化学品の市場調査、研究開発の支援、マーケット情報の出版

~自社の材料(ポリマー、金属、セラミックスなど)を医療分野に応用するためのポイント~基本を知れば、医療分野はそれほど特殊ではない!薬機法(薬事法)だって、難しく考えすぎていませんか!?

R&D支援センターセミナー

       開催日時:2016年7月29日(金)10:30~16:30
       会  場:江東区文化センター 3F 第2研修室  → 会場へのアクセス 
       参 加 費:49,980円(税込、昼食・資料付)

講 師

医療機器技術情報協会 代表 川端隆司 氏

【専門】
 高分子・バイオマテリアル・医療機器

【略歴】
1970年3月 京都工芸繊維大学 繊維学部 繊維化学科 卒業
1970年4月~1999年7月 日本ゼオン(株) 入社
 高分子研究13年、医療事業立上げ16年  主任研究員から研究総括、製品技術部長、医療器材研究所長、ゼオンメディカル役員として、医療機器事業を立ち上げる。 人工心臓ほか、IABP、PTCA、不整脈治療など多数の心臓カテーテル、消化器外科、消化器内視鏡製品、人工皮膚(創傷被覆材)等の開発、製品開発に伴う、医療工場建設、薬事、GMP/FDA、 品質保証、生産技術、健保推進を推進。
1999年8月~2007年6月 日本ライフライン(株) 入社
 商社であった同社に初めて、研究開発及び、製造を立ち上げる。リサーチセンター開設、工場開設を行い、リサーチセンター長/工場長(兼務)
2004年 同社開発生産本部長
 PTCA用ガイドワイヤー、不整脈診断・治療用カテーテル開発・上市。
2007年 同社退職
2001年~2006年 (独法)物質材料研究機構 客員研究員(兼務)
2007年2月 医療機器技術情報協会(医療技術コンサルタント事務所)
 上場大企業、中小・ベンチャーを含む企業の医療機器開発・薬事・事業化支援のほか、神戸先端医療財団・神戸市、さいたま市など自治体の医療機器アドバイザー等。医工連携コーディネータ協議会員として医工連携の推進。

定 員

 30名

受講対象・レベル

 ・新たに、医療機器・ヘルスケア・関連事業への参入、展開、促進を目指す企業様
 ・材料関連企業、医療機器関連企業、医薬品企業、機械・電子・化学関連企業の医療機器
 ・ヘルスケア事業開発者、開発・研究管理者、事業企画担当者
 ・医療機器・ヘルスケア領域の薬事、規制、PL、品質保証などが気になる方、情報入手、インフラ構築、人脈構築など医療機器は取組が難しいと感じている方

趣 旨

 *材料技術に対する期待は大きい。
 日本の医療機器・ヘルスケア製品・産業のレベルは決して高いとはいず、輸出入インバランスが問題化しているが、材料など日本の基幹技術のレベルは世界的で、期待は大きい。 医療機器・ヘルスケア領域にとって、材料の重要性は大きく、製品や事業の競争力の根幹をなし、今後、その重要性はますます大きくなる。

 *最終製品を考える重要性
 ほとんどの医療機器は複合製品で、材料は製品を構成する一部であり、製品全体の要求品質使用環境をトータルに設計し、最終製品自体を考えないと、十分な特性が得られないばかりか、技術成果や事業成果も大きくならない。 従来、材料研究者だけでなく、技術者が医療分野を理由なく特別視するあまり、製品自体を自ら考えず、医療の下請け的研究開発に甘んじていた傾向がある。製品自体を自ら考えることで材料差別化のインスピレーションが湧き、製品も飛躍を遂げる。

 *医療機器分野は難しくない。逆算的開発で目の前の霧が一気に消えていく。
 基本を知れば、他分野に比べ、医療分野は、特別でなく、難しくもない。薬事やPLなど、バリヤーと見えるものは本質的障害ではなく、新規参入者の参入ガイトともいえる。 難しさの根源は、提供すべき医療機器の機能や目的、使用環境、開発品が解決すべき問題など、最終着地点からトータルに考えず、材料から出発して考え、途中に横たわる障害が見えないことに起因する。

 *材料技術者は日本の医療の救世主
  医療従事者の多くが命を削って努力しているのに、日本の国民皆保険制度も、病院経営も危機的状況にある。診断・治療・介護などの生産性が十年一日のごとく停滞しているからである。 医療の生産性革新は、システム運営とともに、真に必要な医療技術製品の開発、提供にある。技術で医療に貢献、企業を発展させることは、命と産業への大きな貢献である。ぜひ、このような視点から、あなたの技術と技術者人生を命のために!

