化学品の市場調査、研究開発の支援、マーケット情報の出版

S&T出版ウェビナー

       開催日時:2024年11月25日(月)10:30~16:30
       受 講 料:52,800円(税込) ※ 資料付
       会  場:【WEB限定セミナー】※在宅、会社にいながらセミナーを受けられます。 

備 考

<Webセミナーのご説明>
本セミナーはZoomウェビナーを使用したWebセミナーです。
※ ZoomをインストールすることなくWebブラウザ(Google Chrome推奨)での参加も可能です。
お申込からセミナー参加までの流れは こちらをご確認下さい。
 
<禁止事項>
セミナー当日にZoomで共有・公開される資料、講演内容の静止画、動画、音声のコピー・複製・記録媒体への保存を禁止いたします。
 
配付資料について
本セミナーの資料はPDF形式(電子データ)で配布予定です。
開催日前日までにダウンロードURLお送りいたします。

講 師

天野 義久 氏
神奈川工科大学(KAIT) 先進自動車研究所 DIVPプロジェクト 特任研究員

 
<講師略歴>
京都大学電気学科卒後、電機業界(京セラとシャープ)で、半分は高周波無線回路屋として、半分はシミュレーションプログラマとして経験を積んだ。

2013年に自動車部品業界(ミネベアミツミ・ユーシン)へ移ると、ちょうど過去の経験を活かせるミリ波レーダが車に載り始めた時期と重なり、これが天職となった。同時に、回路屋から信号処理プログラマへ転向。

国プロ「DIVP」へミリ波レーダ専門家として召集されたことが縁で、中核組織である神奈川工科大学へ移る。現在は、現実世界のミリ波レーダモジュール開発ではなく、仮想世界の三大センサ(カメラ・LiDAR・ミリ波レーダ)のシミュレーションモデル開発に従事

セミナーの趣旨

 三大車載センサ(カメラ・LiDAR・ミリ波レーダ)は全て同じ電磁波センサであり、波長が異なる、という関係です。本セミナは特に、そのうち競合関係にあるLiDARとミリ波レーダに絞って、一貫して波長の違いから特徴・差異を解説するものです。波長の違いから統一的に解説を試みたのは、恐らくこのセミナだけだと思います。内容は主に、現実の車載センサにおいて発生する様々な性能劣化メカニズムの解説が中心になります。
・悪天候(霧・雨・雪)による性能劣化
・高速移動時のMotion Blurによる性能劣化
・街中に溢れつつある同種のセンサとの、干渉による性能劣化
・これら性能劣化を回避する目的もあり研究されている次世代技術(FMCW-LiDARやデジタルレーダ)も、まだ情報が乏しい段階だができるだけ解説

 一方で、あまりにセンサの細かい議論にばかりとらわれると、前提となる社会・業界の大きな動向を見失ってしまいます。講師は現在自動運転関連のプロジェクトで働いており、下記のような広い関連情報も解説します。
・最近のADAS/自動運転車における、センサ搭載台数の動向
・現実世界でのセンサ実験は限界に近付いている。仮想世界(デジタルツイン)でのシミュレーションで補うことが不可欠。講師所属の国プロ「DIVP」の紹介
・日本において、自動運転車の普及はどこまで進んだか? そこでは何が課題になるか?

プログラム

1. 講師、および講師所属の国プロ「DIVP」の紹介
 現実世界の実験だけでは限界! 仮想世界シミュレーション(デジタルツイン)で補うしかない
  
2. ADAS/自動運転車の眼となる、センサのトレンド
 2.1 LiDARとRadarは競合関係
  ① LiDARとRadarの力関係の変化を象徴する、Mobileye社の動向
 2.2 LiDARとRadarの搭載数の最新トレンド
  ① ADAS車のトレンド
  ② 自動運転車のトレンド
  
3. LiDARとRadarの違いを、波長の違いで一貫して説明
 3.1 具体的な波長の値
  ① Camera ・LiDAR ・Radar の波長比はざっくり0.5 : 1 : 4000
  ② 波長が近いので、肉眼(Camera)とLiDARは一般に物体の見え方が近い
   【実験ビデオ】ガラス窓の見え方の違い
  ③ ただし、肉眼(Camera)とLiDAR で見え方が異なる物体も存在するので
    注意
  ④ 太陽光による背景ノイズの影響の違い
  ⑤ 表面粗さによる斜め方向の反射率(再帰反射)の違い
   【実験ビデオ】コンクリート壁の見え方の違い
 3.2 波長の違いが、ビーム幅の違いを生む
  ① 波長の違いがビーム幅の違いを生む理由
  ② ビーム幅の違いによって生じる、LiDARの意外な弱点
   【実験ビデオ】鉄製フェンスの見え方の違い
   【実験ビデオ】細いポールやワイヤーの見え方の違い
  ③ ビーム幅と方式(TOF/FMCW)の違いが、更に測定周期の違いを生む
  ④ 測定周期が遅いと、何が問題か?
 3.3 波長の違いが、悪天候(霧・雨・雪)への耐性の違いを生む
  ① 波長の違いが、悪天候(霧・雨・雪)への耐性の違いを生むメカニズム
  ② YouTubeですぐ見れる、悪天候(霧・雨・雪)の影響の紹介
  ③ 日本において、自動運転車の普及はどこまで進んだか?
    そこではどんな悪天候が起きるか?
  ④ 悪天候によるLiDAR偽点が生んだ、事件例
  ⑤ LiDAR偽点はノイズフィルタで除去するのが一般的だが、
    たぶん完璧には除去できない
  
4. まだ情報が乏しい次世代技術(FMCW-LiDARとデジタルRadar)について、できるだけ解説
 4.1 「LiDAR=TOF方式、Radar=FMCW方式」という認識は既に古い。
    次世代技術では複雑に入り乱れている
 4.2 TOF方式の一般的なメリットとデメリット
 4.3 FMCW方式の一般的なメリットとデメリット
 4.4 結局のところ、次世代技術(FMCW-LiDARとデジタルRadar)は主流になれるのか?  

受講対象者

原理から丁寧に解説しますので、業務経験に関係なく受講いただけるセミナーです。
・車載センサの、研究・開発・企画・営業業務に携わる方(Tier1等)
・車載センサを、導入し使う立場の方(OEM等)
・車載センサに止まらず、自動運転車の動向を知りたい方 

学べる事

※注目ポイント※
・三大車載センサ(カメラ・LiDAR・ミリ波レーダ)は、波長が異なるだけで全て電磁波センサ。一見異なるセンサに見えるLiDARとミリ波レーダも、波長の違いから統一的に理解できることを解説。
・できるだけ数式を使わず、動画を使ってビジュアルで解説。
・特に重要な課題である悪天候(霧・雨・雪)による性能劣化について、詳しく解説。
・まだ情報が乏しい次世代技術(FMCW-LiDARやデジタルレーダ)も、できるだけ解説。
・現実世界の実験に代わって、徐々に普及し始めた仮想世界シミュレーション(デジタルツイン)を紹介。
・ADAS/自動運転における、三大センサ(カメラ・LiDAR・ミリ波レーダ)の搭載数の最新の動向。
・日本で自動運転車は、どこまで普及が進んだか? そこでは何が課題になるか?