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~ セラミックサスペンジョンの3要素とその相互作用 ~

R&D支援センターセミナー

       開催日時:2019年2月8日(金)10:30~16:00
       会  場:ドーンセンター 4F 大会議室1  → 会場へのアクセス 
       参 加 費:49,980円(税込、昼食・資料付)

講 師

 セラミックスコンサルタント 理学博士  永田 公一 氏

<略 歴>
1976年 大阪大学理学部高分子学科修士課程卒業 
同年京セラ入社 総合研究所でセラミックスの成形プロセスの研究、ICパッケージ、産業用セラミックスの開発に従事
2008年 大阪大学理学部高分子学科博士課程修了、学位(理学博士)取得
2010年 定年退職 その後2015年までシニアエキスパートとして後進の指導
その間 大阪大学先端科学イノベーションセンター客員教授、龍谷大学非常勤講師、
    日本セラミックス協会関西支部委員、ニューセラ懇話会企画委員歴任

定 員

 30名

習得できる知識

 ファインセラミックスの板、円柱、パイプ状等の単純形状や積層構造ならびに金属との複合構造体を作るプロセスは一つに限らない。従来のスタンダードなプロセスやその組み合わせ、または新規なプロセスを用いて作られている。プロセスを考えるのはまさに‘知的なホビー’と言える。セラミック成形プロセスの中で数、量共に多いテープ成形に焦点を当て、その前駆体であるサスペンジョンについての基礎的な要素技術を説明する。得られた知識はペーストや顆粒、坏土、コンパウンドの作製にも応用可能である。確かな基礎の上に応用はある。

趣 旨

 ファインセラミックスは携帯電話,パソコン,サーバー,ファクシミリ等の通信情報分野,テレビ等の家電製品,人工骨,歯等の生体関連,工具や自動車関連の部品として広く使われている。その中でテープを用いた製品群はセラミックパッケージやモジュール回路基板,積層セラミックチップコンデンサー,圧電応用部品,サーマルヘッド基板等多くの分野に亘っている。高機能化、高性能化への要求がますます厳しくなる中、どのような製法が適しているのか、課題は何なのか、解決策はどこに求めればいいのか…など、研究や開発に携わる人は頭を悩ませていると思われる。特にノウハウの部分が多い成形プロセスに関しては、関連する学術分野は何なのか、何を参考にすればいいのか学ぶ機会が少ないと感じる。この講演では、現象を考察するために役立つ基礎技術をできるだけ紹介する。また具体的な質問へ回答し、課題解決の糸口になるようにしたい。

プログラム

1.ファインセラミックスの成形方法(総説)
 1-1.サスペンジョンを用いた成形 …テープ成形、鋳込み成形
 1-2.顆粒を用いた成形…金型プレス成形、静水圧プレス成形、粉末圧延
 1-3.坏土を用いた成形…押出し成形
 1-4.コンパウンドを用いた成形…射出成型
 1-5.その他の成形方法

2.サスペンジョンの3要素(粉体、溶剤、バインダー)とその相互作用
 2-1.分散に関する基礎概念
   ・立体安定化理論・レオロジー・酸塩基概念・溶解度パラメーター
​ 2-2.3要素の特性
   2-2-1.粉体
     ・表面に関するもの(化学的吸着水、物理的吸着水)
     ・バルクに関するもの(イオン結合性、流動性、付着力、パッキング性
​                …軽装嵩密度、重装嵩密度、加圧嵩密度)
​   2-2-2.溶剤
     ・溶解度パラメーター・蒸発速度指数
   2-2-3.バインダー
     ・非水系、水系(水溶性、エマルジョン)バインダーの種類と重合方法
     ・分子構造(主鎖、側鎖)、分子量、ガラス転移温度、熱分解性
 2-3.3要素間の相互作用
   2-3-1.粉体/溶剤
     ・ゼータ電位  ・湿潤熱  ・沈降速度、沈降体積
   2-3-2.粉体/バインダー
     ・バインダーの吸着等温線
   2-3-3.溶剤/バインダー
     ・良溶媒、貧溶媒
   2-3-4.粉体/溶剤/バインダー
     ・バインダーの吸着挙動、レオロジー特性(TI値、降伏値)とテープ特性

​【質疑応答・名刺交換】