 本セミナーでは、医療機器への材料展開の考え方や、必要な知識のご紹介に加え、開発が簡単になる考え方や、管理方法をご紹介したい。

プログラム

1.初めに
 成功の第一の鍵は先入観を脱し、実相と基本を理解すること。医療は特殊分野ではない。
 1.1 自己紹介
   ~開発の履歴、材料開発者であった私を助けたもの、医療機器開発に取りつかれた訳~
 1.2 医療・ヘルスケアは、材料高付加価値化の揺りかご
   ~製品が促す材料開発と、材料が促す製品開発の素敵な関係~
 1.3 紋切型言葉遣いを脱し、内容・本質を考える
   ~開発力を枯渇させる言葉『ものづくり』で分かった気に~
 1.4 『医療の設計開発・製品化を、まず設計する』
   ~弘法は筆を選ばずの嘘、弘法は自ら筆を作る~
 1.5 『ナビシステムは開発の名人』
   ~着地点・方位・到着必須時刻を管理すれば、必ず到着する~
 1.6 法・関連通知は最高の道案内
   ~品質保証の自己責任原則を理解すれば見えてくる有用性~

2.医療機器・ヘルスケア分野の特徴
 ~人命直結・PL・法的難度、長期間の開発、成長性、本当?~
 2.1 医者の感覚・企業の感覚、その差の根源?
   ~火事を消すバケツの水に亜鉛が解け出てなぜ悪い?~
 2.2 副作用を前提とした品質設計の考え方
   ~全ては生体の異物、有用性=効能・効果―有害性・副作用~
 2.3 不可欠な患者説明と同意の重要性
   ~ヘルシンキ宣言等、人権の重視の考え方~
 2.4 Evidence Based Medicineとは
   ~エビデンスに基づく設計、製品仕様~使い方の全てに適用~
 2.5 リスクマネジメント・重点化・2つのトレーサビリティー
   ~信頼性と品質保証能力、企業も守る訴訟対抗能力の根源~
 2.6 医療は、誰でも興味を持つ素晴らしい小宇宙
   ~貴方の開発製品・目標・貢献を喜々と語ると皆が協力者に~
 2.7 医療機器・ヘルスケア製品は境界領域・複合製品
   ~自社でカバー不可能なことが大半。よい協業者の重要性を知る~
 2.8 細胞、器官、個人、相手はみんな生きている
   ~生きているものは反応し、好き嫌いを表現する~
 2.9 崩壊寸前の国民皆保険と医療費支払い制度
   ~健保点数依存は今は昔、制度変化と強まる医療効率化要求~

3.基礎知識獲得法 ~参入成功のために~
 3.1 大きな流れを把握し、細部に至る
  ~医療機器等の歴史、診断・治療の技術トレンドのとらえ方~
 3.2 医療分野参入も三現主義で 巷間の噂に騙されない
  ~医療現場、製品の現物、法、通知、基準の原典を見てみる~
 3.3 自らの専門性と貢献領域の認識が最重要
  ~医師は診断治療の専門家、技術者は専門技術で医師をサポート~
 3.4 医療従事者との会話力の早期獲得 (1)基礎医学
  ~該当領域の解剖学、生理学の基礎を手軽なテキストで確保~
 3.5 医療従事者との会話力の早期獲得 (2)法・QMS
  ~薬機法、政省令、通知の簡単学習法とPMDAのhttp活用~
 3.6 特許出願・他社特許対応力の自己確保法
  ~該当分野の特許マップ作成が早道、第一人者への登竜門~
 3.7 フェアネス、ギブ≧テイク習慣、契約感覚と人脈蓄積
  ~学会・研究会・個人人脈蓄積は、企業貢献を超え財産化~

