☆☆☆ Web配信セミナー ☆☆☆
☆☆☆ 本セミナーは、Zoom/ウェビナーを使用して、行います。☆☆☆
トリケップスセミナー
開催日時:2022年4月26日(火)10:30~16:30
参 加 費:お1人様受講の場合 51,700円(税込/1名)
1口(1社3名まで受講可能)でお申し込みの場合 62,700円(税込/1口)
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講 師
川畑 史郎(かわばたしろう)氏
国立研究開発法人産業技術総合研究所 新原理コンピューティング研究センター
副研究センター長(工学博士)
<略歴>
1995年 名古屋大学 工学研究科 結晶材料工学専攻 修士課程修了。
1998年 大阪市立大学 工学研究科 応用物理学専攻 博士課程修了(工学博士)。
1998年 通産省電子技術総合研究所 研究員。
2001年 産業技術総合研究所 研究員。
2017年 同 研究グループ長。
2021年 同 副研究センター長。
その間、オランダTwente大学、スウェーデンChalmers工科大学、フランスCNRS-CPT、フランスILL、フランスLPMMC、ロシアHSE等にて、客員研究員や客員教授を併任。
2018年より、文科省光・量子飛躍フラッグシッププログラムQ-LEAPサブプログラムディレクタ(量子情報処理領域・人材育成プログラム領域)。
2019年より、一般社団法人量子ICTフォーラム理事。
2020年より、NEDO 高効率・高速処理を可能とするAIチップ・次世代コンピューティングの技術開発 量子関連コンピューティング技術 プロジェクトリーダー。
2020年より、内閣府 ムーンショット型研究開発事業 目標6「2050年までに、経済・産業・安全保障を飛躍的に発展させる誤り耐性型汎用量子コンピュータを実現」 アドバイザー。
セミナーの概要
アメリカ政府は、量子国家イニシアチブ法を成立させ、量子コンピュータ等の量子技術開発に対して大規模投資を2019年より開始しました。また内閣府は、2020年に量子技術イノベーション戦略を策定しました。それに呼応する形で2021年に、産官で量子技術の応用可能性を検討する「量子技術による新産業創出協議会Q-STAR」が立ち上がりました。このように、最近量子コンピュータに大きな注目が集められています。量子コンピュータとは、量子力学原理を情報処理に積極的に利用したコンピュータのことです。量子コンピュータを用いると、因数分解、機械学習、量子化学計算等の特定の数学的問題を高速に解くことが可能となります。そのため、Google、Intel、IBM、Microsoft、Alibabaといった国際的大企業やRigetti ComputingやIon Qなどのスタートアップが量子コンピュータ開発やビジネス展開に向けた取り組みを行っています。しかしながら、誤り耐性機能を搭載した実用的大規模量子コンピュータを実現するためには、少なくとも20〜30年以上の長い時間が必要であると考えられています。
本セミナーにおいては、量子コンピュータの基礎から最新研究開発動向まで非専門家向けに可能な限りわかりやすく解説を行います。また、量子超越性実証、ノイジーな中規模量子コンピュータ(NISQ)、量子誤り訂正技術、量子ビット制御用クライオCMOS集積回路,大型冷凍機などの最先端トピックスに加えて、実用化に向けた技術課題、ビジネス展開の可能性についても紹介を行います。
講義項目
1.1 超伝導量子コンピュータにおける量子版ムーアの法則
1.2 イオントラップ量子コンピュータと光量子コンピュータの台頭
2 量子コンピュータ入門:初級編
2.1 量子力学のための数学基礎(ベクトルと行列)
2.2 量子力学入門
2.3 量子コンピュータの歴史
2.4 量子ビット
2.5 量子チューリング機械
2.6 量子論理回路
2.7 量子アルゴリズム
2.8 量子コンピュータハードウェア
2.9 量子コンピュータのエラー
3 量子コンピュータ入門:中級編
3.1 古典誤り訂正と量子誤り訂正
3.2 トポロジカル表面符号
3.3 量子超越性とGoogle及び中国の実証実験
3.4 NISQ(ノイジーな中規模量子コンピュータ)
3.5 NISQ向け量子/古典ハイブリッドアルゴリズム
3.6 量子化学計算アルゴリズム
4 最新研究開発動向と最先端トピックス
4.1 世界の国家プロジェクト(米National Quantum Initiative、EU Quantum Flagshipなど)
4.2 国内の国家プロジェクト(量子技術イノベーション戦略、Q-LEAP、ムーンショット、NEDO次世代コンピューティングなど)
4.3 量子コンピュータ開発に取り組む国内外企業
4.4 超伝導量子コンピュータ
4.5 シリコン量子コンピュータ
4.6 イオントラップ量子コンピュータ
4.7 光量子コンピュータ
4.8 ダイヤモンド量子コンピュータ
4.9 トポロジカル量子コンピュータ
4.10 量子クラウドサービス(IBM Q、Rigetti QCS、Alibaba Quantum Cloud、Amazon Braket、Microsoft Azure Quantum Cloudなど)
4.11 量子コンピュータソフトウェア開発環境・プログラム言語
5 課題と展望
5.1 実用的量子コンピュータ実現のための技術課題
5.2 今後注目すべき重要技術(大規模集積化プロセス、大型希釈冷凍機、クライオCMOS集積回路、光ファイバーI/Oなど)
5.3 量子産学官連携(量子ICTフォーラム、QII、Q-STAR、QED-C)
5.4 量子人材育成