化学品の市場調査、研究開発の支援、マーケット情報の出版

~ ひと工夫の操作で実現できる再結晶の高度化、それが「晶析」~
晶析操作による結晶粒子群の品質制御のポイントを解説!

R&D支援センターセミナー

       開催日時:2017年1月24日(火)10:30~16:30
       会  場:江東区産業会館 第2会議室  → 会場へのアクセス 
       参 加 費:49,980円(税込、昼食・資料付)

講 師

東京農工大学大学院 工学府 応用化学専攻
 工学部 化学システム工学科(兼務) 教授 博士(工学) 滝山博志 氏

定 員

 30名

趣 旨

 合成の後に「再結晶」や「再沈」操作が精製のために実施されますが、その際の少しの違いが、純度に影響したり、粒径分布の悪化による固液分離の困難さに影響したりします。実は、「再結晶」や「再沈」にもテクノロジーがあり、それがプロセスでいう「晶析操作」です。この結晶化現象を利用した晶析操作は、医薬・食品のみならず、電池材料などスマート材料開発の分野で幅広く利用されています。結晶性物質を取り扱う分野は幅広くなると同時に、その製造方法も回分操作から、連続フロー製造へと変化してきています。しかし、結晶性物質を対象とする限り、核化・成長を取り扱う「晶析の原理」や、固相の「分析方法」そして「スケールアップ」などは、思い通りの精製を行ったり、思い通りの結晶粒子を創製したりするのに必要な技術基盤です。
 そこでこの講演では、結晶粒子群を晶析操作によって思い通りに創り出すための工夫を、晶析のメカニズムの基礎や結晶化現象の解析方法、そして結晶品質の作り込み戦略の観点から易しく解説します。また、結晶多形制御や結晶形態改善などの実践的な話題や、最近話題の連続フロー製造についても概説します。

プログラム

 1.「再沈」「再結晶」と晶析との接点
  -晶析操作で何ができるのか-
  1-1.結晶化で遭遇する問題事例
  1-2.有機合成と工業晶析操作との接点
  1-3.晶析操作の目的と原理
  1-4.回分晶析から連続フロー製造への展開

 2.「再結晶」によって結晶が創られるメカニズムを探る
  -結晶化現象をどう整理し理解するのか-
  2-1.結晶化の推進力と固液平衡
  2-2.核発生速度と成長速度論
  2-3.演習で理解する晶析現象

 3.今すぐ役立つ結晶粒子群を創るためのポイント
  -結晶品質に関わる具体的問題解決アプローチ-
  3-1.結晶の粒径分布を思い通りにしたい場合
   3-1-1.粒径分布はいかに決定されるか
   3-1-2.粒径分布の数値的取り扱い
  3-2.安定した結晶を思い通りに創りたい場合
   3-2-1.結晶多形に及ぼす晶析操作因子とは
   3-2-2.結晶多形制御の戦略
  3-3.結晶の外形を思い通りに創りたい場合
   3-3-1.結晶形態に及ぼす晶析操作因子とは
   3-3-2.結晶形態制御の戦略
  3-4.結晶の純度を思い通りに良くしたい場合
  3-5.オイルアウトの回避方法と晶析操作
  3-6.演習で理解する結晶品質の制御

 4.今すぐ役立つ結晶粒子群品質の測定法
  -思い通りに結晶を創るための測定機器の実践的使い方-
  4-1.DSCデータから何を読み取るか
   4-1-1.DSC(示差走査熱量計)でわかること
   4-1-2.DSC測定データの解釈とその応用
  4-2.XRDデータから何を読み取るか
   4-2-1.XRD(粉末X線回折)測定データの意味
   4-2-2.XRD測定データと結晶形態・結晶子径との関連性

 5.思い通りに結晶を創るための晶析操作設計法
  -結晶品質の作り込み戦略を立てるためには-
  5-1.晶析操作の基本戦略
  5-2.晶析操作設計の留意点 -冷却晶析や非(貧)溶媒添加法-
  5-3.反応を伴う晶析操作の戦略
  5-4.結晶粒子群の連続製造
  5-5.連続フロー製造への展開
  5-6.晶析のスケールアップに関わる最近の技術

 6.最新晶析技術紹介
  -最先端のラボで使われている技術を理解する-
  6-1.オンラインセンサー利用技術
  6-2.光学分析(FT-IR、ラマン)利用技術

 7.まとめ