化学品の市場調査、研究開発の支援、マーケット情報の出版

~ リチウムイオン電池を中心に ~
 
* 本セミナーは開催済みです。再開催のご要望があれば、お知らせください。

        再開催を希望   

CMCリサーチセミナー

       開催日時:2019年7月4日(木)10:30~16:30 
       会  場:ちよだプラットフォームスクウェア B1F R002
            〒101-0054 東京都千代田区神田錦町3-21  → 会場へのアクセス 
       受 講 料:49,000円(税込) ※ 資料・昼食付
             * メルマガ登録者は 44,000円(税込)
             * アカデミック価格は 25,000円(税込)
            パンフレット
 
 ★ アカデミック価格:学校教育法にて規定された国、地方公共団体、および学校法人格を有する大学、大学院の教員、学生に限ります。
 ★ 【メルマガ会員特典】2名以上同時申込で申込者全員メルマガ会員登録をしていただいた場合、2人目は無料です(1名価格で2名まで参加可能)。また、3名目以降はメルマガ価格の半額です。
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セミナーの趣旨

 自動車のモーター駆動化、EV化および定置型蓄電池の必要性が増す中、リチウムイオン電池の適切な処理やリサイクル・リユースは重要度を増しています。さらに、大量の電池が必要になった場合の資源の問題もますます重要度を増してきました。
 今回は、リチウムイオン電池の廃棄物を含むいわゆる「都市鉱山」を対象として、効率的で環境負荷の少ない有用金属元素の分離プロセスの研究に取り組まれている早稲田大学 所千晴教授、また泉化研の菅原秀一氏には、廃電池の処理や法規制、バーゼル法などの国際的な規制など国内外の規制に関してお話いただきます。

セミナー対象者

 ・リチウムイオン電池の処理およびリサイクルに関心のある技術者
 ・リチウムイオン電池の処理およびリサイクルに関心のある管理職、マネジメント職

セミナーで得られる知識

 ・リサイクルに求められる分離濃縮技術の概要
 ・物理的分離濃縮技術の概要とその動向
 ・リチウムイオン電池リサイクル技術の動向

プログラム

講演1.
持続的未来社会を支えるえる物理的分離濃縮技術の最先端と
リチウムイオン電池リサイクルへの応用
10:30~12:00
(質疑応答含)
講 師 所 千晴 氏  
早稲田大学 理工学研究院 創造理工学部 環境資源工学科 教授
 【講師略歴】 2003年 東京大学大学院工学系研究科博士課程修了。博士(工学)取得。
2004年 早稲田大学理工学部助手。
2007年 早稲田大学理工学術院専任講師。
2009年 早稲田大学理工学術院准教授。
2015年 早稲田大学理工学術院教授。現在に至る。
2016年 東京大学生産技術研究所特任教授を兼担。現在に至る。
2016年 早稲田大学創造理工学部/創造理工学研究科教務主任を兼担。現在に至る。
2017年 日本学術会議第三部会員を兼担。現在に至る。
2018年 早稲田大学ダイバーシティ推進室長を兼担。現在に至る。
これまでに、経済産業省や環境省、東京都、JOGMEC 等の審議会委員や審査委員を多数歴任している。また、現在、化学工学会、粉体工学会、環境資源工学会の理事も担当している。専門は資源循環工学、化学工学、粉体工学。
趣 旨  リチウムイオン電池リユース・リサイクルを実現するには、コストのかからない分離濃縮技術が必要不可欠であるが、一般に物理的分離濃縮技術は低環境負荷・低コストであるものの精度が低く、化学的分離濃縮技術は高い分離精度が得られるものの環境負荷が高くコストがかかる。したがって、両者のベストミックスが重要である。また、物理的分離濃縮技術の精度を向上し、化学的分離濃縮技術の負荷を低減する技術革新も求められている。本セミナーでは、物理的分離濃縮技術の概要と開発動向を概観すると共に、リチウムイオン電池を対象とした個別の技術開発例を紹介する。
【講演プログラム】 1.物理的分離濃縮技術の概要
 1.1 物理的分離濃縮技術と化学的分離濃縮技術
 1.2 破砕・粉砕の役割と概要
 1.3 物理的分離濃縮技術の概要
 1.4 分離濃縮の評価とシミュレーション

