化学品の市場調査、研究開発の支援、マーケット情報の出版

~ 見た目・色・温度・重さ・イメージ、容器・パッケージ、食器、調理器具による感覚変化 ~

  ■ 発  刊:2022年11月
■ 定  価:46,200円(税込)
■ 体  裁:B5判 496頁
■ 発  行:㈱エヌ・ティー・エス
   ISBN 978-4-86043-802-9

購入方法

 カートへの投入、あるいはFAX申込用紙にてお申込ください。

  FAX申込用紙PDF

本書の特徴

 食のおいしさは“味・香り・テクスチャー”だけでは決まらない!?
 ・見た目・色や温度・濃度・重さ、食器の色・材質、更にパッケージや食に纏わる情報でおいしさが変わる?
 ・食環境・音楽・食空間の雰囲気、食べる相手によってもおいしさが変わる?
 ・調理器具・機器、調理方法の違いによってもおいしさが変わる?

執筆者

監修
山野  善正  一般社団法人 おいしさの科学研究所

執筆者
和田 有史   立命館大学

松原 和也   立命館大学

岡嶋 克典   横浜国立大学

萩原 一平   一般社団法人応用脳科学コンソーシアム/株式会社NTTデータ経営研究所

豊満 美峰子  女子栄養大学

数野 千恵子  実践女子大学

川嶋 比野   戸板女子短期大学

一川 誠    千葉大学

岡田 和也   千葉大学

和氣 祐人   千葉大学

石谷 孝佑   一般社団法人 日本食品包装協会

井上 勝雄   公益財団法人中国地域創造研究センター

上田 隆穂   学習院大学

大沼 卓也   近畿大学

赤堀 博美   赤堀料理学園

檜垣  高志  東洋アルミエコープロダクツ(株)

小川  緑   筑波大学

綾部 早穂   筑波大学

原田 悦子   筑波大学

安久 絵里子  筑波大学

冨田 圭子   近畿大学

森 博子    愛知淑徳大学

加藤 みわ子  広島都市学園大学

中野 久美子  甲子園短期大学

向後 千里   女子栄養大学/くらしき作陽大学

鳴海 拓志   東京大学

中村 裕美   東京大学

中田 龍三郎  北星学園大学

森髙 初惠   昭和女子大学名誉教授

田村 啓敏   香川大学

廣瀬 雅治   東京大学

富永 真琴   大学共同利用機関法人自然科学研究機構

渋川 祥子   横浜国立大学名誉教授

杉山 久仁子  横浜国立大学

橋本 賢樹   福井県工業技術センター

肥後 温子   (元)文教大学

竹中 重雄   大阪公立大学

吉田 有里   大阪公立大学

宮武 和孝   大阪府立大学名誉教授

山田 昌治   工学院大学

岸田 恵津   兵庫教育大学

井奥 加奈    大阪教育大学

竹満 初穂   大阪公立大学 /有限会社 IPE / 羽衣国際大学

北村 進一   大阪公立大学

吉村 美紀   兵庫県立大学

中津 沙弥香  広島県立総合技術研究所

柴田 賢哉   広島県立総合技術研究所

渡邊 弥生   広島県立総合技術研究所

石川 伸一   宮城大学

主な目次

第1編 食品の見た目とおいしさ
第2編 食環境とおいしさ
第3編 調理環境とおいしさ

詳細目次

第1編 食品の見た目とおいしさ
第1章 視覚・脳から見たおいしさ

第1節 視覚と食品の状態評価 《和田 有史/松原 和也》
 1 .はじめに
 2 .生鮮食品の評価と色覚
 3 .生鮮食品の状態評価と質感の知覚
第2節 食品のおいしさ等に影響する見た目と咀嚼音 《岡嶋 克典》
 1 .はじめに
 2 .食品の見た目の効果
 3 .咀嚼音の効果
 4 .まとめと展望
第3節 脳から考えるおいしさとは 《萩原 一平》
 1 .脳の仕組みと「おいしさ」
 2 .環境変化に対応する脳システム
 3 .脳情報を活用したAI の出現
 4 .なぜ脳科学研究とAI 研究の融合が必要なのか
 5 .新たな次世代「食」情報空間の創出に向けて

