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R&D支援センターセミナー

       開催日時:2018年5月21日(月)12:30~16:30
       会  場:商工情報センター(カメリアプラザ) 9F 研修室
                → 会場へのアクセス 
       参 加 費:49,980円(税込、資料付)

講 師

 工学院大学 名誉教授・客員研究員 博士(工学)  小野幸子 氏

【兼 務】
 ・関東学院大学 大学院工学研究科 客員教授 
 ・(国研)科学技術振興機構 産学連携展開部 先端計測グループ 開発総括(PO)

【専 門】
 無機機能材料,表面化学,電気化学

定 員

 30名

受講対象・レベル

 主に化学、金属材料,エレクトロニクス、自動車、ナノテク,医薬品、化粧品関連メーカーの企業の技術の研究開発・生産製造に携わる方(初心者から上級者まで)。

習得できる知識

 各種金属や半導体のアノード酸化(アノード処理)により表面にナノスケールの規則構造を付与する手法や,その生成原理(メカニズム)と応用例,解析手法について学ぶことができます。

趣 旨

 アルミニウムのアノード酸化皮膜は、古くからその腐食耐性、絶縁性、誘電特性の活用が広く展開されているが、近年、そのナノポーラス構造が電池材料、ナノデバイスなど種々のナノマテリアル作製のための出発構造(テンプレート)としても用いられる。また、マグネシウムやチタン、ステンレス、タンタルなどのアノード酸化による新規な表面創製や触媒への応用などにも注目が集まっている。
 本講座では、素地の前処理をはじめ、皮膜生成機構、微細構造の解析、多孔質構造の定量評価法、自己規則化皮膜の形成法など、アノード酸化皮膜の生成に関する基礎的な事項と、酸化皮膜の特性や機能を引き出す応用に関して種々の事例を通して解説する。TEM、SEM、XPS、GDOESなどを用いた最先端の構造解析結果とその解釈を含め、最近の研究成果についても紹介する。

プログラム

1.アルミニウムのアノード酸化皮膜の生成機構の基礎
 (1). バリヤー型皮膜の生成のメカニズム
    a.電解質アニオンの封入と誘電特性の制御
    b.高電場理論
 (2). ポーラス型皮膜の成長と孔発生過程

2.前処理による表面組成と形態
 (1). アルカリ脱脂皮膜の表面形態
 (2). 鏡面を得るための電解研磨法

3.セル径および孔径の制御
 (1). 電解液による形態の差異と制御
 (2). セル形態の電圧依存性
 (3). ポロシティの制御
 (4). 規則構造と不規則構造

4.アノード酸化ポ-ラスアルミナの自己規則化
 (1). 自己規則化条件
 (2). 自己規則化の制御とそのメカニズム
 (3). インプリント法による理想孔配列

5.電解液による皮膜の組成(アニオン分布)と構造の差異
 (1). 透過電子顕微鏡を用いた皮膜中のアニオン分布と溶解特性の差異
    a.硫酸皮膜
    b.シュウ酸皮膜
    c.リン酸皮膜
    d.クロム酸皮膜
    e.その他の電解液

6.封孔処理とは
 (1). 電子顕微鏡による形態変化と封孔挙動
    a.沸騰水封孔
    b.Ni塩封孔
    c.Li封孔
 (2). 構造解析

7.ポアフィリング(再アノード酸化)法による多孔質構造とバリヤー層の定量評価

8.不透明白色皮膜の生成
 (1). 不透明白色皮膜の生成原理
 (2). 電解条件と白色度の制御

9.アノード酸化皮膜表面からのガス放出の制御
 (1). ポーラス/バリヤー複合皮膜の生成
 (2). ガス放出特性とその抑制

10.合金組成および電源波形の皮膜構造に及ぼす効果
 (1). 合金組成によるアノード酸化皮膜特性の変化
 (2). 交流、矩形波による皮膜構造の変化
 (3). 高周波電解によるダイカスト材のアノード酸化皮膜の均一膜厚化

11.マグネシウムのアノード酸化皮膜の構造と耐食性
 (1). マグネシウム合金表面の自然酸化膜と耐食性
 (2). アノード酸化と化成処理・封孔処理
 (3). プラズマアノード酸化(PEO)の成長とその構造
 (4). 電解液による構造の違い(リン酸塩とケイ酸塩)

12.チタンのアノード酸化
 (1). ポーラスチタニアの生成と構造
 (2). ポーラスチタンのアノード酸化と生体親和性の付与

13.Ta,Nbなどバリヤー型誘電体皮膜の構造と特性制御

14.シリコン,InPなど半導体基板のアノード酸化による微細加工

15.Zn,Sn,SUSなど種々の金属のアノード酸化皮膜生成挙動と特性

【質疑応答・名刺交換】