化学品の市場調査、研究開発の支援、マーケット情報の出版

- 殺菌、滅菌、消毒、不活化、有害物除去技術 -
表紙

                 ■ 発  刊:2012年9月4日
                 ■ 定  価:66,000 円(税込)
                 ■ 体  裁:A4判上製本 524頁
                 ■ 編  著:作道章一
                 ■ 発  行:S&T出版
                   ISBN 978-4-907002-01-5

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趣 旨

 院内感染、医原病を減らすには、医療器具の殺菌・消毒および滅菌についてしっかりとした院内処理システムを構築し、それを管理していく必要がある。最近では、この重要性が認識され病院内に材料部などの部門を設け、使用済み器材は一括処理する方法がとられているところも多くなってきている。また、院内感染防止に対する自覚を高めるため、医療従事者への教育も欠かすことはできない。
 近年、新型インフルエンザ(A/H1N1)、SARS(重症急性呼吸器症候群)、VRSA(バンコマイシン耐性黄色ブドウ球菌)感染症、MDRA(多剤耐性アシネトバクター)感染症など次々に新たな新興・再興感染症(Emerging・Reemerging Disease)が発生している。これらの感染症については、個人や病院および企業などの対策もさることながら、地方自治体・国・国際機関でのより広域の対策を立てなければならない課題である。また、腸管出血性大腸菌(O157、O111、O26など)、カンピロバクター、ノロウイルスなどにより、毎年のように食中毒事件が発生している。昨年発生した焼肉店での腸管出血性大腸菌に汚染された生肉ユッケによる死亡事故は大きな社会問題となった。これらの事件を受けて、2012年7月1日からは、ウシの生レバー(肝臓)の飲食店での提供が禁止された。これは、現在の技術では生レバーの処理による安全性が十分確保できないためである。
 去る平成 23 年 3 月 11 日に発生した東日本大震災は東日本を中心に日本全国に大きな被害をもたらした。これに伴う福島第一原子力発電所事故による放射性物質の漏出は、長年にわたり日本の社会環境に深刻な影響を与えてしまうことは間違いない。特に、放射性物質の拡散と環境の汚染によるヒトの健康や生活環境への影響が危惧される。農作物や魚介類の中には土壌や海水などから一定の割合で放射性物質が移行してしまうため、健康に影響の出ない濃度に抑えられているか環境モニタリングや食品サンプリングおよび流通管理を注意深く行っていく必要がある。放射性物質は処理により無害化することはできないため、汚染されている場所や物から効率的に放射性物質を取り除く作業(除染)も重要になる。回収された放射性物質は集められ、時間がたち崩壊するまで長期に安定保存されなければならない。
 本書は、これら、食や健康に関連する病原体や有害物質処理の課題について、現在の状況と将来用いられるであろう発展的技術を積極的に紹介している。全6章より構成され、1章では現在の殺菌、滅菌、消毒、不活化技術の課題について述べ、2章では、それらの技術を理解するための用語と評価法の基礎をまとめた。3章では代表的な技術について紹介し、4章では処理される対象である細菌、カビ、ウイルスなどの病原体について詳細に記載した。5章では、放射性物質の除染方法について最新技術を紹介した。6章では、様々なシチュエーションや対象物ごとに、どのような対策をとればよいかについて、議論している。
                                 (「はじめに」)
 

 

