化学品の市場調査、研究開発の支援、マーケット情報の出版

R&D支援センターセミナー

       開催日時:2017年3月24日(金)10:30~16:30
       会  場:商工情報センター(カメリアプラザ) 9F 研修室  → 会場へのアクセス 
       参 加 費:49,980円(税込、昼食・資料付)

講 師

 国立大学法人 信州大学 先鋭領域融合研究群 環境・エネルギー材料科学研究所 所長
          工学部 物質化学科 教授 学長補佐 博士(工学) 手嶋勝弥 氏

<略歴>
2002年3月 名古屋大学大学院 工学研究科博士課程 後期課程材料 プロセス工学専攻修了(博士(工学)
2007年4月 信州大学 工学部 助教
2010年4月 信州大学 工学部 准教授
2011年4月 信州大学 工学部 教授
2013年4月 信州大学 学長補佐
2014年3月 信州大学 先鋭領域融合研究群 環境・エネルギー材料科学研究所 所長

<主な専門・研究分野>
フラックス法による結晶育成・フラックスコーティング法による結晶層(薄膜)作製,
全固体LIB研究開発

<関連学協会>
日本フラックス成長研究会:副会長,
表面技術協会:評議員:学術委員:関東支部幹事,
日本結晶成長学会:理事,
日本MRS:表彰委員会副委員長,
日本化学会:幹事:代表正会員,
日本材料科学会:評議員 他多数有

定 員

 30名

習得できる知識

 材料設計,合成,評価の基礎知識 (特に,正極・負極活物質と固体電解質)
 計算科学と材料設計の融合
 新しい製造プロセス

趣 旨

 次世代リチウムイオン二次電池(LIB)では,その高性能化が必須条件であり,高電位系電極材料の活用が求められています。例えば,現在提案されている正極活物質を安定して高電位で作動させるためには,その物質自体の安定性を向上すること,その表面を保護すること(電解液との反応を抑制すること),あるいは新しい電解液を開発することなどが必要となっています。
 我々は,これまでとは全く異なる表面保護方法『自己組織化単分子膜』により,高電位で安定作動するリチウムイオン二次電池構成を見い出しました。5V級Ni-Mnスピネル系正極活物質だけでなく,他の正極活物質や負極活物質,さらには固体電解質などへの応用展開も可能になります。さらに,フラックス概念を導入した新しい材料合成手法を広く概説します。
 他に例のほとんど無い材料合成・界面接合プロセスであり,学術的アプローチだけでなく,産業的視点からも俯瞰しています(いずれも工業化・量産化に優れ,低コストでの表面処理を実現できます)。また,材料合成のみならず,表面保護や活物質構造維持を実現する新規表面改質技術である『ガラスフラックス法』も概説します。これらの表面改質方法や材料合成・界面接合プロセスは,様々な電池構成に応用するための材料設計の自由度が高いため,多様なリチウムイオン二次電池の性能向上を可能にします。もちろん,ナトリウムイオン電池や多価イオン電池など,幅広い材料にも適応できることも魅力です。

プログラム

1.次世代型リチウムイオン二次電池概要
 1-1.高電位リチウムイオン二次電池
 1-2.高容量リチウムイオン二次電池

2.正極活物質層形成技術・界面接合技術の紹介
 2-1.フラックス法とフラックスコーティング法(フラックス法の原理)
 2-2.フラックス育成した正極・負極活物質および固体電解質結晶
 2-3.フラックスコーティング形成した正極・負極活物質結晶層

3.新規正極活物質結晶層~稠密結晶層~の提案
 3-1.稠密活物質層とは(稠密結晶層の電極応用)
 3-2.計算科学を導入した正極活物質組成制御
 3-3.LiNi0.5Mn1.5O4稠密結晶層の作製と評価

4.新しいフラックスコンセプトのリチウムイオン二次電池材料創成への応用
 4-1.新コンセプト~ガラスフラックス~
 4-2.ガラスフラックス法による活物質/固体電解質層界面の形成

5.高電位型正極活物質(正極活物質を高電位で使用するために)
 5-1.高電位対応時の電解液反応
 5-2.高電位作動時の課題
 5-3.高電位作動を安定化するためには

6.高電位型正極活物質の表面保護(表面改質)
 6-1.酸化物薄膜による高電位型正極活物質表面の保護
 6-2.有機単分子膜による高電位型正極活物質表面の保護

7.次世代リチウムイオン二次電池用材料への応用展開

8.まとめと今後の展開

​<質疑応答・名刺交換>