2.電気パルス法による分離濃縮技術
 2.1 電気パルス法による分離濃縮の原理
 2.2 アーク放電を利用した分離濃縮技術
 2.3 細線爆発現象を利用した分離濃縮技術

3.リチウムイオン電池の分離濃縮技術
 3.1 加熱による前処理の効果
 3.2 物理的技術による分離濃縮技術の例
 3.3 電気パルス法による分離濃縮技術の例

 
講演2.
廃EV電池の処理と国内外の法規制、3R法、バーゼル法とEU指令
 
13:00~14:30
(質疑応答含)
講 師 菅原 秀一 氏  泉化研 代表
 【講師略歴】 1972年 東北大学大学院 工学研究科 高分子化学専攻、
~2000年 呉羽化学工業(現 ㈱クレハ)研究、企画、技術営業ほか、機能樹脂部・技術担当部長
1991年~ リチウムイオン電池PVDF バインダー 開発営業
1995年~ カーボン負極 開発営業
2000年~ 三井物産㈱無機化学本部プロジェクト・マネージャー/PM
2005~2009年 ENAX㈱米澤研究所 先端技術室PM
2005~2009年 NEDO系統連係蓄電システム 研究PM
趣 旨  現在2019年1Qの段階で、通年のEVとPHVの生産台数は100万台を越えて、200万台に近づくと予想される。過去数年のEV 台数から発生する廃電池と、概ね10 年後に急増する廃電池の処理は、問題であることは念頭にあっても、具体的なアクションは殆ど手が付いていない。
 この原因は、1.化学電池=有機、無機と金属の集合体に対する定量的な理解が無い 2.環境問題的なイメージだけで、大量の有価物と無価物へのコスト的な解析がなされていない 3.電池材料>電池生産>EV生産の流れ、異業種の連続の中で、誰かが何とかしてくれると思った...等々であろう。
 輸出入を伴い、広範囲に分散したEVが、廃車となった時点で、廃電池は電池では無く、ケミカル・ハザードを伴う厄介者で、多くの法規制が関わって来る。講演2 ではこれらの問題への定量的なアクセスと、現行の法規制等を紹介する。
【講演プログラム】 1. EV廃電池の数量予測

2. 廃電池の化学組成と発生する規制物質

3. 化学物質規制、日本、諸外国とEU

4. 3R 法規制(日本)

5. バーゼル法とケミカルハザード

6. EU 指令(WEEE、RoHS、電池指令)

7. 関連事項

 
講演3.
EV用電池の元素資源量、供給・生産と廃棄の定量データ試算
 
14:40~16:10
(質疑応答含)
講 師 菅原 秀一 氏  泉化研 代表
趣 旨  内容的には 講演2の各論になるが、EVのリチウムイオン電池の活物質が、いずれが主流となるかは、現時点では流動的である。これは主にコバルトCoの資源とコストの問題であるが、廃EV電池からのリサイクルを積極的に行った方が、合理的であるとの認識はかなり共通である。その中で廃電池の無害化処理と、その後の有価物の回収は、特に正極材の合成プロセスとの連結が効果的である。これまでの鉱山資源系の流れから、化学合成系の流れに移し、元素資源の消耗と廃棄がない状態を考えてみたい。具体的な事例と特許公開情報などから、上記の課題解決の現状も紹介する。
【講演プログラム】 1. EV用リチウムイオン電池(セル)の構成

2. 正極材の選定と性能、何れが主流となるか

3. 元素資源の所要量試算 トン/GWh

4. NMC三元系のCo,Ni 塩の所要量とコスト

5. 廃電池の状態と無害化処理

6. EV100万台から発生する有価物と廃棄物

7. NMC三元系正極材の合成と元素資源

8. 合成方法、バッチ(回分法)から連続法へ

9. リチウム資源ソースと回収プロセス

10. 廃電池ビジネス、国内外企業の動向

11. 廃電池の処理とリサイクルに関する特許

12. まとめ

《名刺交換》
 

 
 

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