著 者

  新谷英晴  中央大学
  作道章一  琉球大学
  高山正彦  (財)日本食品分析センター
  松田 盛  琉球大学
  木下 忍  岩崎電気㈱
  山口 透  日本電子照射サービス㈱
  柳生義人  佐世保工業高等専門学校
  田中仁吾  ㈱メディエート
  高橋正好  (独)産業技術総合研究所
  草刈眞一  (地独)大阪府環境農林水産総合研究所
  岡田清嗣  (地独)大阪府環境農林水産総合研究所
  西岡輝美  (地独)大阪府環境農林水産総合研究所
  平田善彦  サラヤ㈱
  尾田友香  サラヤ㈱
  古賀雄一  大阪大学
  荒西睦雄  大阪大学
  高岡 文  和光純薬工業㈱
  木藤伸夫  名古屋大学
  千葉隆司  東京都健康安全研究センター
  越川富比古 ㈱コーガアイソトープ
  橋本 温  県立広島大学
  平田 強  麻布大学
  古田雅一  大阪府立大学
  樋口雄一  大成建設㈱
  鈴木俊一  大成建設㈱
  西山恭平  大成建設㈱
  村上英樹  秋田大学
  菊地良栄  秋田大学
  豊原治彦  京都大学
  佐藤敦政  アース㈱
  西木克之  アース㈱
  長縄弘親  (独)日本原子力研究開発機構
  並木禎尚  了徳寺大学、東京慈恵会医科大学
  中村宗弘  ㈱カネカ
  吉田葉子  サラヤ㈱
  堀井俊伸  浜松医科大学
  玉澤かほる 東北大学病院
  玉澤佳純  東北大学病院
  橋本敏一  地方共同法人日本下水道事業団
  平山けい子 山梨大学
  秋津哲也  山梨大学
  隈下祐一  サラヤ㈱
  玉置雅彦  明治大学
  池浦博美  明治大学
  黒澤 努  大阪大学
  関 令二  田村製薬㈱
  梅原健治  (有)ベッセル
  坂上吉一  近畿大学
 

 

目 次

目次一覧PDF
1章 作業ならびに生活環境中の滅菌方法について
   -規制、将来性ならびに現在・将来の課題-
1. 作業空間の滅菌
2. ホルムアルデヒドガス滅菌
3. オゾン滅菌
4. 過酸化水素滅菌
5. 過酢酸滅菌
6. 過酢酸と過酸化水素滅菌との比較
7. 二酸化塩素
8. クリーンルーム内の滅菌バリデーションに使用されるBIの初期菌数の要求
9. オゾン、過酸化水素、過酢酸、二酸化塩素の今後の動向
10. 二酸化塩素を用いた室内生活空間の燻蒸
11. プラズマ滅菌有効性を謳う商品機能の正当性について

2章 殺菌,滅菌,消毒,不活の基礎技術と無菌性保証
 1節 殺菌,滅菌,消毒,不活技術に関する基礎用語の意味
1. 基礎用語
1.1 生育抑制(静菌)
1.2 殺滅(殺菌)
1.3 除菌
2. 微生物制御法の実際
2.1 身近な微生物制御
2.2 製造環境(工場内)で行われる微生物制御
3. 代表的微生物制御法
3.1 物理的手法
3.2 化学的手法
 2節 滅菌処理の評価法と無菌性保証
1. 有効濃度の決定
2. 有効処理時間の決定(生残曲線法)
3. 有効処理時間の決定(フラクションネガティブ法)
4. 無菌性保証レベル(SAL:Sterility assurance level)
5. インジケーター

