)、金属材料などの研究開発を行ってきた。

【所属学会】
 溶接学会、溶射学会、表面技術協会

【著 書】
 溶射技術とその応用、環境圏の新しい燃焼工学、レーザ加工技術の基礎とその応用、抵抗スポット溶接技術の基礎とアルミ合金・異材接合への応用など。

セミナーの趣旨

 表面処理は世の中の製品のほとんどに何らかの形で適用されている。古くから用いられている熱処理、また塗装やめっきをはじめとして、真空蒸着、溶射、レーザなど現在までに開発され実用化された表面処理の種類は非常に多い。ものつくりの過程において、表面処理は避けては通れない技術である。
 例えば、コンピュータによって情報を記録するために、磁気デイスクであるFD、HD、光デイスクであるCD、光磁気デイスクであるMOなど種々のデイスクが用いられており、記憶容量や使用目的によって使い分けられている。これらはすべて表面処理技術を基にして開発されたものである。
 また、自動車は多種多様の表面処理によって成り立っている。自動車は鉄鋼材料を主体としてアルミニウム合金など金属材料やプラスチック材料によって構成されているが、部品の種類によって要求される特性が異なっている。そのため、部品を構成している基材の保護および付加価値を向上させるために、個々の要求に応じた表面処理が施されている。また、自動車に対する技術課題の1つは燃費の向上と炭酸ガス排出量の削減であるが、表面処理の活用がこれらの課題解決に大きな役割を果たしている。
 更に工具では、工具表面に要求される特性は、使用条件によって異なる。切削工具やプレス金型など冷間加工用の工具には耐摩耗性や摺動性、プラスチック成型用金型には耐食性や離脱性、熱間鍛造用金型やダイカスト金型など熱間成形用金型には耐高温酸化性や耐ヒートチェック性が要求される。表面処理は、これらの要求される使用条件に適応するように工具表面の特性を改善したり、新たな特性を付与するために適用されている。
 本セミナーでは、各種分野で使用されている主な表面処理技術について原理、特徴などを説明し、適用する場合の留意点、評価法について説明する。また、自動車などの分野への適用事例について述べる。更に、最近の新技術についても紹介したい。本セミナーは、製造メーカーで、設計・製造に携わる技術者に大いに役立つと考える。

セミナー対象者

 すべての製造メーカで設計、製造業に携わる技術者。

プログラム

      ※ 適宜休憩が入ります。

1.表面処理技術の概要と種類
 1.1 表面処理技術の概要
 1.2 表面処理技術の目的と留意点
 1.3 表面処理技術の種類
  1.3.1 材料の表面層の組織を改質する処理
   (1) 表面熱処理
   (2) イオン注入
   (3) 陽極酸化
   (4) 化成処理
   (5) ショットピーニング
  1.3.2 材料表面に別の材料を被覆する改質法
   (1) ライニング
   (2) 塗装
   (3) 湿式めっき
   (4) 乾式めっき
   (5) 溶融めっき
   (6) 溶融処理
   (7) 溶射
 1.4 表面処理技術の効果
  1.4.1 ハードデイスク
  1.4.2 自動車部品
  1.4.3 工具
  