第2章 食器の色・柄とおいしさ

第1節 食器の色・材質・様式とおいしさ 《豊満 美峰子》
 1 .食器の外観の重要性
 2 .材質について
 3 .様式について
第2節 染付皿の青色が食欲や心理的おいしさに与える影響
 《数野 千恵子/川嶋 比野》
 1 .食べ物の味は視覚に影響される
 2 .食器の歴史と染付の特徴
 3 .食欲を減退する色であるにもかかわらず多用されている青色
 4 .染付皿に占める好ましい青色の割合
 5 .青色の彩度による影響
 6 .和食に用いる染付皿の最適な青色の割合と温菜・冷菜との相性
 7 .和食と相性の良い染付皿の絵柄の種類
 8 .絵柄の大きさや配置が食欲に与える影響
 9 . 3 種の青色で焼成した皿による検証
 10.部分柄の影響
 11.おわりに
第3節 容器の色彩が飲料の味覚強度に及ぼす効果とその基礎についての検討
 《一川 誠/岡田 和也/和氣 祐人》
 1 .はじめに
 2 .実験1
 3 .実験2
 4 .実験3
 5 .総合考察

第3章 包装・パッケージ・情報とおいしさ

第1節 おいしさ・健康・安全性を包む食品包装 《石谷 孝佑》
 1 .食品の品質と安全性
 2 .食品の品質要素
 3 .食品品質の二次特性
 4 .「包装:包むこと」は食品と包材の出会いの場,その機能は?
 5 .多様な包装材料の機能性とその特性
 6 .包装食品のニオイ(匂い,臭い,におい)の変化の要因
第2節 食品パッケージデザインと消費者感性 《井上 勝雄》
 1 .はじめに
 2 .ネーミングとキャッチコピー
 3 .飽きると新しさ
 4 .パッケージデザインのイメージを測る
 5 .パッケージデザインと感性工学
 6 .パッケージデザインの認知モデルを解く
 7 .ペットボトルのパッケージデザインの事例
第3節 おいしさを生み出す情報の役割 《上田 隆穂》
 1 .味を決める要素と感覚移転 
 2 .おいしさの評価構造
 3 .図5 の枠組みの中における情報
 4 .ふるさと情報を用いた調査事例
 5 .結びにかえて
第4節 ブランドが食品の味わいやおいしさの評価に及ぼす影響 《大沼 卓也》
 1 .はじめに
 2 .ブランドの定義と基本的機能
 3 .ブランド刺激が食品の評価に影響を及ぼすことを示した研究
 4 .ブランド刺激が食品の評価に影響を及ぼす心理的過程
 5 .おわりに
第5節 食品の保存と熟成とおいしさ 《石谷 孝佑》
 1 .熟成食品の種類と特徴
 2 .「熟成」の発見とその効用
 3 .「熟成」の方法とメカニズム
 4 .「熟成」の発現と評価
 5 .「熟成」の制御と促進
 
 
 
