化学品の市場調査、研究開発の支援、マーケット情報の出版

S&T出版セミナー

       開催日時:2016年11月11日(金)13:00~16:30
       会  場:高橋ビルヂング(東宝土地(株)) 会議室
            東京都千代田区神田神保町3-2   → 会場へのアクセス 
       受 講 料:43,200円(税込) ※ 資料代を含む

講 師

小俣孝久 氏 / 東北大学 多元物質科学研究所 原子空間制御プロセス研究分野 教授
 
<講師略歴>

【略歴】
 平成元年3月 横浜国立大学 物質工学専攻 博士前期課程修了
 平成元年4月~3年3月 ㈱三井鉱山 中央研究所 研究員
 平成6年3月 東京工業大学 材料科学専攻 博士後期課程修了
 平成6年4月~8年3月 神奈川工科大学 助手
 平成8年4月~28年3月 大阪大学 助手 講師 准教授
 平成28年4月~ 東北大学 多元物質科学研究所 教授

【専門】
 無機材料科学

【現在の研究テーマ】
 化合物半導体,燃料電池材料などの新物質の設計とそれらの合成プロセスに関わる研究
【研究経歴】
 2004年 コロイダル量子ドットの研究を開始
 2005年 カドミウムフリーコロイダル量子ドットの研究に着手
 2006年 CuInS2-ZnS混晶量子ドットで可視発光を世界に先駆けて成功 (Chem.Mater. 18, 3330 (2006))
 2009年 CuInS2,CuInSe2コロイダル量子ドットの合成法を発表
 2011年 ホットソープ法によりサイズに依存した紫外発光を呈するZnOコロイダル量子ドットの合成法を開発(J. Colloid and Interface Science 355, 274 (2011))
 2012年 ZnOコロイダル量子ドットを発光層とした紫外EL素子の開発に成功(Appl. Phys. Lett. 100, 061104(2012))
 2014年 CuInS2量子ドット中の点欠陥を同定し,発光メカニズムを解明(J. Mater. Chem. C 2, 6867 (2014))
 2015年 安全な原料を使用したInAsコロイダル量子ドットの合成法を開発(J. Cryst. Growth 416, 134 (2015))

【受賞】
 1. Excellent Paper Award, MRS International Materials Research Conference (2008.6.10, Chongqing, China) 「CuInS2コロイダル量子ドットの合成法の開発」
 2. 第68回(平成25年度)日本セラミックス協会学術賞(2014.6)
  「酸化物・カルコゲナイド系コロイダルナノ結晶の合成と機能開拓」
 3. Royal Society of Chemistry (RSC); Journal of Materials Chemistry C, 2014 Hot Articles
  「CuInS2中の点欠陥の同定,発光メカニズムの解明」
 4. 平成27年 大阪大学総長顕彰 研究部門 (2015.7)
  「コロイダル量子ドットの合成と素子化」

【解説・総説・著書など】
 1. 『近赤外・紫外線-波長変換と光吸収増大による太陽電池の高効率化技術』S&T出版, 分担執筆(2016.1) (ISBN:978-4-907002-50-3 C3058)
 2. “Syntheses of colloidal chalcogenides and oxides nanocrystals and their applications”, T. Omata, J. Ceram. Soc. Jpn. 123, 1-8(2015). doi:10.2109/jcersj2.123.1
 3. 『新材料・新素材シリーズ ナノ蛍光体の開発と応用(監修:磯部徹彦)』《普及版》,シーエムシー出版,(分担執筆)(2012.11).
 4. “Quantum Dot Phosphors and Their Application to Inorganic Electroluminescence Device”, T. Omata, S. Kobayashi, Y. Tani, S. Otsuka-Yao-Matsuo, This Solid Films 520, 3829-3834(2012).  doi:10.1016/j.tsf.2011.10.057
 5. “複合カチオン、複合アニオンカルコゲナイドナノ結晶と光機能”, 小俣孝久,マテリアルインテグレーション,24(10), 54-58(2011).
 6. 環境調和型新材料シリーズ『発光・照明材料』 (社)日本セラミックス協会編,日刊工業新聞社(分担執筆)(ISBN 978-4-526-06574-3) (2010)
 7.“化合物および金属ナノ結晶の非水溶液プロセスによる合成”,小俣孝久,野瀬勝弘,松尾伸也,溶融塩および高温化学,52(2), 56-62(2009).
 8. “半導体ナノ結晶蛍光体 -作製法と新材料の開発-”, 小俣孝久,野瀬勝弘,マテリアルインテグレーション,21(12), 15-22(2008).
 9. 『新材料・新素材シリーズ ナノ蛍光体の開発と応用(監修:磯部徹彦)』,シーエムシー出版,(分担執筆)(2007).
10.“コア-シェル型複合ナノ結晶の合成と高機能セラミックスへの展開”, 小俣孝久,セラミックス 42,99-103(2007).
 

 

セミナーの趣旨

 量子ドット蛍光体は、発光波長を任意に制御でき、かつ、波長幅の狭い発光ズぺクトルを呈し、CdSeを使用した量子ドットディスプレイが既に市販されている。本講演では、量子ドットの合成技術、カドミウムの使用規制の動向とカドミウムフリー化の現状、各種発光素子への応用に関する世界の最新動向をわかりやすく解説する。また、今後取り組むべき量子ドット蛍光体の開発項目をいくつか紹介する。

プログラム

1. 量子ドットとは何か
 1.1 バルク半導体との違いは何か
 1.2 量子ドットの作製方法
 1.3 特長を活かせる応用展開

2. 可視光発光材料としてのコロイダル量子ドット
 2.1 CdSeの特徴
 2.2 合成法
 2.3 応用展開の現状

3. カドミウムの使用に関わるRoHS指令の動向

4. カドミウムフリー材料開発の現状
 4.1 候補材料は何か
 4.2 III-V化合物半導体
  4.2.1 合成方法
  4.2.2 InP系量子ドット蛍光体開発の現状と課題
  4.2.3 Nanoco社製 CFQD
 4.3 I-III-VI2化合物半導体
  4.3.1 I-III-VI2化合物半導体のポテンシャル
  4.3.2 (I-III-VI2)-(II-VI)混晶半導体量子ドット
  4.3.3 CuInSe2量子ドット
  4.3.4 CuInS2量子ドット
  4.3.5 I-III-VI2系量子ドットの課題
 4.4 酸化物系新材料

5. 量子ドットを用いた自発光素子(QLED)
 5.1 素子開発の現状
 5.2 素子化技術の抱える課題とブレークスルー

6. 量子ドット蛍光体のマーケット、メーカー

7. 量子ドットとその周辺技術の課題
 7.1 量子ドット蛍光体が必要とされる素子,製品
 7.2 広範な応用に向け開発すべき技術とは

8. まとめ
 

 

学べる事

 本セミナーは量子ドット蛍光体の開発にこれから従事する方から、数年程度の経験のある方を対象としております。量子ドット蛍光体の特性、合成法、応用展開などの技術項目の解説に加え、カドミウムの規制の動向、メーカーの状況、および、今後進めるべき開発項目についても紹介するので、新規テーマ探索/研究企画部門の方にも適した内容となっています。