化学品の市場調査、研究開発の支援、マーケット情報の出版

トリケップスセミナー

     開催日時:2016年9月27日(火)13:00~16:00
     会  場:オームビル (千代田区神田錦町3-1) → 会場へのアクセス 
            〒101-0062 東京都千代田区神田駿河台3-2-11
     参 加 費:お1人様受講の場合 41,000円 (税別/1名)
          1口(1社3名まで受講可能)でお申し込みの場合 57,000円 (税別/1口)

講 師

永田正義 氏
兵庫県立大学大学院工学研究科 教授 / 電気学会インバータ駆動モータの絶縁評価法調査専門委員会 委員長

セミナーの概要

 パワーエレクトロニクス技術の急速な発展に伴い、ハイブリッドカー(HEV)や電気自動車(EV)だけでなく、産業用モータはインバータで制御されるのが主流になりつつある。しかし、インバータサージと呼ばれる立ち上がりの急峻なインパルス電圧によってモータの絶縁破壊のトラブルが発生し、その対策と計測評価技術が重要な課題となっている。
 絶縁システムの劣化破壊はこの繰り返しサージ電圧によって発生する部分放電が原因であるが、その発生メカニズムや検知の方法は、従来のAC電圧の場合と比べ大きく異なっており、良く理解されていない。その絶縁評価方法は各企業で独自に検討されているが、不明な点も多く、経験に頼るところが大きい。その理由の一つとして、ナノ秒時間スケールの部分放電現象の発生条件が、様々な環境要因で変化することが挙げられる。
 2014年、インバータ駆動モータ絶縁に関する国際電気標準会議(IEC)規格が発行された。今後は各絶縁クラスに対応した規格基準をパスしたことを示す銘板をモータに付与することになり、国際競争の下で信頼性の高いモータの製造が要請されることになる。どのような条件で部分放電が発生し、それをどのような検知器と手順で正確に捉えることができるのか、今多くの製造現場でその答えを求めている。
 本講演者が委員長を務める電気学会調査委員会では、多くのメーカと大学が協力して国際規格関連の共通試験を実施し、実機モータでの診断評価法や問題点を検討しており、その内容の一部をここで紹介する。

講義項目

 1.はじめに
   1.1 電気学会インバータ駆動モータコイルの絶縁評価法の調査委員会の活動
   1.2 インバータサージとは何か?
   1.3 モータの電気絶縁トラブルの課題

 2.繰返しインパルスによる部分放電現象の特性
   2.1 環境要因で変化する部分放電特性
   2.2 部分放電によるモータ巻線の絶縁損傷 
   2.3 繰返し部分放電開始電圧の予測

 3.モータ巻線の絶縁寿命特性
   3.1 エナメル線ツイストペアの寿命特性
   3.2 絶縁劣化の要因とメカニズム
   3.3 ナノコンポジットエナメル巻線の優れた耐サージ特性

 4.繰返しインパルスによる部分放電計測法
   4.1 インパルス電源と電圧波形
   4.2 各種部分放電センサと検出波形

 5.インバータ駆動モータ絶縁に関する国際電気標準会議(IEC)規格
   5.1 インパルス試験電圧波形の規定と結線方法
   5.2 ストレスカテゴリーとインパルス電圧絶縁クラス
   5.3 絶縁システムの認証試験方法

 6.実機モータを用いたインパルス絶縁評価試験の実例紹介
   6.1 モータ、試験方法、電源と計測器
   6.2 電圧波形に対する部分放電開始電圧特性
   6.3 各コイルの分担電圧と部分放電発生箇所の推定
   6.4 部分放電フリーを検証するための問題点

 7.まとめと今後の課題