化学品の市場調査、研究開発の支援、マーケット情報の出版

 
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CMCリサーチセミナー

       開催日時:2019年6月13日(木)12:30~16:30 
       会  場:ちよだプラットフォームスクウェア 503会議室  → 会場へのアクセス 
            〒101-0054 東京都千代田区神田錦町3-21
       受 講 料:50,000円(税込) ※ 資料代含
             * メルマガ登録者は 45,000円(税込)
             * アカデミック価格は 25,000円(税込)
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講 師

北川 和男 氏
(地独)京都市産業技術研究所 研究戦略フェロー

【講師経歴】

《略 歴》
 1979年 大阪府立大学大学院 工学研究科応用化学専攻 修士課程修了
  同年 京都市工業試験場入所
 1998年 工学博士(京都工芸繊維大学)
 2014年 地方独立行政法人 京都市産業技術研究所 研究フェロー
 現在に至る他に、
  ・京都工芸繊維大学大学院 工芸科学研究科 非常勤講師
  ・ナノセルロースフォーラム幹事
  ・新素材-CNFナショナル・プラットフォーム プロジェクトマネージャー

■ おもな専門分野・研究分野
 高分子系複合材料、高分子加工工学

研究歴
 ・高分子系複合材料における機能性界面相の研究
 ・使用済み紙フェノール樹脂の炭素材料化による高度利用技術の開発
 ・生分解性プラスチックの全国土壌分解性フィールドテスト
 ・バイオマス繊維/生分解性プラスチックの界面制御型複合材料の開発
 ・セルロースナノファイバーの製造と高植物度ナノコンポジットの開発

セミナーの趣旨

 セルロースナノファイバー(CNF)は、現在製造各社での実証プラントの設置及びサンプル提供が本格的に開始され、一部では商業生産も始まりました。またCNFを用いた実用化・事業化製品も多様な分野から出始めています。約10数年来、特にCNF/プラスチック複合化技術開発を京都大学生存圏研究所矢野浩之教授と共に実施して来た中で、2018年6月にはランニングシューズのミッドソール部分にCNF/プラスチック複合材が世界初で採用され商業販売されています。本セミナーでは、CNFの種類とその特徴・製造方法、現在サンプル提供されているCNF各社の特徴と生産状況、プラスチック複合化の開発推移と京都プロセス(パルプ直接混錬法)の特長、混錬にあたってのポイント、試作開発例など、自社製品にどのようにしてCNFを取込んで行くかのポイント等についてサンプル等を持参しお話しします。

セミナー対象者

 ・CNFはどのような特徴があって、どのようなものか知りたい方
 ・プラスチックの高性能化・高機能化にCNFを応用検討してみたい方
 ・CNFサンプルを入手したがうまく使いこなせない方
 ・プラスチック成形加工、コンパウンドメーカー
 ・CNF関連加工技術を開発したい、市場があるのではと思っておられる方 他

セミナーで得られる知識

 ・ナノセルロース(CNF,TEMPO等酸化CNF,CNC,バクテリアセルロース)の特徴と国内のCNF製造各社の生産、サンプル提供状況
 ・CNF/プラスチック複合材の技術開発状況とその実用化試作・事業化動向
 ・CNF/プラスチック複合材の製品化、試作事例の紹介
 ・同上材料の特に混練技術、射出成形技術、射出発泡成形技術のポイント
 ・自社技術、自社製品にどのようにCNFを取り込んで行けば良いのか、その進め方

プログラムの概要

 1.各種ナノセルロースの種類・特徴及び製法・生産状況等について
 2.ナノセルロース研究開発の世界的動向とISO国際標準化の動向
 3.CNF/プラスチック複合化技術の開発
 4.CNF/プラスチック複合材の射出成形並びに微細発泡成形
 5.CNFの染色と材料着色法の開発
 6.CNF材料の社会実装化動向
 7.CNF材料を使いこなす/どのように自社製品に取込んで行くかのポイント
 8.CNFを使った応用・実用化事例

