化学品の市場調査、研究開発の支援、マーケット情報の出版

S&T出版ウェビナー

       開催日時:2022年3月14日(月)10:30~16:30
       受 講 料:51,000円(税込) ※ 資料付
       会  場:【WEB限定セミナー】※在宅、会社にいながらセミナーを受けられます。 

備 考

<Webセミナーのご説明>
本セミナーはZoomウェビナーを使用したWebセミナーです。
※ ZoomをインストールすることなくWebブラウザ(Google Chrome推奨)での参加も可能です。
お申込からセミナー参加までの流れは こちらをご確認下さい。
 
<禁止事項>
セミナー当日にZoomで共有・公開される資料、講演内容の静止画、動画、音声のコピー・複製・記録媒体への保存を禁止いたします。

配付資料についての注意事項,
・本セミナーの配付資料は印刷したものをレターパックでお送りしますので以下の点をご注意ください。
・セミナー直前(レターパックの送信日数+1営業日以内)のお申込みは、セミナー当日までに資料が届かないこともあることを前提にお申込みください。
・ご指定が無い限り、2名様以上でお申込みの場合は受講者1の方に資料をまとめてお送りします。
・資料の送付先はご指定が無い限り、お申込時にご記入の住所にお送りします。

講 師

並木 陽一 氏
積水ポリマテック㈱ 品質保証部 工学博士

 
<講師略歴>
 30余年にわたり、材料メーカー5社・ユーザー1社で接着剤など高分子材料関連の研究開発に従事、大学では材料・接着・分析に関する3科目の授業も担当。

セミナーの趣旨

  塗料・接着剤等の化学反応型樹脂は他の材料(被着体)に塗布・充填し硬化させて使用します。そのため、硬化の際に被着体との接着強さが必要な場合が多く、硬化の評価には接着の視点も必要です。この講座では、午前中に接着強さを得るためには接着力のほか凝集力が必要であることを述べてから接着力について一通り説明した後、各種材料の凝集力を得るための硬化原理の基礎を解説します。午後の講義では、DSC装置やFT-IR装置を使って硬化率と硬化挙動を測定・評価する方法を誤解しやすい点などを交えて説明します。また、近年普及してきた光DSC装置について、一般のDSC装置を一時的に改造した事例を含めて紹介します。

プログラム

1. はじめに
  
2. 接着とは?

 2.1 接着力の発現
  2.1.1 「接着」の中の「接着」
  2.1.2 機械的接合説
  2.1.3 分子間力説
  2.1.4 その他
  2.1.5 機械的接合説・分子間力説のまとめ
 2.2 ぬれ
 2.3 破壊モード
 2.4 接着と粘着
  
3. 硬化原理の概要
 3.1 アクリル系
 3.2 瞬間接着剤
 3.3 エポキシ系
 3.4 シリコーン系
  
4. DSC装置
 4.1 装置概要
 4.2 入力補償型DSC装置
 4.3 熱流束型DSC装置
  
5. DSC装置による硬化率・硬化挙動測定
 5.1 硬化物試料の硬化率
 5.2 硬化過程における硬化率変化
  
6. DSC法の注意事項
 6.1 差曲線計算の可否
 6.2 開始点の明示
 6.3 硬化時間‐硬化率曲線の誤解
  
7. FT-IR装置
 7.1 装置概要
 7.2 赤外吸収とは?
 7.3 単位について
 7.4 透過率測定の誤解
  
8. FT-IR装置による硬化率測定原理
 8.1 硬化反応による化学構造変化
 8.2 硬化反応により変化する赤外吸収ピーク
 8.3 内部標準ピークの選定
 8.4 赤外吸収ピークの数値化方法
 8.5 反応率と硬化率の違いとは?
 8.6 硬化率計算方法
  
9. FT-IR装置による硬化率測定手順
 9.1 工程
 9.2 試料膜厚の注意点
 9.3 測定例
  
10. FT-IR装置による硬化挙動測定
  
11. 光DSC装置

 11.1 装置
 11.2 デプスプロファイリング
 11.3 DSC装置の光DSC装置化
  
12. まとめ
  

受講対象者

 これから化学反応型樹脂を扱う技術者から既に扱っていて不明点などを持っておられる方まで、新しい知識が得られる内容です。化学の知識は特に必要ありません。

学べる事

 本講座を受講すれば、よく使われる「接着強度」という言葉のあいまいさに気づき、硬化の状態を物性だけでなく化学反応の観点でも評価することの重要さを理解するでしょう。測定手順と計算方法はテキストに具体的に記載してありますので、もし講義中に理解しきれなくても、あとで参照して利用できるようになっています。