化学品の市場調査、研究開発の支援、マーケット情報の出版

―酸化ガリウム、電極材料などを中心に―

S&T出版セミナー

       開催日時:2016年8月31日(水)13:00~16:30
       会  場:高橋ビルヂング(東宝土地(株)) 会議室
            東京都千代田区神田神保町3-2   → 会場へのアクセス 
       参 加 費:43,200円(税込) ※ 資料代を含む

講 師

藤田正博 氏 / 上智大学 理工学部物質生命理工学科 准教授
 
【略歴】
2001年4月 日本学術振興会 特別研究員(DC2)
2002年3月 東京農工大学 博士(工学)取得
(大野研究室にて、新規電解質材料としてのイオン液体の研究で学位取得)
2002年4月 日本学術振興会 特別研究員(PD)
(アリゾナ州立大学のAngell研究室にて、プロトン性イオン液体の研究に従事)
2003年4月 21世紀COE「ナノ未来材料」研究拠点 PD
(東大加藤研との共同研究により、イオン伝導パスの次元制御の研究に従事)
2004年4月 Australian Research Council Discovery-Project
(モナッシュ大学のMacFarlane研究室にて、イオン液体および柔粘性結晶の研究に従事)
2006年4月 上智大学 理工学部 化学科 助手(2007年より助教)
2008年4月 上智大学 理工学部 物質生命理工学科 助教
2011年4月より現職

セミナーの趣旨

 イオン液体は、イオンだけからなる常温で液体の塩であり、構成イオンの分子設計を通じた機能設計が可能な新規材料群である。そのような背景から、イオン液体の活躍分野はイオニクスデバイスからバイオサイエンスと多岐にわたることが特徴として挙げられる。本講演では、イオン液体を活用するために必要な基礎知識について紹介し、演者らが取り組んでいる研究分野を中心としたイオン液体の応用と新しい研究展開について述べる。

プログラム詳細

1. イオン液体とは
 1.1. 特徴
  ・主な特徴
  ・溶融塩とイオン液体の分類
 1.2. 合成方法
  1.2.1. アニオン交換法
  1.2.2. 酸エステル法
  1.2.3. 中和法
 1.3. 物理化学特性と評価方法
  1.3.1. 融点、ガラス転移温度
  1.3.2. 粘度
  1.3.3. 極性評価
  1.3.4. イオン拡散係数
 1.4. 電気化学特性と評価方法
  1.4.1. 電位窓
   ・イオン液体の電位窓
  1.4.2. イオン伝導度
   ・イオン伝導度の温度依存性

2. 溶媒としての応用
 2.1. 反応溶媒
  2.1.1. 有機合成
  2.1.2. 高分子合成(リビングラジカル重合、イオン重合、金属触媒重合、重縮合、開環重合、電解重合)
  2.1.3. 高分子の解重合
   ・イオン液体を用いるメリット
  2.1.4. 酵素反応
   ・ポリ乳酸
   ・酵素触媒重合
 2.2. 高分子の可溶化
  2.2.1. 合成高分子
  2.2.2. 多糖類
   ・セルロースの溶解メカニズム

3. 電解質としての応用
 3.1. イオニクスデバイスへの展開
  3.1.1. 電気二重層キャパシタ
  3.1.2. リチウムイオン電池
  3.1.3. 色素増感太陽電池
  3.1.4. 燃料電池(高分子電解質形)
   ・高分子電解質
  3.1.5. アクチュエータ
   ・アクチュエータの特徴、分類及び主な材料例
   ・イオン交換膜
   ・導電性高分子
   ・イオンゲル
  3.1.6. その他デバイス
 3.2. イオン液体の高分子化
  3.2.1. イオンゲル
  3.2.2. 双性イオン型イオン液体
   ・双性イオン型イオン液体モノマー
  3.2.3. ポリカチオン型イオン液体
   ・ポリマーブラシ型イオン液体
   ・イオン液体モノマーの構造
  3.2.4. ポリアニオン型イオン液体
 3.3. 液晶性イオン液体
   ・イオン伝導度の異方性

4. 目的に応じたイオン液体の分子設計
 4.1. 多糖類の溶解及び分解
  ・カルボン酸アニオン
  ・リン酸誘導体アニオン
  ・カチオン側鎖構造の効果
  ・天然有機化合物の抽出・単離
  ・グルコース生産
 4.2. 電気化学的特性の向上
  ・各種電解液への添加剤としての双性イオン液体
  ・充放電特性
  ・プラスチッククリスタル(柔粘性結晶)
 4.3. イオン液体についてのその他研究
  4.3.1. 真空観察技術の開発
  4.3.2. ナノ粒子の合成
  4.3.3. アミノ酸イオン液体の合成と物性、応用
  4.3.4. LCST挙動
  4.3.5. 水和イオン液体とタンパク質の溶解性
  4.3.6. バイオ・医療分野への応用

5. 統括:各分野におけるイオン液体の可能性

【質疑応答・名刺交換】