■ 発 刊:2024年6月28日 ■ 定 価:66,000円(税込) ■ 体 裁:B5版 並製本 210頁 ■ 発 行:R&D支援センター ISBN 978-4-905507-73-4 |
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著 者
※敬称略
東京大学大学 作道 直幸
北海道大学 中島 祐
NTT物性科学基礎研究所 高橋 陸
小原病院研究所 小山 義之
小原病院研究所 伊藤 智子
国立研究開発法人物質・材料研究機構 西口 昭広
国立研究開発法人物質・材料研究機構 田口 哲志
東京大学 吉田 亮
信州大学 村井 一喜
東京都立産業技術研究センター 永川 栄泰
福井大学 藤田 聡
東京医科大学 土屋 貴愛
東京医科大学 糸井 隆夫
富山大学 中路 正
京都大学 寺島 崇矢
日本大学 加藤 浩
趣 旨
【本書籍のポイント】
〇ハイドロゲルの性質・特性等基礎から解説!
〇ハイドロゲルの作製と形状制御のポイントとは?
〇ハイドロゲルの機能化・高強度化するためには?
〇ハイドロゲルの医療材料応用について多数掲載!
〇両親媒性ランダム共重合体の自己組織化によるハイドロゲルの設計例を解説!
〇ハイドロゲルに関する国内外の特許動向・特許事例も細かく解説!
目 次
1 ハイドロゲルとは
2 各種ポリマーの種類と性質・特徴
2.1 ポリマーの選択がハイドロゲルの性質に与える影響
2.2 合成ポリマー
2.3 天然ポリマー
2.3.1 多糖類
2.3.2 タンパク質、ペプチド、DNAに基づくハイドロゲル
3 ハイドロゲルの架橋方法
3.1 化学ゲル
3.2 物理ゲル
第2章 ハイドロゲルの特性
1 ゾル・ゲル転移
1.1 ゲル化反応とゲル化点の定義
1.2 レオロジーによるゲル化点の決定:Winter-Chambonの基準
1.3 光散乱によるゲル化点の決定
1.4 ゲル化とパーコレーション
2 ハイドロゲルの弾性率
2.1 独立な弾性率の数
2.2 ゲルのエントロピー弾性
2.3 網目構造から弾性率を計算する理論モデル
2.3.1 アフィンネットワークモデル
2.3.2 ファントムネットワークモデル
3 ハイドロゲルの非線形弾性
4 ハイドロゲルの膨潤
4.1 ハイドロゲルの膨潤平衡
4.2 膨潤による弾性率の低下
4.3 ハイドロゲルの膨潤速度
第3章 ハイドロゲルの作製と形状制御
第1節 ハイドロゲルの作製
1 概略
2 同時架橋法による化学架橋ゲル合成
2.1 概説
2.2 モノマー・架橋剤の選定
2.3 開始剤の選定
2.4 フリーラジカル重合実施時の諸注意
3 後架橋法による化学ゲル合成
3.1 末端官能基型の化学ゲル合成
3.2 側鎖官能基型の化学ゲル合成
4 後架橋法による物理架橋ゲル合成
4.1 温度変化による物理ゲル合成
4.2 溶媒変化による物理ゲル合成
4.3 架橋要素の添加による物理ゲル合成
4.4 乾燥による物理ゲル合成
5 その他手法によるハイドロゲル合成
第2節 ハイドロゲルの形状制御
1 3Dプリンティング
1.1 熱溶融造形法
1.2 インクジェット法
1.3 光造形法
2 微粒化・繊維化
2.1 懸濁・乳化重合による微粒化
2.2 自己組織化による微粒化
2.3 繊維化
2.4 複合繊維・粒子の作製
第3節 ハイドロゲルの機能化・高強度化
1 機能化
1.1 超高吸水性樹脂(SAP)
1.2 刺激応答性ゲル
2 高強度化
2.1 ダブルネットワークゲルと犠牲結合ゲル
2.2 フィラー強化(マクロコンポジット)ゲル
2.3 ナノコンポジットゲル
2.4 その他の高強度ゲル
第4節 微細加工:座屈剥離による3次元形状制御
はじめに
1 座屈剥離現象を用いたハイドロゲル薄膜の構造化
1.1 座屈剥離構造の基礎モデル
1.2 膨潤圧を駆動力とした座屈剥離
1.3 刺激応答性ハイドロゲルによる機能化
2 座屈剥離構造の応用展開
2.1 流路型デバイス
2.2 細胞培養基材
2.3 運動素子
おわりに
第4章 ハイドロゲルの医療材料応用
第1節 生体組織接着性ハイドロゲルの止血材への応用
1 止血材とは
2 止血材の新たなニーズ
3 止血材による止血のメカニズム
4 組織接着性ハイドロゲルの開発とその止血材への応用
4.1 膨潤性PAA/PVPハイドロゲルの調製
4.2 膨潤性PAA/PVPハイドロゲルの組織接着性
4.3 膨潤性PAA/PVPハイドロゲルの生体内での解離・再溶解
4.4 膨潤性PAA/PVPハイドロゲルの止血機能
5 膨潤性PAA/PVPハイドロゲルの臨床応用
5.1 人工透析後の止血
5.2 抜歯後の止血
6 膨潤性PAA/PVPハイドロゲルの治癒促進効果
7 膨潤性PAA/PVPハイドロゲルの痛み軽減効果
8 膨潤性PAA/PVPハイドロゲルの商品化