2.各種の表面処理技術
 2.1 水溶液による表面処理
  2.1.1 化学反応による表面処理
   (1) 化成処理
    ① リン酸塩処理
    ② クロメート処理
    ③ 黒染め処理
   (2) 化学(無電解)めっき
    ① 化学(無電解)ニッケルめっき:カニゼンめっき
    ② その他の化学(無電解)めっき
  2.1.2 電気を使った化学反応による表面処理
   (1) 電気(電解)めっき
    ① 電気(電解)ニッケルめっき
    ② 電気(電解)クロムめっき
    ③ 電気(電解)貴金属めっき
    ④ その他の電気めっき
   (2) 陽極酸化
    ① アルミニウムの陽極酸化
 2.2 物理的・化学的蒸着による表面処理
  2.2.1 物理蒸着法(PVD)
   (1) 真空蒸着法
   (2) イオンプレーテイング
    ① 活性化反応蒸着法(ARE法)
    ② 高周波励起法(RF法)
    ③ 中空陰極放電法(HCD法)
    ④ アーク蒸着法
    ⑤ イオンプレーテイングの留意点
     (1) 成膜温度
     (2) 付きまわり性と密着性
     (3) スパッタリング
      ① DCスパッタリング
      ② 高周波(RF)スパッタリング
      ③ マグネトロンスパッタリング
      ④ ECRスパッタリング
      ⑤ イオンビームスパッタリング
     (4) 物理的蒸着法(PVD)の課題
  2.2.2 化学蒸着法(CVD)
   (1) 熱CVD
   (2) プラズマCVD
    ① 直流プラズマCVD
    ② 高周波プラズマCVD
    ③ マイクロ波CVD
   (3) 光CVD
   (4) 化学蒸着法(CVD)の留意点
    ① 処理時の寸法変化
    ② 熱CVDにおける炭化物による厚膜化
    ③ 熱CVDにおける脱炭と炭化物の凝集
    ④ 処理物の表面粗さ
   (5) 学蒸着法(CVD)の課題
    ① 成膜温度
    ② PVDとCVDの密着性評価
   (6) PVD,CVDで生成される窒化物、炭化物、酸化物系硬質膜の種類と特徴
 2.3 イオンビームによる表面処理
  2.3.1 イオンビームの特徴
  2.3.2 イオンビーム蒸着
   (1) 熱電子衝撃型イオン源
   (2) アーク蒸発型イオン源
  2.3.3 イオンビームスパッタリング
  2.3.4 イオン注入
   (1) イオン注入装置
   (2) イオン注入による表面処理
   (3) イオンビームによる表面処理の課題
 2.4 熱処理による表面処理
  2.4.1 熱処理による表面処理の概要
  2.4.2 表面焼入れ
   (1) 炎焼入れ
   (2) 高周波焼入れ
    ① 高周波焼入れの原理
    ② 高周波焼入れの特徴
   (3) 電子ビーム焼入れ
   (4) レーザ焼入れ
   (5) 表面焼入れの特徴および問題点
   (6) 焼入れ硬化層の顕微鏡組織
   (7) 焼入れ硬化層深さの測定法
  2.4.3 浸炭および浸炭窒化
   (1) 浸炭用鋼と浸炭処理の分類
    ① 固体浸炭法
    ② 液体浸炭法
     1) 液体浸炭の特徴および問題点
    ③ ガス浸炭法
     1) 変性ガス法
     2) 熱分解ガス法(滴注式浸炭)
     3) その他のガス浸炭法
     4) 雰囲気の制御
     5) 浸炭層の顕微鏡組織
     6) 浸炭焼入れ硬化層深さの測定法
  2.4.4 窒化および軟窒化
   (1) 窒化および軟窒化の種類
    ① ガス窒化
    ② プラズマ(イオン)窒化
    ③ ガス軟窒化
   (2) 窒化および軟窒化の適用可能性
   (3) 窒化層の顕微鏡組織と硬さ
   (4) 窒化層深さの測定法
   (5) その他の非金属元素の拡散浸透処理
    ① 浸硫処理
    ② 浸ホウ処理
   (6) 金属元素の拡散浸透処理
   (7) 炭化物被覆処理
    ① 粉末パックホウ
    ② 塗布法(ペースト法)
    ③ めっき法
    ④溶融塩法
   (8) 熱処理による表面処理の留意点
 2.5 溶融による表面処理
  2.5.1 溶融めっき
   (1) 溶融亜鉛めっき
   (2) 溶融亜鉛-アルミニウム合金めっき
   (3) 溶融アルミニウムめっき
   (4) 急速加熱による溶融処理
    ① 表面溶融処理
    ② クラッデイング(肉盛り)
    ③ アロイング(合金化)
  2.5.2 溶融による表面処理の課題
 2.6 溶射
  2.6.1 溶射の原理
  2.6.2 溶射の特徴と種類
   (1) 溶射の特徴
   (2) 溶射の種類
   (3) 溶射材料の種類
    ① 金属および合金粉末
    ② 自溶合金
    ③ セラミクス
  2.6.3 溶射に必要な前処理と後処理
   (1) 前処理
    ① 基材の清浄化
    ② 基材の粗面化(ブラスト処理)
   (2) 後処理
    ① 封孔処理
    ② 熱処理
    ③ レーザ処理による皮膜表面の緻密化
    ④ 仕上げ加工
  2.6.4 溶射皮膜の特性および評価
   (1) 密着性
   (2) 硬さ
   (3) 気孔率
   (4) 耐熱性
   (5) 被切削性(アブレイダビリテイ)
   (6) 耐食性
   (7) 耐摩耗性
   (8) 残留応力
  2.6.5 溶射の適用例
   (1) 耐熱性
   (2) 耐摩耗性
   (3) 耐食性
  2.6.6 溶射の課題
  
3. 自動車産業における表面処理
 3.1 燃費向上
 3.2 リサイクル、環境負荷物質
 3.3 表面処理における環境取り組み事例
  (1) CO2の低減、燃費向上
   ① ピストン系部品
   ② 燃料噴射系部品
  (2) リサイクル・廃棄物の低減
  (3) 自動車のトライボロジー
  (4) 自動車への表面処理適用の役割
 3.4 まとめ
  

  
  

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