プログラム

  ※ 適宜休憩が入ります。

1.各種ナノセルロースの種類・特徴及び製法・生産状況等について
  ~ CNF, TEMPO等酸化CNF, CNC,バクテリアセルロース ~
 (1)セルロースナノファイバー(CNF)の特徴とその製法及び原料
   a.TEMPO等酸化セルロースナノファイバー(化学処理/解繊)
   b.セルロースナノファイバー(機械的解繊)
 (2)セルロースナノクリスタル(CNC)の特徴とその製法
 (3)バクテリアセルロースの特徴とその製法
 (4)現在サンプル供給しているCNFメーカー19社の特徴と提供サンプル等のご紹介
   a.サンプル提供企業一覧表[2019/3/4改訂7版発行]の配布及び説明
   b.CNF生産各社の拠点とその生産能力及び量産化計画

2.ナノセルロース研究開発の世界的動向とISO国際標準化の動向

3.CNF/プラスチック複合化技術の開発
 (1)粉末法による[親水性]CNFと[疎水性]プラスチックの複合化
 (2)CNFの化学変性によるナノコンポジットの高性能化
   a.化学変性の考え方
   b.CNFの分散特性と化学処理法
   c.変性CNFによる性能アップ(分散性・強度・耐熱性等)
   d.京都プロセス(パルプ直接混練法)の開発
   e.ASA変性とセルロースの耐熱性を向上するアセチル変性
   f.DS(変性反応の程度)による性能の違いと最適化
 (3)CNF/樹脂の混練技術とそのポイント
   a.CNF/樹脂混練の考え方
   b.「京都プロセス」における混練技術
   c.混練にあたってのポイント
   d.CNFの分散性とその評価法
 (4)CNF強化ポリプロピレンの性能向上手法について
 (5)CNFナノコンポジットの樹脂種横展開について(特性・性能等)
   a.LDPE, HDPE, PP, PS,PLA, PA11, PA12, ABS,POM,PA6,
     PA MXD6,PA MXD10, PBT,PC/ABS
 (6)材料メーカーにおける変性パルプ及びCNF/樹脂マスターバッチ(MB)のサンプル供給及び商業生産開始
 (7)「京都プロセス」における変性パルプ及びCNF/樹脂MBの製造とサンプル提供

4.CNF/プラスチック複合材の射出成形並びに微細発泡成形
 (1)CNF/プラスチック複合材の射出成形技術
 (2)CNF/プラスチック射出成形のポイント
 (3)超臨界CO2バッチ発泡法による微細発泡基盤技術の開発
 (4)変性CNFナノコンポジットを用いた超臨界N2射出発泡成形
 (5)大型射出発泡成形品の試作
 (6)ポリエチレン/化学バッチ発泡品の試作

5.CNFの染色と材料着色法の開発
 (1)CNFの染色
 (2)粉末法による材料着色成形品の試作
 (3)材料着色事例とサンプル見本

6.CNF材料の社会実装化動向
 (1)経済産業省主導「ナノセルロースフォーラム」の活動について
 (2)「新素材-CNFナショナルプラットフォーム」の活動について

7.CNF材料を使いこなす/どのように自社製品に取込んで行くかのポイント
 (1)その方向性と実際例について
 (2)どのCNF材料から触るか、取り寄せるか?

8. CNFを使った応用・実用化事例
 <既実用化事例>
 (1)ゲルインク・ボールペン
 (2)消臭機能・大人用紙おむつ
 (3)トイレクリーナー
 (4)スピーカーコーン(バクテリアセルロース応用又はCNF応用)
 (5)紙力増強材等(特殊フィルター、電池用セパレーター)
 (6)粉体・繊維状物のバインダー
 (7)ランニングシューズのミッドソール材
 (8)磁器鋳込み成型時の脱型助剤
 <試作例>
 (1)CNF/プラスチック複合材
   a.モーターボートインパネ(CNF/PLA)
   b.化粧品ケース(CNF/PLA)
   c.電気・電子部材カバー(CNF/PP)
   d. リレー装置カバー(CNF/PP)
   e.照明器具カバー(CNF/PP)
   f.自動車エンジンカバー(CNF/PA6)
   g. 大型成形品(同上エンジンカバー)無電解メッキ品
   h.自動車ドアトリム(CNF/PP)
   i.自動車トランクリッド(CNF/PA6)
   j.自動車インテークマニホールド(CNF/PA6)
   k.シューズキーパー(CNF/PP)
   l.ミニバスケット(CNF/PP)
   m.ペンスタンド(CNF/PP)
   n.トラッシュビン(CNF/PP)
 (2)CNF/ゴム複合材
   a.自動車タイヤ
   b.スポーツシューズ・ソール
   c.ウエットスーツ
 

 

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