第2節 生体組織接着性ハイドロゲルの癒着防止材への応用
1 癒着とは
2 癒着防止の戦略
3 癒着防止保護バリアー
3.1 保護バリアーの機能
3.2 保護バリアー高分子に求められる性能
3.2.1 生体適合性
3.2.2 高い柔軟性
3.2.3 十分な接着強度
3.2.4 生分解性
3.2.5 その他の望まれる性能・性質
4 組織接着性ハイドロゲルの癒着防止材への応用
4.1 膨潤性PAA/PVPハイドロゲルの癒着防止材への応用
4.2 膨潤性PAA/PVPハイドロゲルの癒着防止材としての性能・性質
4.3 膨潤性PAA/PVPハイドロゲルの接着性のON/OFF
4.4 膨潤性PAA/PVPハイドロゲルの癒着防止機能
第3節 組織接着剤
はじめに
1 組織接着剤の現状
1.1 組織接着剤の適用
1.2 臨床で使用されている組織接着剤
2 組織接着剤の分類
2.1 合成高分子系と生体高分子系
2.2 化学結合と物理結合
2.3 液状とシート状
3 組織接着剤の特性制御
3.1 高強度化
3.2 薬剤の送達
おわりに
第4節 人工筋肉
1 ゲルの人工筋肉(ソフトアクチュエータ)としての応用
2 心筋のように自己拍動するゲル:自励振動ゲル
3 自励振動ゲルの自律機能性ソフトマテリアルとしての展開
おわりに
第5節 ドラッグデリバリーシステム(DDS)
1 DDS研究の歴史と動向
2 ハイドロゲルを医薬品キャリアとして用いたDDS研究
3 ハイドロゲルを母材とするDDS研究の未来と可能性
第6節 自己拡張型胆管ステント
1 背景
2 胆管ステント
2.1 プラスチックステント
2.2 自己拡張型金属ステント
2.3 次世代のステント
3 ハイドロゲルを素材とした自己拡張型ステント
3.1 ハイドロゲルとは
3.2 PVAハイドロゲルの自己拡張型ステントへの応用
おわりに
第7節 細胞足場・細胞移植用ハイドロゲル
序論(7、8節)
1 細胞足場ハイドロゲル
1.1 細胞接着選択性を有するハイドロゲル
1.2 細胞足場として最適なハイドロゲルの力学強度
2 細胞移植用ハイドロゲル
2.1 細胞の生着を目的とする細胞移植用ハイドロゲル
2.2 細胞の保護を目的として生着を促進させる細胞移植用ハイドロゲル
第8節 人工臓器ハイドロゲル
1 バイオ人工臓器のためのハイドロゲル
2 組織・臓器再建のためのハイドロゲル
3 コンタクトレンズ
結言(7、8節)
第5章 ハイドロゲルの設計例──両親媒性ランダム共重合体の自己組織化によるハイドロゲル
はじめに
1 両親媒性ランダム共重合体の自己組織化とミセル形成
1.1 両親媒性ランダム共重合体の精密合成
1.2 水中での精密自己組織化によるミセル形成
1.2.1 ランダム共重合体によるユニマーミセル
1.2.2 多分子会合ミセルのサイズと会合数、温度応答性の制御
1.3 ミセルの鎖交換とセルフソーティング
2 両親媒性ランダムトリブロック共重合体の自己組織化によるハイドロゲル
2.1 分子設計とゲルの作製
2.2 自己修復性と選択的接着性
3 両親媒性ランダム共重合体ミセルを架橋剤とするハイドロゲル
3.1 ゲルの合成と物性
3.2 ゲルの接着性
4 両親媒性ランダム共重合体ミセルによる温度応答性ゲル
結言
第6章 ハイドロゲルに関する国内外の特許動向
はじめに
1 ハイドロゲルの特許調査
1.1 成分・材料
1.2 用途一般
1.3 医薬用途
1.4 製造方法
2 ハイドロゲルの特許動向
2.1 特許出願に関する統計調査
2.2 特許出願の事例
2.2.1 医療材料(A61B、A61F、A61L)
2.2.2 医薬品(A61K、A61P)
2.2.3 化粧品(A61Q)/食品(A23)
2.2.4 コンタクトレンズ類(G02C)
2.2.5 製造方法、その他
3 ハイドロゲルの特許審査
3.1 特許審査
3.2 特許・実用新案 審査基準
3.3 特許審査の考え方
3.3.1 新規な化合物(構造or機能)
3.3.2 新規な化合物(製造方法)
3.3.3 新規な化合物(有用性/用途)
3.3.4 用途一般(新規性/進歩性)
3.3.5 医薬用途(新規性/進歩性)
3.3.6 医薬用途(実施可能要件)
3.3.7 用法・用量(進歩性)
3.3.8 製剤・剤型(進歩性)
3.3.9 製造方法(明確性要件)
4 ハイドロゲルの登録特許の事例
4.1 医療材料(A61B、A61F、A61L)
4.2 医薬製剤(A61K、A61P)
4.3 化粧品(A61Q)/食品(A23)
4.4 コンタクトレンズ類(G02C)
4.5 製造方法
5 ハイドロゲルの特許戦略の視点
5.1 ハイドロゲルに関する特許出願の動向
5.2 ハイドロゲルに関する特許出願の事例
5.3 ハイドロゲルに関する登録特許の事例
おわりに