化学品の市場調査、研究開発の支援、マーケット情報の出版

~ フィラー分散系で観察されるパーコレーション転移の理解 ~

 
* 本ウェビナーは開催済みです。再開催のご要望があれば、お知らせください。

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CMCリサーチウェビナー【ライブ配信】

       開催日時:2022年11月8日(火)10:30~16:30 
       受 講 料:55,000円(税込)  * 資料付
          *メルマガ登録者 49,500円(税込)
          *アカデミック価格 26,400円(税込)
         パンフレット

※ 本セミナーは、当日ビデオ会議ツール「Zoom」を使ったライブ配信セミナーとなります。
 お申し込み前に、下記リンクから視聴環境をご確認ください。
   → https://zoom.us/test
 ★ アカデミック価格:学校教育法にて規定された国、地方公共団体および学校法人格を有する大学、大学院の教員、学生に限ります。
 ★【メルマガ会員特典】2名以上同時申込かつ申込者全員メルマガ会員登録をしていただいた場合、1名あたりの参加費がメルマガ会員価格の半額となります。
 ★ お申込み後のキャンセルは基本的にお受けしておりません。ご都合により出席できなくなった場合は代理の方がご出席ください。

講 師

 倉地 育夫 氏  ㈱ケンシュー 代表取締役 工学博士

【講師経歴】
 1977年3月 名古屋大学 工学部 合成化学科 卒業
 1979年3月  同大学院 工学研究科 応用化学専攻 博士課程 前期修了
 1983年4月 科学技術庁 無機材質研究所 留学(1984年10月まで)
 1992年9月 学位取得(工学博士; 私立中部大学)
 1979年4月 ブリヂストンタイヤ 入社(現;ブリヂストン)
 1984年11月 ブリヂストン 研究開発本部 復職
 1991年9月 ブリヂストン 退社
 1991年10月 コニカ 第四開発センター 入社(主任研究員)
 1993年4月 福井大学 工学部 客員教授
 1993年11月 コニカ 感材技術研究所 主幹研究員
 1998年6月  同社 MG開発センター 主幹研究員
 2001年8月  同社 中央研究所 所長付主幹研究員
 2005年8月 コニカミノルタ ビジネステクノロジーズ 生産本部 生産技術センター デバイス技術部 第3デバイス グループリーダー
 2008年10月  同社 生産技術センター デバイス技術部 担当部長
 2009年4月  同社 開発本部 化製品開発センター 機能部材開発部 担当部長
 2011年3月 コニカミノルタ ビジネステクノロジーズ 定年退社(57歳)
 2011年3月 ケンシュー 設立 代表取締役社長 就任(現在に至る)

【受賞歴】
 2000年5月 第32回 日本化学工業協会 技術特別賞 受賞
 2004年5月 写真学会 ゼラチン賞 受賞
 その他 ブリヂストンの超高純度βSiC半導体技術が日本化学会 化学技術賞 受賞

【活 動】
 高分子学会 代議員、高分子同友会 開発部会 世話人、日本化学会 代議員、日本化学会 産学交流委員会 シンポジウム分科会 主査、同委員長、日本化学会 春季年会 講演賞 審査委員長など
 共著多数

セミナーの趣旨

 機械学習のプログラミング言語としてPythonが注目されている。Pythonはスクリプト言語であるが、その登場から今日までの30年近い年月の間にAI関係のライブラリーやモジュールが多数公開され、これらの資産とプログラミング言語としての使いやすさから一気にこの分野のプログラミング言語としての地位を獲得した。
 しかし、Pythonにも泣き所があり、モジュールを使わなければ、内部でバイナリーによる計算が行われるゆえに誤差を無視できなくなる場合がある。このため数値計算や各種シミュレーションで他の言語が使われる原因となっているが、専用のモジュールを用いれば問題解決できるので、スクリプト言語としての学習容易性から従来敬遠されていた分野にも今後オブジェクト指向プログラミング言語として普及する可能性が高い。
 本セミナーでは、微粒子分散系材料開発で避けて通れないパーコレーション転移の問題について、独自のシミュレーションプログラムにより問題解決した二つの事例を扱い、データサイエンス時代の配合設計方法論について解説する。この方法論では、AIによる配合設計のアイデアにつながる考え方が展開される。
 シミュレーションによる考察から、パーコレーション転移の起きにくい塗布の配合系を設計しなおし、見捨てられていた昭和35年公開の特許技術を実用化している。この技術開発資産のシミュレーターを用い、半導体無端ベルトの押出成形を実用化している。シミュレーションでデータマイニングを行い、導き出したWパーコレーション転移のコンセプトで外部コンパウンダーの配合を変更せず、独自のプロセス設計による新たな押出成形用コンパウンドを半年で開発、実用化している。短期開発を可能としたのはコンピューター実験に用いたモデルで現象を見える化できたためである。
 この二つの事例で用いたシミュレーターのエンジン部分について、今回Pythonで書き直したので、本セミナー参加者にはこのエンジン部分のプログラムを配布するとともに、そのプログラミング過程も公開する。ゆえにプログラミング初心者には、Pythonによる機械学習への橋渡し役となる内容である。

セミナー対象者

 1. 新入社員から技術系管理職まで
 2. 材料開発担当者
 3. 製品開発担当者
 4. 実務にPythonを導入したいと考えている担当者

セミナーで得られる知識

 1. 機械学習につながるPythonによるプログラミングスキル
 2. シミュレーションを用いた材料開発の勘所
 3. パーコレーション転移に関する知識
 4. コンピュータを用いた配合設計技術の考え方

プログラム

      ※ 適宜休憩が入ります。

1. データサイエンス時代の配合設計技術
 (1)科学と技術、トランスサイエンス
 (2)コンピューターを活用した材料開発の可能性
 (3)シミュレーションによる問題解決技法
  
2. フィルムの帯電防止層の問題解決事例
 (1)何が問題だったのか
 (2)シミュレーションによる問題解決
    (パーコレーション転移シミュレーション)
 (3)数値シミュレーションとコンピューターモデル実験
   A. パーコレーション転移と電気特性
   B. エクセルによるインピーダンスシミュレーション
 (4)配合設計にどのように活用されたのか。
   A. 配合設計によるパーコレーション転移制御
   B. 評価技術の重要性
  
3. 押出成形による半導体無端ベルトの問題解決事例
 (1)パーコレーション転移を無視した材料設計
 (2)パーコレーション転移の安定化材料設計
 (3)コンパウンドのプロセシング開発
   A. 成形体と相関するコンパウンドの評価技術
   B. Wパーコレーションを実現する2つの方法
  
4. Pythonによるパーコレーション転移シミュレーター
 (1)プログラミング言語概論
   A. コンピューターの仕組みとプログラミング言語
   B. プログラミング言語の歴史概略
 (2)オブジェクト指向概論
 (3)Python概論
   A. 変数と組み込み型
   B. 計算値の精度
   C. 条件分岐トループ
   D. 関数
   E. ファイル処理
 (4)パーコレーション転移シミュレーター解説
  
5. まとめ
  

  
  

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