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外観品質向上のため、塗装系における各塗膜の役割を知ろう!

※ 新型コロナウイルス(COVID-19)感染症対策について

R&D支援センターセミナー

       開催日時:2022年9月30日(金)10:30~16:30
       会  場:江東区産業会館 第2会議室  → 会場へのアクセス 
       参 加 費:55,000円(税込、資料付 昼食・資料付)

講 師

 ㈱クボタ 研究開発本部 マテリアル・キャスティングセンター 担当部長 
 赤堀 雅彦 氏

定 員

 15名

備 考

 資料付

受講対象・レベル

・現在、またはこれから塗装やコーティング分野に関わりがある方(初級~中級)
・基材の表面処理から上塗りまでの塗装系について、基礎から学びたい方
・塗膜の耐久性のひとつである耐候性技術を習得したい方
・塗料/塗膜の劣化(塗装外観)や欠陥分析技術を習得したい方 

習得できる知識

 工業用塗装における塗装系に関して理解することで、塗装を考え直すことができます。また、塗膜性能の耐候性技術と塗膜欠陥に関して、現状/課題などを理解し外観品質の向上、どのように考えるかという能力を目指します。(皆様からのお困りのことがございましたら、ご相談頂くことも可能です。)

趣 旨

 塗料業界に新しく参入される方だけではなく、関連業界で活躍されている方々に、塗料・塗装・塗膜に関する基礎的な知識(塗装系で各塗料の特徴や塗装工程を復習し、それぞれの目的や注意する点)を概説するとともに、どこにポイントをおいて製品の外観品質向上を目指さなくてはいけないかを考えます。また、耐久性のひとつである耐候性技術に関する知識(屋外試験と促進試験、相関性/促進性の課題など)を整理し、さらに塗膜欠陥の分析方法について解説いたします。

プログラム

1.塗料の基礎:
  1.1 序章:塗料の歴史「なぜ、塗るのだろう?」
  1.2 塗料の3つの役割(外観、保護、機能)
  1.3 塗料、塗装の基礎用語
  1.4 塗料の構成成分、塗料の種類
  1.5 塗料成分(樹脂、顔料、溶剤、添加剤)とその役割
  1.6 塗装工程とその目的
  1.7 塗装方法、塗装系の考え方
  
2.表面処理工程とその目的・必要性
  2.1 ショットブラスト工程
  2.2 脱脂工程
  2.3 表面調整工程
  2.4 化成処理工程(リン酸鉄、リン酸亜鉛、酸化ジルコニウム)
  2.5 表面処理の不具合事例
  
3.電着塗装工程(含:プライマー処理(下塗)
  3.1 電着塗料の基礎、プライマー塗料と使い分け
  3.2 電着水槽の管理
  3.3 電着塗装の特徴、付き回り性(プライマーとの比較)
  
4.溶液系塗料の塗工方法
  4.1 溶剤系塗料vs水性塗料 その特徴と欠点
  4.2 種々の塗装方法
  4.3 スプレーガンの特徴とスプレー塗装の適正粘度
  4.4 メタリック塗装、パール塗装、クリヤ塗装の特徴
  
5.塗料・塗膜の耐候性技術とその試験・劣化評価
  5.1 耐候性技術で知りたい3つのこと
  5.2 塗膜の劣化要因:4大主因子と副次的因子
  5.3 実曝試験と各種促進試験
   (1) 実曝試験の現状と課題(+実曝促進試験:EMMAQUA法)
   (2) 従来の促進試験(サンシャイン、キセノンなど)の選び方と新しい促進試験
  5.4 劣化評価法
   (1) 外観評価(色相、光沢、白亜化、クラックなど)
   (2) 化学的評価(赤外分光法など)
   (3) 物性的評価(熱的変化、硬度など)
  5.5 長寿命化と寿命予測、その考え方と課題
  
6.塗料・塗膜不良とその評価・分析法
  6.1 評価・分析の考え方(アプローチ)
  6.2 前処理の重要性 
  6.3 分析機器選択のKey point
  6.4 分析/解析の3つの観点
   (1)外観観察
    ~塗料・塗膜の状況を把握する~
   (2) 化学的分析
    ~塗料・塗膜の化学構造を把握する~(赤外分光法など)
   (3) 物理(物性)的分析
    ~塗料・塗膜の物性を把握する~ 
  6.5 解析評価や機器分析の事例紹介
    (はじき、異物、を中心として)
   (1) 塗料の組成分析
   (2) 塗膜のブリスター分析
   (3) 塗膜のはじき分析