第2編 食環境とおいしさ
第1章 食器・容器の材質とおいしさ

第1節 食器・食具の種類および材質について 《赤堀 博美》
 1 .食器・食具とおいしさの関係
 2 .食器の種類と材質
 3 .食具の種類と材質
 4 .これからの食器・食具
第2節 タンブラーの材質・表面構造による,ビールの泡立ちの違いについて
 《檜垣 高志》
 1 .ビールのおいしさにおける,泡の果たす役割
 2 .おいしいビールの泡に関する考察
 3 .きめ細かで均一な泡が泡持ちの良さに繋がる
 4 .実現のためのアプローチとしてのビアタンブラー内面構造の適正化
 5 .市販タンブラーとの比較
 6 .タンブラーの構造による効果を泡発生メカニズムから紐解く
 7 .「おいしさ」の感じ方は,「見た目」「触感」「飲む時のシチュエーション」などの複合要因で,
  「泡」はその一要素に過ぎない
 8 .きめ細かな泡が好みの人には最適なタンブラー
第3節 コップの手触りが飲料の味や印象に与える影響 《小川 緑/綾部 早穂》
 1 .味に影響する感覚要因
 2 .コップの手触りは飲料の味を変えるのか?
 3 .コップの手触りは飲み物の印象を変えるのか?
 4 .おわりに
第4節  モノ(人工物)としての食品とパッケージ:ユーザ視点からの「経験」評価アプローチ
 《原田 悦子/安久 絵里子》
 1 .Ux(ユーザ・エクスペリエンス)としての食品パッケージ
 2 .Ux 評価のための調査方法
 3 .調査からみえてくるUx
 4 .まとめに代えて
第2章 喫食環境とおいしさ

第1節 背景色とおいしさ 《冨田 圭子》
 1 .喫食環境におけるおいしさに関わる要因
 2 .視覚情報と色
 3 .背景色としてのテーブルウェアの効果
第2節 音楽の聴取と味覚の感受性 《森 博子/加藤 みわ子》
 1 .序 論
 2 .実験方法
 3 .実験結果
 4 .考 察
 5 .結 論
第3節 おいしさの評価に関与する食環境 《中野 久美子》
 1 .ヒトと食環境の関係性
 2 .ヒトと「食」の関係性
 3 .おいしさの情報要素
 4 .食環境とおいしさの記憶
 5 .おわりに
第4節  器と料理のフィッティングイメージ ―視覚環境と味覚・満足度に関する研究― 
《向後 千里》
 1 .研究の目的と背景
 2 .調査対象と期間の概要
 3 .調査方法の概要
 4 .調査結果の概要
 5 .考 察
 6 .おわりに

第3章 錯覚・感覚強化とおいしさ

第1節 バーチャルリアリティによる味覚の変化 《鳴海 拓志》
 1 .はじめに
 2 .感覚間一致を活用した味覚の変化手法
 3 .感覚統合における最尤推定モデルを考慮した味覚の変化手法
 4 .コンテクストが与える期待の影響を利用した味覚の変化
 5 .おわりに
第2節 電気刺激による味覚の拡張 《中村 裕美》
 1 .電気味覚とは(電気味覚基礎)
 2 .電気味覚におけるインタフェースデザインと提示可能な味質
 3 .電気味覚が寄与できる「おいしさ」
第3節 他者と食べる共食の効果,鏡の効果 《中田 龍三郎》
 1 .共 食
 2 .孤 食
 3 .共食の食行動への影響
 4 .鏡を見ながらの食事
 5 .その他の食行動に影響する社会的情報

第4章 食の属性とおいしさ

第1節 食物摂取における咀嚼・嚥下過程とレオロジー特性 《森髙 初惠》
 1 .緒 言
 2 .咀 嚼
 3 .嚥 下
第2節 食の濃度情報とおいしさ 《田村 啓敏》
 1 .はじめに―濃度情報
 2 .濃度とおいしさの関係を計測することは,自動化,デジタル化の一歩
 3 .レモンのおいしさ濃度
 4 .匂い強度を示すOdor Uni(t Uo)値
 5 .バニラを例に濃度度とおいしさの関係を計る
 6 .QDA を使った濃度の違いとおいしさのプロファイルの変化
 7 .混合モデル溶液中の成分閾値の変動
 8 .バニラ香気の濃度によるおいしさの変化の原因
 9 .まとめ
第3節 食べ物の重さと味わいの関係 《廣瀬 雅治》
 1 .はじめに
 2 .おもみ調味料グラビトミン酸
 3 .Balanced Glass Design
 4 .最後に
第4節 温度と味 《富永 真琴》
 1 .はじめに
 2 .温度センサー
 3 .温度感受性TRP チャネル
 4 .カプサイシン受容体遺伝子の単離
 5 .カプサイシン受容体のはたらき
 6 .カプサイシン受容体とアノクタミン1
 7 .メントール受容体TRPM8
 8 .冷たい温度を感じるTRPC5
 9 .TRPA1
 10.温かい温度で活性化するTRPM5
 11.温かい温度で活性化するTRPV3, TRPV4
 12.おわりに
 