3章 殺菌、滅菌、消毒、不活化技術
 1節 UV照射
1. 光殺菌の歴史
2. 微生物の死滅に対する有効光
3. 光源について
4. UV計測
5. 各種菌の光感受性
6. UV照射による実用例
6.1 UVとVUVの殺菌効果事例
6.2 空気(環境)殺菌
6.3 表面殺菌
6.4 流水殺菌
 2節 放射線滅菌
1. 滅菌保証の意義
2. 薬事法改正と滅菌保証
3. 放射線滅菌の特徴
4. 照射装置の特性
4.1 ガンマ線照射施設
4.2 電子線照射施設
4.3 放射線の殺菌作用
5. 製品定義
5.1 バイオバーデンの計測法と評価
6. プロセスの定義
6.1 最大許容線量の設定
6.2 滅菌線量設定
7. バリデーション
7.1 据付時適格性の確認(IQ)
7.2 運転時適格性の確認(OQ)
7.3 稼動性能適格性の確認(PQ)
8. 日常の滅菌工程管理
9. 製品の出荷
9.1 パラメトリックリリース(ドジメトリックリリース)
10. プロセス有効性の維持
11. 変更管理
12. バリデーション計画書、報告書
12.1 バリデーション計画書(プロトコール)
12.2 バリデーション報告書
 3節 ガスプラズマ
1. ガスプラズマ
1.1 ガスプラズマ生成
1.2 交流放電によるプラズマ生成
1.3 高周波・マイクロ波プラズマ
2. 大気圧プラズマによる殺菌,滅菌,消毒,不活化技術
2.1 プラズマジェットの適用
2.2 大気圧バリア放電の適用
3. 低圧プラズマによる殺菌,滅菌,消毒,不活化技術
3.1 RFプラズマ
3.2 マイクロ波プラズマ
 4節 エチレンオキサイド滅菌
1. はじめに
1,1 エチレンオキサイド滅菌方法の長所と短所
1.2 エチレンオキサイド滅菌の法規制と安全性の確保
2. 滅菌剤
3. プロセス及び装置の特性
4. 製品の定義
4.1 滅菌効果に影響を与える要因
4.2 製品の同等性
4.3 EO残留物測定
4.4 包装の同等性
4.5 積載の同等性
5. プロセスの定義
5.1 滅菌条件の設定
5.2 ハーフサイクル法
5.3 オーバーキル法
5.4 BI/バイオバーデン併用法
5.5 BI(バイオロジカルインジケーター)
6. 滅菌バリデーション
6.1 IQ(据付時適格性の確認)
6.2 OQ(運転時適格性の確認)
6.3 PQ(稼動性能適格性)
7. 滅菌工程管理(日常)と出荷
8. 稼働性能の再確認(リクオリフィケ―ション)
8.1 定期再確認
8.2 変更時の再確認
 5節 ホルムアルデヒドガス滅菌技術
1. ホルムアルデヒドガス滅菌器
2. 世界初ホルムアルデヒドガス滅菌器の誕生
3. ホルムアルデヒドガス滅菌器(装置)
3.1 名称
3.2 装置概要
3.3 滅菌時間
3.4 工程 
4. 滅菌対象物
4.1 包装
4.2 滅菌対象物の清浄度
4.3 滅菌工程の管理
4.4 メンテナンス
5. 安全性
5.1 装置設置室内空気のホルムアルデヒドガス濃度
5.2 素材への残留ホルムアルデヒド濃度
 6節 光触媒
1. 光触媒酸化チタンの殺菌性・静菌性
1.1 殺菌性
1.2 静菌性
2. 光触媒酸化チタンのウイルス不活化性
3. 光触媒酸化チタンの殺菌機構(メカニズム)について
4. まとめ
 7節 マイクロナノバブルによる殺菌技術
1. マイクロバブルの発生方法と基礎特性
1.1 気液二相流旋回型マイクロバブル発生装置
1.2 加圧溶解型マイクロバブル発生装置
1.3 微細孔型マイクロバブル発生装置
2. マイクロバブルの特性
3. 気泡の消滅にともなうフリーラジカルの発生
4. ナノバブルとしての安定化とその計測方法
4.1 動的光散乱光度計による測定
4.2 電子スピン共鳴法(ESR)による計測
5. マイクロバブルやナノバブルの食品分野における応用例
5.1 オゾンマイクロバブルを利用したカット野菜の殺菌
5.2 オゾンナノバブルを利用したカキの殺菌
5.3 酸素ナノバブルを利用した保存料を使わない蒲鉾の製造
5.4 オゾンナノバブルを利用した身体の殺菌
 8節 農薬
1. 農薬の概要
2. 殺菌剤の種類と作用機作
2.1 無機系薬剤
2.2 有機殺菌剤
3. まとめ
 9節 界面活性剤
1. 殺菌、滅菌、消毒、不活化の観点からみた界面活性剤
2. 陽イオン界面活性剤
2.1 塩化ベンザルコニウム
2.2 塩化ジデシルジメチルアンモニウム
2.3 塩化ベンゼトニウム
2.4 塩化セチルピリジニウム
2.5 臭化ヘキサデシルトリメチルアンモニウム
2.6 類縁化合物
3. 両性界面活性剤
3.1 塩酸アルキルジアミノエチルグリシン
4. 陰イオン界面活性剤
5. 新たに対応すべき対象
5.1 バイオフィルム
5.2 異常型プリオン蛋白質
6. バイオサーファクタント
 10節 バイオ消毒剤、洗浄剤(酵素洗浄剤の応用)
1. 消毒・滅菌・洗浄
1.1 消毒・滅菌プロセスにおける洗浄の重要性
1.2 洗浄に重要な要因
2. 酵素洗浄剤
2.1 洗浄剤組成中の酵素の安定性
2.2 酵素洗浄剤の具体的な用途
2.3 医療用酵素洗浄剤の開発
 11節 機能水・電解水
1. 方法論
2. 応用例
3. 活性スペクトル
4. 利点
5. メカニズム

