化学品の市場調査、研究開発の支援、マーケット情報の出版

誤作動をさせない自動車づくりのための

エヌ・ティー・エスセミナー

       開催日時:2017年6月23日(金)12:30~16:45
       会  場:オーム社・ゼミルーム
             東京都千代田区神田錦町3丁目1番 オームビルB1
            

       受講料:43,200円(税込)/1人 ※ 資料を含む

セミナーの趣旨

 ★ 最近、高齢者ドライバによる「逆走」や「急発進」による事故が多発し、交通事故死(歩行者も含む)に占める高齢者(65歳以上)の割合も53.3%と半数を超える事態になっています。高齢者は認知症といった病気の他に、老化に伴う判断力や体力の低下などいろいろな要因で、モビリティ社会で大きなリスクを抱えています。
 ★ 本セミナーでは、まず、高齢者ドライバの運転中の状態を推定する手法を詳解し、その結果をいかに運転支援システムへ展開していくか解説いただきます。さらに、実験心理学に基づく高齢者ドライバ特性の評価を解説いただき、その上で誤作動による自動車事故を軽減する自動車づくりへのご提案いたします。
 ★ 対象:自動車メーカ始めに自動車産業に関わる部品・部材メーカの研究企画マネージャー及び担当者、商品企画・マーケティング担当者、ディーラにおける営業担当者等自動車産業動向に興味のある方全て。

プログラム概要

第1講 高齢者ドライバの特性に基づく先進運転支援システムの開発
青木宏文(名古屋大学)
第2講 実験心理学的手法による高齢者ドライバ特性評価と自動車設計への活用
木村貴彦(関西福祉科学大学)

プログラム

● 時 間 12:30~14:30
● 演 題
第1講 高齢者ドライバの特性に基づく先進運転支援システムの開発
● 講 師 名古屋大学 未来社会創造機構 
     特任教授 青木宏文 
● 内 容
 急速に進む高齢化社会を持続可能にするためには、高齢者も積極的に外出して活動的な暮らしができる社会の実現が急務である。高齢者の外出手段の一つとして、自動車の役割は重要である。しかし、高齢者の自動車事故も増加していることから、高齢者が安全・安心に運転できる「運転寿命」の延伸が求められている。高齢者ドライバの特徴として、身体特性や認知機能などの人間特性と運転時の判断や操作などの運転特性の個人差が大きいため、それら特性の違いを考慮した運転支援が高齢ドライバには効果的と考えられる。
 本セミナーでは、文部科学省/JSTの支援による名古屋COI(センター・オブ・イノベーション)拠点の研究・開発の一環として実施している300名の高齢者ドライバの追跡調査から見えてきた心身機能と運転特性の関係と、それらに基づく先進運転支援システムの研究・開発について詳解する。
 1. 高齢ドライバの運転・事故実態
 2. 高齢ドライバの実態を踏まえた研究・開発の取組み
 3. 高齢者人間・運転特性データベース「Dahlia」
 4. ドライバ特性を考慮した先進運転支援システム開発

講師プロフィール
1996年 早稲田大学理工学部 機械工学科 卒業
2000年 カリフォルニア大学デービス校 大学院心理学専攻(文部省派遣奨学生)
2002年 東京工業大学 大学院総合理工学研究科 博士課程修了
    博士(工学)
2004年 マサチューセッツ工科大学 Man-Vehicle Laboratory/National Space Biomedical Research Institute研究員
2007年 トヨタ自動車㈱ 東富士研究所
2013年 名古屋大学 大学院工学研究科機械理工学専攻 特任准教授
2014年 名古屋大学 未来社会創造機構 特任教授 現職
人間-機械系に関する研究・開発に従事


<休憩14:30~14:45>


● 時 間 14:45~16:45
● 演 題
第2講 実験心理学的手法による高齢者ドライバ特性評価と自動車設計への活用
● 講 師 関西福祉科学大学 健康福祉学部 健康科学科 
     准教授 木村貴彦 
● 内 容
 我が国における高齢者が関わる交通事故は増加の傾向にあり、今後さらに顕著となる高齢化を見据え、安全・安心な交通社会の構築と維持に対する社会的な要請も高まりつつある。現在の自動車にとってドライバによる操作は必須であるため、ドライバの認知・判断・操作の誤りが危険に直結することとなる。したがって、自動車のインタフェース設計や車載機器の安全性を評価しようとする場合、ハードウェアの評価だけでは目的を達することができず、ユーザとなるドライバの諸特性をどのように評価し、理解するのかが極めて重要となる。
 実験心理学は、従来から人間や動物の知覚・認知をはじめとしたメカニズムを明らかにすることに焦点をあててきた。近年では、実験心理学的手法によるアプローチをより実際的な側面に適用する動きが拡大されている状況にある。しかしながら、人間の諸特性の測定・評価の実施はハードウェアとは異なる側面を有することも多く、特に問題になるのが、個人差や実験計画・手続きなどである。
 本セミナーでは、人間の諸特性(特に視覚)をどのように測定するか、また実験を計画するときに必要な注意点について概説する。さらに、これから人間を対象とする研究を始めようとする際に必要となる情報についても言及する。
 1. ドライバーの認知・行動特性
 2. 心理実験手法について
 3. 視覚を中心としたドライバ特性の評価

講師プロフィール
2003年 大阪大学大学院 人間科学研究科 博士後期課程修了
    博士(人間科学)
2004年-2008年 大阪大学大学院 人間科学研究科 適応認知行動学研究分野 助手、助教
2009年 関西福祉科学大学 健康福祉学部 専任講師
2013年- 関西福祉科学大学 健康福祉学部 健康科学科 准教授 現職
専門は、認知心理学・産業心理学・人間工学で視覚的注意に関する研究などに従事。

16:45 終了