 
 
第3編 調理環境とおいしさ
第1章 調理機具とおいしさ

第1節 各種調理器具とおいしさの関係 《渋川 祥子》
 1 .調理器具の必要性
 2 .炊飯器の普及
 3 .熱源の調節機能
 4 .焼き物機
第2節 鍋・フライパン材質と加熱特性・食品物性 《杉山 久仁子》
 1 .はじめに
 2 .調理用鍋に求められる特性
 3 .鍋の材質と調理との関連
 4 .フライパンに求められる特性
 5 .フライパンの材質と調理との関係
 6 .おわりに
第3節 包丁の研ぎと切れ味 《橋本 賢樹》
 1 .はじめに
 2 .包丁の各部名称
 3 .包丁研ぎの基本
 4 .開発した楕円振動研ぎ方法
 5 .楕円振動研ぎ実験
 6 .おわりに

第2章 調理機器とおいしさ

第1節 電子レンジ調理とおいしさ 《肥後 温子》
 1 .電子レンジの加熱原理と加熱特性
 2 .マイクロ波加熱法の用途と時短調理効果
 3 .電子レンジ加熱の利点と欠点
 4 .電子レンジの昇温特性
 5 .電子レンジを活用した調理実習
 6 .電子レンジの加熱特性を知るための実験
第2節 過熱水蒸気オーブンの特性 《竹中 重雄/吉田 有里/宮武 和孝》
 1 .はじめに
 2 .加熱調理器具
 3 .SHS の調理上の特性
 4 .おわりに
第3節 トーストのおいしさと高性能オーブントースターの開発 《山田 昌治》
 1 .はじめに
 2 .パンの作り方
 3 .パンの焼き方
 4 .食パンとトーストの香気の違い
 5 .クラム中心の水分含有率測定
 6 .オーブントースターの高性能化
 7 .新しいトースト法の提案
 8 .おわりに
第4節 蒸し調理した野菜の甘味とおいしさ 《岸田 恵津/井奥 加奈》
 1 .はじめに
 2 .キャベツ
 3 .カブ
 4 .おわりに
第5節 電気圧力鍋,低温調理器とおいしさ 《渋川 祥子》
 1 .電気圧力鍋
 2 .低温調理器

第3章 食品加工機械とおいしさ

第1節 おいしさを生み出す連続蒸気炊飯装置 《竹満 初穂/北村 進一》
 1 .はじめに
 2 .「連続蒸気炊飯装置」とは
 3 .「蒸気炊飯米のおいしさ」
 4 .蒸気炊飯米のおいしさを生み出す「食感」~炊飯米の構造と「老化のしにくさ」
 5 .蒸気炊飯による「においの低減」とおいしさ
 6 .大麦への応用と香気化合物の分析
 7 .まとめ
第2節 真空フライ法による野菜・果物チップスのおいしさ 《吉村 美紀》
 1 .はじめに
 2 .真空フライ法と常圧フライ法による野菜チップス
 3 .真空フライ法と常圧フライ法によるリンゴチップス
第3節 減圧含浸処理を用いた新しい介護食品・乾燥食品の開発
 《中津 沙弥香/柴田 賢哉/渡邊 弥生》
 1 .外観の良い介護食品の開発
 2 .多孔質性の高い乾燥食品素材の開発

第4章 分子調理とおいしさ 《石川 伸一》
 1 .おいしさと科学・技術
 2 .分子調理とは何か
 3 .おいしさの未来

※ 本書に記載されている会社名、製品名、サービス名は各社の登録商標または商標です。
なお、必ずしも商標表示(®、TM)を付記していません。