化学品の市場調査、研究開発の支援、マーケット情報の出版

~製造から開発現場まで~

S&T出版セミナー

       開催日時:2016年4月15日(金)10:30~16:30
       会  場:高橋ビルヂング(東宝土地(株)) 会議室
            東京都千代田区神田神保町3-2   → 会場へのアクセス 
       参 加 費:49,800円(税込) ※ 昼食・資料代を含む

講 師

河合 晃 氏 / 長岡技術科学大学 電気電子情報工学専攻 電子デバイス・フォトニクス工学講座 教授

【略歴等】
・三菱電機㈱ULSI研究所に10年間勤務し、機能性薄膜に関する研究開発、試作、量産移管、製品信頼性、歩留まり向上業務を担当。
・NEDO技術委員、各種論文査読委員、日本接着学会評議員などを歴任
・原著論文150報以上、国際学会発表100報、著書28冊、解説48報、依頼講演100件以上、など
・Photopolymer Science technology賞を受賞、日本接着学会論文賞受賞、同進歩賞受賞など受賞多数。
 

セミナーの趣旨

 近年、コーティング膜の塗布・乾燥プロセスは、処理能力の高さ、低コスト性などの観点から、主要な製造技術として用いられている。プロセスの高品化および高速化は、生産効率の向上やコスト削減には不可欠な課題である。本講座では、表面エネルギー等の塗布乾燥の概念を明確にするとともに、プロセスの本質を理解することで高品位化・高速化を考察することを目的とし、乾燥ムラなどの現場での塗布乾燥におけるトラブルを解決する能力を養う。また、研究開発・トラブルフォローや品質保証といった実務上での取り組み方について、豊富な実例を交えて解説します。また、セミナーで紹介するデータの多くは講師の研究室で取得したものであり、データの取得方法や解析ノウハウを含めて紹介する。
 本講座を通じて、初心者にも分かりやすく、基礎から学んでいただけます。また、受講者が抱えている日々のトラブル相談にも個別に応じます。
 

本セミナーで得られる知識

 現場における塗工液から乾燥までの一連のコーティングプロセスが理解できます。また、トラブルへの対応能力を習得できます。日頃のトラブル相談に応じます。
 

プログラム詳細

1. 塗布膜形成の基礎(塗工液から膜形成まで)
 1.1 塗工液から塗布膜へ(液体から固体(膜)への変化、混合と溶解、粘性、表面張力、動的挙動)
 1.2 塗布膜の乾燥(膜の品質決定、濃度差拡散、ラプラス力、蒸気圧、凝集単位)

2. 各種コーティングの原理とコントロール(現象と装置機構)
 2.1 ロールコーティングの基礎(正回転、逆回転)
 2.2 ダイ・コンマ・マイクログラビアコーティング
 2.3 スピン、スリット、ディップ、スプレー、インクジェット、ナノ粒子ペースト
 2.4 ソルダーペースト、光造形(3Dプリンタ)

3. 塗工液の濡れ制御(濡れの不確定要素を見極める)
 3.1 表面エネルギーと濡れ性(Herringの式)
 3.2 Youngの式により濡れ現象を理解する(濡れから塗布へ)
 3.3 表面エネルギーの使い方(エネルギーで塗布現象を表す)
 3.4 接触角を理解する(動的濡れ性、拭き取り)
 3.5 ウェットプロセスの評価手法をマスターする(拡張係数S、洗浄、気泡除去)
 3.6 パターン配置による濡れ(ピンニング効果を抑える)
 3.7 基板材質の差による濡れ(Cassieの式を使いこなす)
 3.8 基板の凹凸による濡れ(Wenzelの式を使いこなす)
 3.9 時間変化による濡れ(初期濡れを決定する)
 3.10 表面処理と濡れ性(疎水化と親水化処理)

4. 塗膜の乾燥メカニズムと高品質化(乾燥のツボを抑える)
 4.1 濃度差拡散(塗膜内の溶剤移動を支配する)
 4.2 蒸気圧(乾燥を促進する環境設定)
 4.3 ラプラス力制御(塗膜の凝集性の発現)
 4.4 乾燥装置の最適化の要因(乾燥速度、乾燥限界とは)
 4.5 加熱乾燥、赤外線乾燥(比熱、熱容量、熱伝導)
 4.6 減圧乾燥による膜質改善(膜内応力の緩和)
 4.7 凍結乾燥(微粉末の作製方法)
 4.8 超臨界乾燥(微細構造の乾燥方法)
 4.9 スピン乾燥の膜質制御(ナノクラスの膜内均一性)

5. トラブル対策(要因分析から対策まで)
 5.1 ピンホールの抑制方法(濡れ不良、拡張濡れ法)
 5.2 表面硬化層の形成過程(塗膜内の硬化分布)
 5.3 乾燥ムラの発生メカニズム(マランゴニ対流、自発拡張法)
 5.4 膜剥離の防止法(ポップアップ・ガス発生)
 5.5 膜クラックの抑制(応力ミスマッチ、応力吸収)
 5.6 膜クレイズの発生メカニズム(環境応力亀裂、溶液との接触)
 5.7 フラクタル粘性指状(VF)変形とは(接着剤、界面付着性の劣化)
 5.8 ウォーターマーク・乾燥痕の形成(対流とピンニング効果)
 5.9 フィルム剥離機構と残渣発生(自己応力発生機構)
 5.10 アンダーフィル(ギャップ内充填技術)
 5.11 スクリーン印刷膜の剥離不良(活性化処理)
 5.12 燃料電池MEA膜の耐久性構造(膜膨潤対策)

6. コーティングプロセスの管理計測方法
 6.1 光散乱法によるフィルムエッジ検出(膜剥離残り対策)
 6.2 光弾性散乱法による膜内応力集中解析(ポラリスコープ)
 6.3 光干渉法による薄膜の膨潤浸透評価(屈折率分散)
 6.4 フィルム表面の帯電制御と評価(帯電メータ、ゼータ電位)
 6.5 膜厚および表面粗さ測定(表面粗さ計、光学測定、エリプソメータ)
 6.6 膜構造解析(X線回折、XPS、FT-IR、X線CTなど)
 6.7 薄膜の付着性測定(スクラッチング法、引張り試験法、DPAT法)
 6.8 膜応力および凝集力測定(ひずみゲージ、インデント法、屈折率法)

7. 塗膜の品質保証(劣化、加速試験、寿命評価)
 7.1 膜の劣化要因と活性化エネルギー
 7.2 不良率(バスタブ曲線)
 7.3 データの統計的管理法(標準偏差、相関係数、判定)
 7.4 塗膜の品質保証(ワイブル分布、加速試験、寿命評価)

8. 質疑応答(日頃の疑問・トラブル・解析・技術開発相談に応じます