化学品の市場調査、研究開発の支援、マーケット情報の出版

S&T出版セミナー

       開催日時:2020年3月6日(金)10:30~16:30
       会  場:連合会館 405会議室  → 会場へのアクセス 
            〒101-0062 東京都千代田区神田駿河台3-2-11
       受 講 料:51,000円(税込) ※ 資料付

講 師

川瀬 豊生 氏
川瀬テクニカル・コンサルタンシー

 
<講師略歴>
○日産自動車㈱での職務(1970年~1999年)
  内外装樹脂部品開発
   樹脂部品の不具合解析/対策立案/再発防止
   樹脂部品に関する各種試験法の作成
○堀硝子㈱での職務(1999年~2010年)
   自動車ガラスと樹脂部品の接着仕様開発
〇独立コンサルタントとしての業務(2010年~現在)

セミナーの趣旨

 本講座では実験や文献で取得したデータを用い、アレーニウス型並びにラーソンミラー型による重回帰分析を実施し、各種寿命予測式を取得する手法を中心に解説する。
 この方法により、目標とする時間或いは温度における劣化特性値を予測することが可能である。当手法によれば取得データは温度2水準以上、1温度水準において時間水準は2水準以上あれば目的とする寿命予測が可能である。
 従来方法では温度3水準以上、1温度水準において時間水準は3水準以上を必要とし、これらのデータをT-t線図に変換後、線図の傾きから寿命予測を行っていた。
 したがって、従来方法は時間がかかる上に、寿命予測計算においても精度が落ちる手法であった。当手法は全てエクセルで処理するため、従来法に比べ処理時間のスピードアップと寿命予測の精度向上を図ることができる。また、アレーニウス法と共に解説するラーソンミラー法においてはラーソンミラーパラメータ{T(logt+C)}と特性値との関係グラフであるマスターカーブが作成できることから、このマスターカーブにより取得データの精査が可能であることを特徴とする。
 今回、対象材料を接着剤としているが、当講座で解説する寿命予測方法並びに劣化加速条件設定方法は樹脂材料全般においても適用可能である。
 アレーニウス型並びにラーソンミラー型における寿命予測式の導出から、実際の取得データの寿命予測方法を解説した後、応用展開事例の章を設けており、ほとんどの事例に対して適用可能な内容としている。劣化加速条件設定方法については、温度頻度表(測温データ)がない場合についても解説しているので、簡便に加速条件設定が可能な内容となっている。これらの手法を参考として、業務遂行に反映していただければ幸甚である。 

プログラム

1. 寿命予測の基礎
1.1 アレーニウス型における寿命予測
 1) 寿命予測式の導出
 2) 寿命予測式の重回帰分析
 3) T-t線図の作成
 4) 活性化エネルギーの求め方
1.2 ラーソンミラー型における寿命予測
 1) 寿命予測式の導出
 2) 寿命予測式の重回帰分析
 3) 材料定数・Cの特定と検証
 4) マスターカーブの作成
 5) アレーニウス式からラーソンミラー式への変換
1.3 エクセルによる重回帰分析
 1) エクセル・分析ツールの設定方法
 2) 分析ツール以外の重回帰分析方法
 3) 主要な統計項目の計算方法と判定基準
1.4 ラーソンミラーマスターカーブ並びにT-t線図の屈曲とその理由
 1) T-t線図における屈曲点と接着剤のTgとの関係
 2) ラーソンミラーマスターカーブとT-t線図の対比
 3) ラーソンミラーマスターカーブが屈曲する場合の対応

2 加速係数(倍率)の算出方法
2.1 m℃n倍速による方法
 1) 設定と検証
 2) 加速係数の算出
2.2 アレーニウス型による方法
 1) 加速係数の算出方法
 2) 10℃倍速値と活性化エネルギーの関係
 3) 寿命計算
 4) m℃n倍速法とラーソンミラー法の比較

3. 劣化寿命予測
3.1 クリープ負荷による剥がれ(1液ウレタン)
3.2 温水浸漬劣化(1液シリコーン)
3.3 熱劣化(アクリル系)
3.4 疲労負荷による劣化(アクリル系)
3.5 アクリル系両面テープのクリープ負荷による剥がれ

4. 劣化寿命予測の応用展開事例
4.1 寿命予測式の設定手順
4.2 クリープ試験結果への適用
4.3 温水浸漬試験結果への適用
4.4 温湿度試験結果への適用
4.5 疲労試験結果への適用
4.6 ラーソンミラーマスターカーブ把握による対応

5. 劣化加速条件の設定方法
5.1 劣化加速条件設定の流れ
5.2 マイナー則の適用
5.3 温度頻度表による加速条件の設定方法
 1) 1液シリコーン接着仕様
 2) 1液ウレタン接着仕様
 3) 2液アクリル系接着仕様
5.4 温度頻度表がない場合の加速条件設定方法
 1) m℃n倍速法
 2) アレニウス法

6. 接着剤硬化データの重回帰分析による硬化率予測方法
6.1 小澤法の適用
 1) 熱分析データによる活性化エネルギーの求め方
 2) アレーニウス型による接着剤硬化予測式の設定
6.2 エポキシ樹脂における硬化速度データの重回帰分析
 1) 因子の関係整理
 2) アレーニウス型による重回帰分析
 3) ラーソンミラー型による重回帰分析
6.3 エポキシ接着剤における硬化度合の解析方法
 1) 計算テーブルの作成
 2) アレーニウス型による重回帰分析
 3) ラーソンミラー型による重回帰分析
 4) ラーソンミラーマスターカーブの修正方法

    【質 疑 応 答】