4章 原因物質別の殺菌、滅菌、消毒、不活化
 1節 エンドトキシン
1. エンドトキシンの不活化
1.1 乾熱滅菌
1.2 湿熱
1.3 酸/アルカリ処理
1.4 その他の不活化法
2. エンドトキシンの除去
2.1 蒸留
2.2 限外ろ過
2.3 選択吸着
3. エンドトキシンの不活化、除去工程におけるバリデーション
 2節 細菌
1. 細菌の構造
1.1 グラム陽性菌とグラム陰性菌
1.2 抗酸菌(Mycobacterium)属菌
1.3 芽胞
2. 物理的殺菌法と標的分子
2.1 加熱
2.2 電離放射線抵抗性
2.3 UV抵抗性
2.4 食品分野の新しい殺菌法
3. 化学的殺菌法と標的分子
4. 特に注意が必要な感染症
4.1 ボツリヌス菌
4.2 ウェルシュ菌
4.3 セレウス菌
4.4 黄色ブドウ球菌
4.5 腸管出血性大腸菌
4.6 細菌の増殖・死滅予測
4.7 多剤耐性菌
 3節 カビ、カビ毒
1. カビ・酵母の殺菌、滅菌、消毒及び不活化
1.1 物理的な方法による殺菌、滅菌、消毒及び不活化
1.2 化学的な方法による殺菌、滅菌、消毒及び不活化
2. カビ毒の除去及び不活化
2.1 カビ毒の特徴
2.2 代表的なカビ毒
 4節 ウイルス
1. ウイルスの構造と抵抗性
2. ウイルスと細胞の関係
3. 感染経路
4. ウイルス不活化法
5. まとめ
 5節 芽胞
1. 芽胞の性状
2. 最外層の異なる芽胞の性質
3. 各滅菌法に対しての抵抗性
4. 芽胞殻とエキソスポリウムの機能
5. 芽胞発芽剤の透過性
6. 芽胞の滅菌・不活化技術
7. 滅菌の指標菌としての芽胞
 6節 原虫
1. 一般的な浄水処理によるクリプトスポリジウムオーシスト等の除去と不活化
1.1 塩素消毒によるクリプトスポリジウムの不活化効果
1.2 急速ろ過法および緩速ろ過法による除去
2. 既存の浄水処理に代替するあるいは補完する技術
2.1 紫外線によるクリプトスポリジウム等の不活化
2.2 膜ろ過法によるクリプトスポリジウムオーシストの除去
2.3 オゾンによるクリプトスポリジウムオーシストの不活化
 7節 プリオン
1. プリオンとプリオン病
2. プリオン病の発症メカニズムと診断法
3. 医原性プリオン病とハイリスク組織
4. プリオンの不活化処理
5. プリオンの不活化処理に関する様々な議論
6. 今後の展望