4.成功する取り組み方、開発管理法
 4.1 『壁を破るには?』一点に絞り鋭い角で押せ
  ~まずは分野を絞り、問題を解く。飛び抜けた集中力と卓越性を~
 4.2 逆算的、開発計画策定は、成功の鍵
  ・テーマ決定・着手前に、製造販売承認申請書・添付文書案を書く
 4.3 『想像力が創造性の根源』可能な限り具体的に
  ~成功状態をイメージできれば成功要件。必要アクションは具体化~
 4.4 問題解決と真の社会貢献『技術を命のために』
  ~医師は命をかけ患者を救い、企業は技術力を磨き医師を守る~
 4.5 お金は血液。医療経済の流れを見逃さない。
  ~病院・患者・在宅等、顧客環境を知らず事業化できますか?~
 4.6 『燕は人が見守る安全な庇でヒナをかえす』
  ~オープンな企業雰囲気、フェアな企業に有効な事業のネタが集まる~
 4.7 製品・事業開発における特許の意味と活用法
  ~自由に技術情報を開示、優秀な協業者を募るパスポート~
 4.8 発芽期間の重要性と発芽期間になすべきこと
  ~資金・マンパワー投入だけで促進不可能『見つめる鍋は煮えない』~
 4.9 研究~事業開発の違いを押さえた管理を
  ~研究開発<技術開発<製品開発<事業開発の意味と役割~
 4.10 産学・医工連携の活用と事業開発への活用法
  ~開発投資・開発リスクと最終製品の責任は企業。主体性不可欠~

5.材料技術者必須の開発設計技術と考え方
 5.1 材料使用環境と材料の立ち振る舞い
  ~使用環境と要求性能、要求データ、一製品で異なる複数の環境に注意~
 5.2 生体に好かれる材料・嫌われる材料、その差は?
  ~化学組成だけではない。表面、形状、力学特性、電位、・・・~
 5.3 生体に好かれる材料となるために
  ~表面修飾、多層化、異方性、親和性、免疫調整、足場提供、弾性率~
 5.4 有効なTQC技法『要求品質・機能・機構展開』
  ~材料の位置付けと必要性能 顧客が望むもの⇒材料、製品、提供機能~
 5.5 『QMS / QSR』に学ぶ開発設計の基本技術(1)
  ~デザインインプットから、デザイン、デザインアウトプット、バリデーションまで~
 5.6 『医療における開発設計の基本的作法』
  ~GLP、GCP、GMP(QMS)、GVP、GMSP~
 5.7 具体的開発設計~製品化プロセスに見る材料選定
  ~どの段階で材料を決める?~
 5.8 新材料はよい材料か?
  ~使用実績と信頼性~
 5.9 新材料展開の基本戦略
  ~リスクの高さを踏まえ、展開分野、展開方法を組む~

6.医療基礎動向と注目分野・動向・材料
 6.1 医療の基本動向
  ・人口動態と患者動向  ・医療費と医療経済の動向  ・医療機関の動向
  ・医療機関効率化圧力  ・DPC  ・医療費削減圧力  ・医療機関の設置制限
  ・患者受領制限  ・初診料・紹介  ・かかりつけ
 6.2 注目分野とその例
  ・医療効率化要求  ・感染抑制  ・癒着防止  ・低侵襲  ・省力化
  ・生体吸収  ・医療安全要求  ・非磁性  ・X線防御  ・抗菌化
  ・抗アレルギー  ・ターゲティング  ・DDS  ・情報化要求  ・RFID
  ・センシング  ・発信機能  ・記憶読出  ・通信連携  ・低環境負荷要求
  ・在宅化関連要求  ・新分野要求  ・再生医療  ・その他
 6.3 注目材料の例とその例
  ・生体吸収性材料  ・生体吸収性ポリマー・金属・セラミクス
  ・ポリマーの金属代替  ・PEEKなど  ・非磁性金属  ・TiTaなど

7.未来に向って
 7.1 『医療機器は他分野より難しくない』
  ~難しいと思えるのは、高度成長以降、ゼロベースの製品開発が少なくなったから~
 7.2 『薬事法は難しくない』道路交通法と同じ
  ~法律で制約を受けない事業はどこにもありません~
 7.3 『材料の医療展開・医療貢献とPL・リスク回避の力量は、企業の技術力、インテリジェンス、経営者能力の高さの証明』実例あり
 7.4 経営『材料技術を如何に事業価値に転換』
  ~材料、加工部品、製品⇒事業価値も大きく違うが必要経営資源も異なる~
 7.5 患者を病魔から救うのは医師の力、患者を救う、医療従事者や、医療システムを救うのは、企業人の役割⇒そのご褒美が利益

【質疑応答・名刺交換】