化学品の市場調査、研究開発の支援、マーケット情報の出版

☆☆☆ Web配信セミナー ☆☆☆
☆☆☆ 本セミナーは、Zoom/ウェビナーを使用して、行います。☆☆☆

トリケップスセミナー

 開催日時:2022年4月7日(木)10:30~16:30
 参 加 費:お1人様受講の場合 51,700円(税込/1名)
     1口(1社3名まで受講可能)でお申し込みの場合 62,700円(税込/1口)

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 ★ 受講中の録音・撮影等は固くお断りいたします。

講 師

河合 晃(かわいあきら)氏 
国立大学法人長岡技術科学大学大学院 電気電子情報工学専攻 電子デバイス・フォトニクス工学講座 教授(博士(工学))
/ アドヒージョン株式会社 代表取締役(兼務)

<経歴、等>
 三菱電機㈱ ULSI研究所での勤務を経て、大学にて電子デバイス、実装技術、リソグラフィ、コーティング、表面界面、プロセス技術の研究開発に従事。各種論文査読委員、NEDO技術委員、国および公的プロジェクト審査員などを歴任。原著論文160報以上、国際学会120件、講演会200回以上、特許出願多数、受賞多数。大学ベンチャー企業として、アドヒージョン㈱代表取締役を兼務。共同研究および技術コンサルティング実績100社以上。

セミナーの概要

 高周波対応(5G移動体無線、ミリ波)対応の機能性材料は、今後の高周波用プリント基板の機能性向上、およびモバイル通信分野における重要技術の一つです。プリント基板を構成する絶縁材料には、通信速度の向上のために低誘電率が、低損失および発熱低減には低誘電正接が求められます。さらにはCu配線材料の表面制御や接着性向上が求められます。また、今後、フレキシブル基板(FPC)材料として、新たな機能性が求められます。
 本セミナーでは、高周波用のプリント基板・周辺材料として、樹脂材料、ソルダーレジスト、鉛フリーはんだ、アンダーフィル、銅配線、マイクロチップ実装、信頼性・寿命評価等に係る技術課題、プロセス改善等に注目し、詳細に解説します。初心者の方でもわかりやすく解説します。
 受講対象者として、プリント基板や実装技術および5G・ミリ波分野の業務に携わる方、製品・開発を生産する方、技術指導をする方など、初心者から実務者まで広範囲の方を対象としていて、予備知識としては、物理化学の基礎知識、実装技術の一般的知識があれば、好ましいです。また、セミナー受講後、5G・ミリ波対応技術の特徴、プリント基板材料に求められる技術、実装技術、周辺技術における基礎と応用、異種材料間の接着・密着制御技術、および技術改善、信頼性解析について、理解が深まります。

講義項目

 1 高周波(5G、ミリ波)対応の材料技術(高周波通信対応の基礎知識)
  1.1 プリント基板構造の基礎(高周波対応、積層化、熱対策)
  1.2 材料に求められる性質(低誘電率、低誘電正接、耐熱性、熱伝導性)
  1.3 基板回路設計と誘電性(シグナル伝送、伝送利得S21、特性インピーダンス)
  1.4 誘電性の解析方法(容量法、共振法、コールコール円、緩和時間)
  1.5 分子構造と誘電性(クラウジウス・モソティの式、分極性、分子密度)
  1.6 多孔質ポリイミド膜の性質(製法と低誘電性、Wienerの理論)
  1.7 FPCフレキシブルプリント基板(構造の最適化、耐久性試験)
  1.8 Cu配線の形成(銅箔形成(圧延、電解)、ウェットエッチング、表皮効果)
  
 2 異種材料接着・接合部の密着不良、界面破壊の分析・解析
  2.1 界面の相互作用要因(付着促進要因/剥離促進要因)
  2.2 付着エネルギー解析(Young-Dupreの式、分散-極性マップ、拡張係数S)
  2.3 応力・歪み解析(s-s曲線、結晶化、脆性)
  2.4 樹脂と金属の表面とは(電子構造、表面構造、多層膜)
  2.5 Cu/Al配線技術(接着性、シランカップリング処理)
  2.6 測定方法(引張り試験、スクラッチ試験、DPAT法)
  2.7 破断面解析(界面破壊、凝集破壊、混合破壊)
  
 3 ソルダーレジストの材料とプロセス(高周波対応における最適化)
  3.1 ソルダーレジストの役割(保護膜、環境耐性、はんだ耐性)
  3.2 アルカリ可溶型、UV硬化型、熱硬化型(形状精度、量産性)
  3.3 コーティング/乾燥方法(スクリーン印刷、静電スプレー、カーテン、乾燥炉)
  3.4 トラブル欠陥対策(ピンホール、膜厚むら、乾燥むら、膨れ、白化)
  
 4 実装技術(高周波対応に向けたトレンド)
  4.1 鉛フリーはんだ技術(BGA、フラックス、気泡ボイド、付着性)
  4.2 ワイヤーボンディング(Au、Al線)
  4.3 金属ナノ粒子ペースト技術(Ag、Niナノ粒子)
  4.4 アンダーフィル技術(コート性、濡れ性)
  4.5 マイクロチップの実装技術(ディップコート)
  4.6 メッキ配線時の不良対策(膜剥がれ、気泡トラップ、バリ形成)
  
 5 信頼性・耐久性・寿命試験
  5.1 不良要因(絶縁破壊、活性化エネルギー、マイグレーション)
  5.2 不良率(バスタブ曲線、初期故障、偶発故障、摩耗故障)
  5.3 ワイブル分布(最弱リンクモデル)
  5.4 耐久性・寿命(加速試験、加速係数)
  
 6 参考資料
  ・塗膜トラブルQ&A事例集(トラブルの最短解決ノウハウ)
  ・表面エネルギーによる濡れ・付着性解析法(測定方法)