5章 放射性物質の除去技術
 1節 放射性物質汚染とその除染(食品の汚染も含む)
1. 放射線とは? 放射性物質とは? 放射能とは?
1.1 原子炉でなぜ放射性物質が生じるか?
1.2 「半減期」とは?
2. 食品への放射性物質の汚染経路
3. 放射性汚染食品の基準値とモニタリング
3.1 外部被曝と内部被曝
3.2 放射線量の単位とは? どのように測定するのか?
3.3 食品、飲料水中の放射性物質はどのように測定するのか?
3.4 食品を介した放射性物質の摂取量から内部被爆線量をどう見積もるか?
3.5 食品の放射能の基準値の決め方
3.6 食品の放射性物質の新たな基準値
 2節 放射性物質を含む土壌・地下水の対策技術及び農地における空間線量率低減策
1. 放射性物質を含む土壌・地下水の対策方法
1.1 土壌に対する対策技術
1.2 地下水に対する対策技術
2. 透過性地下水浄化壁の適用性
3. 農地における対策技術及び予測評価方法
3.1 農地における対策技術
3.2 空間線量低減効果の評価方法
 3節 農作物の汚染低減化を目的とした根酸構成成分などの有機酸による農地土壌中からのセシウム及びストロンチウムの抽出
1. 使用する有機酸(根酸構成物質)及び資材並びに抽出条件
2. 本技術の特徴
3. セシウムとストロンチウムの抽出及び減量・濃縮の原理
3.1 根酸の性質と有機酸による交換態イオンの抽出及び炭酸塩鉱物の溶解
3.2 糖類によるセシウム及びストロンチウム溶液のゲル化
4. 各種有機酸による土壌からのセシウムの抽出
4.1 実験手順
4.2 結果
5. セシウム抽出効率に影響するファクターの確定
5.1 実験手順
5 2 実験結果
6. マイクロ波による粘土鉱物や雲母の直接加熱
6.1 実験手順
6.2 実験結果
7. 土壌からのセシウム除去量を評価する際の注意点
8. 実際の除染時における作業手順
8.1 水田を例とした土壌からのセシウム及びストロンチウムの回収方法
8.2 畑土壌の場合
9. 高濃度セシウムやストロンチウム汚染水の処理(多糖類による抽出廃液の減量方法)
10. 土壌への影響
11. 実施方法の改良に向けて
 4節 水洗いとふるい分けを組み合わせた汚染土壌からの放射性セシウムの除去
1. 土壌中の放射性セシウムの分布
1.1 土粒子の粒径による分類
1.2 一般的な土壌の粒度分布
1.3 放射性セシウムの挙動
2. 土塊からの放射性セシウムの物理的分離手法
2.1 土塊中の土粒子の存在イメージ
2.2 大粒子(岩)表面からの小粒子(土)剥離
2.3 小粒子表面からの微粒子剥離
2.4 微粒子表面に付着した放射性セシウムの物理的分離手法
2.5 物理的分離手法による洗浄技術の施工フロー
3. 放射性物質等の調査結果の概要
4. まとめ
 5節 ポリイオン粘土法等による土壌中放射性セシウムの除去と再汚染の防止
1. 表層土壌処理の目的
2. ポリイオン粘土法
3. 短期的な除染と長期的な除染
4. 土壌処理剤の選択
5. 福島での除染試験
6. 除染と再汚染防止への方策
 6節 磁性化プルシアンブルーによる汚染水からの放射性セシウム除去
1. 背景
2. 磁性化プルシアンブルーによるセシウム除去
2.1 磁性化プルシアンブルーの構造・物性
2.2 磁性化プルシアンブルー磁気分離によるセシウム除去

