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プラスチックの硬化収縮並びに熱粘弾性挙動に起因する残留応力の発生メカニズムと防止法について、事例をふまえて説明!

R&D支援センターセミナー

       開催日時:2017年4月6日(木)10:00~16:00
       会  場:ウインクあいち 10F 1005  → 会場へのアクセス 
       参 加 費:49,980円(税込、昼食・資料付)

講 師

 ㈱SMS 代表取締役、金沢工業大学 名誉教授 工学博士 新保 實 氏

【略歴】
 1974年3月金沢工業大学機械工学科卒、1984年3月同大学大学院工学研究科博士課程修了:工学博士受、1991-1992年マサチューセッツ工科大学(MIT:米国)留学。 

【職歴】
 1974年4月金沢工業大学助手、1994年4月~2012年3月金沢工業大学教授、2012年4月㈱SMS、2012年6月金沢工業大学名誉教授。

【専門】
 材料力学,粘弾性学,プラスチック材料,他,  
 著書:「プラスチックの粘弾性特性とその利用法-成形不良対策法/発泡制御法-」共立出版、2013.7(単著)、他9篇

定 員

 30名

受講対象・レベル

 ・プラスチック製品の設計担当者
 ・プラスチック製品の品質保証担当者
 ・プラスチック関連の技術開発者

習得できる知識

 ・プラスチックの基本特性である粘弾性特性及び熱粘弾性特性が理解できる。
 ・残留応力の発生メカニズムが理解できる。
 ・残留応力の理論的、実験的解析方法が理解できる。
 ・残留応力の低減方法並びに積極的な利用法が修得できる。
 ・粘弾性特性・熱粘弾性特性を基準とした強度、変形の力学的取扱いの基礎が修得できる。
 ・粘弾性特性に成立する時間-温度換算則の概念が修得できる。
 ・時間-温度換算則を用いた強度、変形の長期予測法と信頼性評価法の基礎が修得できる。

趣 旨

 プラスチックの成形は、射出成形、押出成形、ブロ-成形等の種々の方法で行われるが、いずれの成形方法でも加熱による溶融状態で流動により所定の形状が賦与された後、固化、冷却される。この固化、冷却の段階では、プラスチックは溶融状態から凝固あるいは硬化反応により固化した後、冷却による温度の低下あるいは硬化反応の進行に伴いやわらかいゴム状態から粘弾性そして硬いガラス状態へとその力学的挙動が大きく変化し、同時に凝固、硬化および冷却にともなう収縮を生じ、いわゆる熱粘弾性挙動を示す。
 そして固化、冷却の段階で外部からの冷却や内部での発熱が大きいとプラスチック内部には温度分布が生じ、場所により力学的挙動に差異を生じることにより、大きな残留ひずみ、残留応力が発生する。
 ここでは、上述の残留応力の発生メカニズムを、熱粘弾性力学モデルを用いて定性的に説明し、熱粘弾性挙動に伴う残留応力の理論的、実験的な取扱法及びその低減化法について平易に解説する。

プログラム

1.残留応力の発生を理解するための基礎知識
  1.1 粘弾性特性・熱粘弾性特性とは?
  1.2 粘弾性特性・熱粘弾性特性の利用方法
  1.3 熱粘弾性に伴う特異現象(クリープ挙動、緩和挙動)

2.プラスチックの力学を理解するための基礎知識
  2.1 プラスチックの応力とひずみ
  2.2 粘弾性挙動と粘弾性モデル
  2.3 応力‐ひずみ関係式(構成方程式)
    ・応力‐ひずみ関係式の誘導方法 

3.残留応力の発生メカニズム
  3.1 残留応力の発生要因の分類
  3.2 冷却過程で生ずる残留応力
   3.2.1 応力と残留応力
   3.2.2 残留応力の発生要因
   3.2.3 冷却過程を表現出来る熱粘弾性力学モデル
   3.2.4 冷却過程で生じる残留応力の発生メカニズム
  3.3 硬化収縮で生じる残留応力
   3.3.1 熱硬化性樹脂の硬化過程のモデル化
   3.3.2 硬化過程を表現出来る熱粘弾性力学モデル
   3.3.3 硬化収縮で生じる残留応力の発生メカニズム

4.残留応力の理論的・実験的解析法と対策法 
  4.1 残留応力の基礎式
  4.2 理論的解析方法
  4.3 実験的解析方法
   4.3.1 ひずみゲージ法
   4.3.2 X線回折法
  4.4 残留応力低減化法

5.変形及び応力解放の長期予測法
  5.1 時間‐温度換算則の基礎概念
  5.2 時間‐温度換算則の成立と確認法
  5.3 時間‐温度移動因子(アーレニュウス型、WLF型)
  5.4 残留応力の開放に伴う変形の長期予測
  5.5 強度低下の長期予測