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S&T出版セミナー

       開催日時:2015年4月9日(木)13:00~16:30
       会  場:連合会館 5階 502会議室
            〒101-0062 東京都千代田区神田駿河台3-2-11
       参 加 費:43,200円(税込) ※ 資料代含む
 

講 師

佐野正人 氏 / 山形大学 大学院理工学研究科 教授

趣 旨

 カーボンナノチューブやグラフェンなどを用いて塗布用インクやポリマー複合材料などを調製するためには、これらを液体やポリマーに分散する必要がある。他の汎用微粒子と異なり、これらの材料は炭素原子のみからなる単結晶性材料で、特徴的な形状を有する。したがって、凝集はそれらに起因する特異的な相互作用に支配され、それに応じた分散を行う必要がある。ここでは、これらの相互作用に関する物理化学の基礎をまとめて解説する。基礎を理解することで、個々のナノカーボンに対する分散法の適正性や限界が予測でき、問題解法に向けた論理的思考の基ができる。内容は、大学の物理化学入門レベルを学習した人を対象に、大学院レベルまで拡張していく。

プログラム

1. ナノカーボンの種類
 1-1. フラーレン
 1-2. 単層および多層カーボンナノチューブ
 1-3. 極細炭素繊維
 1-4. グラフェン

2. どのくらい強く凝集しているのか?
 2-1. ファンデルワールス相互作用とは?
 2-2. ナノカーボンのファンデルワールス相互作用
  2-2-1. 単層カーボンナノチューブ
  2-2-2. 多層カーボンナノチューブ
  2-2-3. グラフェン
 2-3. 疎水性相互作用

3. どのくらいのエネルギーでCNTは切れるのか?
 3-1. 長さ依存性
 3-2. CNTの引張り強度

4. ほぐす操作はどのくらいのエネルギーを与えているのか?
 4-1. ポリマーとの混錬
 4-2. 超音波照射
 4-3. 超音波照射の効率化

5. グラフェンをほぐす
 5-1. 超音波法
 5-2. 酸化法
 5-3. インタカレーション法

6. 速度論的安定化
 6-1. DLVO理論
 6-2. 単層CNTのShultz-Hardy則
 6-3. 高粘性媒体
 6-4. 希薄化

7. エネルギー的安定化
 7-1. 静電的斥力
 7-2. 界面活性剤の臨界表面凝集濃度
 7-3. 立体障壁
 7-4. 汎用分散剤の例
 7-5. ナノカーボン特有分散剤の例

8. 疎水性相互作用の最小化
 8-1. 表面粗さ
 8-2. 親水基の導入

9. 実用的な分散評価法
 9-1. 各種顕微鏡観察と試料作製法
 9-2. パーコレーション閾値
 9-3. 紫外―近赤外吸収分光
 9-4. レイリー散乱とミー散乱