6章 対象物、空間、施設における殺菌、滅菌、消毒、不活化、有害物除去技術と現状
 1節 医療機器の滅菌
1. 医療機器に主に使用される滅菌方法
1.1エチレンオキサイド滅菌
1.2 放射線滅菌
1.3 湿熱滅菌
2. 滅菌プロセスの開発
3. 滅菌バリデーション
3.1 一般
3.2 エチレンオキサイド滅菌のバリデーション
3.3 放射線滅菌のバリデーション
3.4 湿熱滅菌のバリデーション
4. 日常のプロセスの管理及び滅菌プロセスからのリリース
5. 滅菌プロセスの有効性の維持
6. 医療機器の滅菌に関する国際動向
 2節 医療施設
1. 医療施設における清浄度クラスの分類
2. 医療施設における環境整備の考え方
3. リザーバーとソース
4. 医療施設における環境感染管理の実際
4.1 環境感染管理に使用する薬物
4.2 環境感染管理の具体策
5. 環境消毒に関する考え方の変遷
6. 環境消毒における問題点
 3節 歯科施設の感染対策
1. 感染対策の基本理念
1.1 スタンダードプレコーション
1.2 感染源対策とスポルディングの分類
1.3 スポルディングの分類と滅菌困難な再使用器材に対する個人的見解
2. 再使用器材の滅菌方法
3. 再使用器材の滅菌方法:歯科用タービンハンドピース
3.1 歯科用タービンの滅菌処理方法
3.2 歯科用タービンの滅菌処理と注油
3.3 歯科用タービンの滅菌処理に伴って開発された装置
3.4 歯科用タービンの滅菌処理後の特性変化
4. 再使用器材の滅菌方法:熱や湿度に弱い再使用器具の滅菌
5. 印象体の消毒法
5.1 固定剤入り次亜塩素酸ナトリウム液に浸漬する方法
5.2 印象体専用洗浄装置を用いる方法
5.3 2%グルタラール溶液に浸潰する方法
5.4 参考:石膏模型の消毒法
6. 歯科用タービンハンドピースの感染対策上の問題点
6.1 給気停止時におけるタービン内部へのサックバック
6.2 サックバック防止策:ユニットによる制御策
6.3 サックバック防止策:タービン単体による制御策
7. 歯科用ユニットを経由する水の細菌汚染の原因と対策
7.1 注水停止時の給水管への水の吸引
7.2 水道水中に静菌状態の細菌の存在
7.3 給水系チューブ内面のバイオフィルム形成
8. 歯内治療時の特殊な感染対策
8.1 SL消毒器(チェアサイド用歯内療法用乾熱滅菌器)
8.2 ラバーダム
9. 空気汚染対策
 4節 下水処理-下水道における水系リスクの低減-
1. 微量汚染物質のリスク低減
1.1 下水道における微量汚染物質のリスクと挙動
1.2 微量汚染物質のリスク低減技術
2. 病原性微生物のリスク低減
2.1 下水道における病原性微生物のリスクと挙動
2.2 病原性微生物のリスク低減技術
 5節 水道水の水質基準と浄水方法および水安全計画の概要
1. 水道水の水質基準
1.1 水質基準の概要
1.2 水安全計画
2. 浄水方法
2.1 急速ろ過法と緩速ろ過法
2.2 高度浄水処理
2.3 消毒
3. 環境水中に検出される、医薬品や身体ケア用品に由来する微量有機物
 6節 食品製造施設
1. 食品製造施設における洗浄・殺菌の重要性
2. 食品製造施設における洗浄・殺菌剤の選定
3. 食品製造施設の衛生管理
3.1 作業従事者の衛生について
3.2 機器・器具・施設・設備の衛生について
3.3 原材料の衛生について
4. 新たな洗浄・殺菌手法の提案
4.1 すすぎ水としての次亜塩素酸水の利用
4.2 ウイルス対策用商品の利用
5. 食品衛生に関わる法規制および規格認証制度
5.1 法規制
5.2 管理システムと規格認証制度
 7節 農業施設
1. 種子消毒
1.1 種子消毒剤による殺菌
1.2 熱による種子の殺菌
1.3 電解水、オゾンによる種子消毒
1.4 第3リン酸ナトリウムによる種子処理
2. 土壌の殺菌
2.1 太陽熱消毒
2.2 熱水土壌消毒
2.3 農薬による殺菌処理
3. 苗、種茎、球根の消毒
3.1 農薬による処理
3.2 熱処理
4. 器具・作業機械の消毒
4.1 塩素製剤等殺菌剤
4.2 オゾン水、電解酸性水
4.3 熱
4.4 第3リン酸ナトリウム
5. 農業用水
5.1 農業用水の基準
5.2 用水中の微生物
6. 養液栽培の培養液の殺菌
7. 収穫物の殺菌
7.1 薬剤処理
7.2 洗浄
7.3 熱処理
 8節 オゾン・マイクロバブルを利用した植物工場における病原菌の殺菌
1. OMBの発生方法の違いが培養液中のFusarium oxysporumおよびPectobacterium carotovorumの殺菌に及ぼす影響
1.1 OMBおよびオゾンミリバブル(OMM)が溶存O3濃度(dO3)に及ぼす影響
1.2 発生方法の違いによるOMBおよびOMMのF. oxysporumおよびP. carotovorumに対する殺菌効果
2. 異なるdO3によるOMBのF. oxysporum およびP. carotovorumの殺菌効果の比較
2.1 異なるdO3によるOMBのF. oxysporum およびP. carotovorum に対する殺菌効果
2.2 異なるdO3によるOMBのF. oxysporum およびP. carotovorum に対する殺菌効果の持続性
3. 水耕装置を用いた植物病原菌の殺菌効果およびレタスの生育
3.1 水耕装置を用いた植物病原菌の殺菌効果
3.2 OMB発生回数がF. oxysporumの殺菌効果に及ぼす影響
3.3 水耕装置でのF. oxysporumの殺菌およびレタスの生育に及ぼす影響
 9節 実験動物飼育施設
1. 実験動物
2. 実験動物施設
3. 実験動物施設の構成要素とその衛生管理
3.1 一般実験動物飼育室
3.2 ケージ
3.3 ペン
3.4 手術室
3.5 ABSL感染動物実験室
3.6 検査室
3.7 細胞培養クリーンルーム
3.8 無菌動物
4. 施設の特殊性
4.1 大型オートクレーブ
4.2 パスボックス
4.3 洗浄室
4.4 ケージ
4.5 ラック
4.6 ケージワッシャー
4.7 ラックワッシャー
4.8 廊下
4.9 出入り口
4.10 廃棄物
4.11 排水
4.12 飲料水モニタリング
4.13 飼料の滅菌
 10節 畜産現場における消毒・殺菌対策(鳥インフルエンザ、口蹄疫などを中心に)
1. 海外の家畜感染病の発生状況を常時 的確に把握する
2. 飼育環境、特に畜舎回りを改善し、給水設備を点検整備する
3. 野生生物(動物、昆虫)による病原体の感染伝播に注意
4. 人の出入りによる伝播・感染の可能性を常に考える
5. 畜産現場における効果的な消毒は「濃度、時間、温度、水質 プラス pH」
6. アルカリ分の各種病原体(細菌、真菌、ウイルス)に対する消毒効果
7. カチオン系界面活性剤のpH調整アルカリ化法の開発
8. 各種の病原体に対するpH調整アルカリ化効果
9. pH調整資材の示すpH特性と使用上の注意
10. 消毒資材としての石灰類
11. 消石灰によるpH調整アルカリ化効果
 11節 酪農場における細菌コントロール
1. 消毒の概念
1.1 はじめに
1.2 消毒をする意味
2. 畜舎内の空気中における細菌
2.1 空気中から黄色ブドウ球菌が
2.2 空気中の菌数を減少させる方法は
3. 耐熱菌削減の取り組み
3.1 耐熱菌数の悪影響
3.2 耐熱菌は死滅させることが困難
3. 洗浄をきちんと行うこと
4. 搾乳機器の汚れのポイントと洗浄理論
4.1 菌種で原因がわかる
4.2 「搾乳機器の清潔度」のチェック箇所
5. 体細胞と細菌との兼ね合い
5.1 健康牛は体細胞数の10万未満
5.2 四つの乳房炎発生型
5.3 各種乳房炎の対処
6. 牛床の管理
6.1 ゴムマットを剥がすとそこには…
6.2 敷料中の菌も要注意
6.3 肢蹄や尻尾の汚れが乳房炎に
7. ドロマイト系石灰塗布の有用性
7.1 消石灰と生石灰
7.2 消毒、乳房炎防除、蹄病予防にも
7.3 暑熱対策として屋根に塗布
8. 搾乳清拭の問題点とタオルの正しい管理
8.1 乳頭清拭は搾乳の基本
8.2 チョキ拳でひねりながら拭く
8.3 あらかじめ洗浄除菌タオルを用意しておく
9. 効果的な牛舎施設消毒のポイントはここだ!
9.1 牛舎施設消毒について
9.2 箇所ごとのポイント
9.3 効果的な消毒には手順の把握を
 12節 住宅を含めて室内環境全般
1. 感染症で問題となる微生物
1.1 新興感染症と原因微生物
1.2 インフルエンザウイルス
1.3 ノロウイルス
1.4 レジオネラ、感染源および感染経路
2. 再興感染症および原因微生物
2.1 結核
2.2 メチシリン耐性黄色ブドウ球菌
2.3 VRE
2.4 食中毒で問題となる微生物
2.5 カンピロバクター
3. その他問題となる可能性のある微生物
4. 飛沫感染(経気道感染)
5. 生活環境における微生物制御
5.1 微生物制御の意義と現状
5.2 ノロウイルス対策
5.3 インフルエンザ対策
5.4 レジオネラ対策
5.5 カビ対策
5.6 結核対策
5.7 生活環境分野での殺菌消毒
5.8 手洗い等の重要性
5.9 マスク(抗菌マスク)の有効利用とその効用